先日 面白いものを読みました
長文なので お時間があるときでも お読みください
「天才!」というタイトルの本を読みました。
(マルコム・グラッドウェル著 勝間和代訳 講談社)
天才と呼ばれる力と人物が出現する法則について書いてあるのですが、
天才と呼ばれる成功者が生まれるための、最も大切な2つ法則に、
1)好機
2)10,000時間のトレーニング
の2つをあげていらっしゃいました。
簡単に言ってしまうと、“天才と呼ばれる成功者”になるためには、
個人の力や能力のまえに、“好機”とよばれる周りの環境や時代や
タイミングが大切であり必須であるということでした。
それこそ生まれた時代、場所、家族の環境が大きく“好機”という
第一条件を左右するということでした。
例えば、カナダのアイスホッケーチームのトップスター選手たちの
誕生日を調べてみると、1月、2月、3月生まれの選手が
圧倒的に多いというような話です。
これは占星術などではなく、つまり、子供達の
アイスホッケーチームの募集が、
“1月生まれから12月生まれの1年間で区切られている”
ということに原因を求めます。
つまり、3歳の子供であれば、1月生まれの子はほぼ4歳で、
12月生まれの子はちょうど3歳という状況が
生まれていることになります。
つまり、圧倒的に1月生まれの子が有利なわけです。
そして体が大きく、12月生まれの子よりも
人生の4分の1も長く生きている1月生まれの子供は、
体も大きく練習時間も1年長い故に、
レギュラーのポジションをとることが、より有利になり、
さらに有利な練習や指導を受けることができるようになります。
そして、このサイクルは毎年続いていき、
数年後にはその優位性は圧倒的なものになってしまうということです。
つまり生まれた月という好機が、圧倒的な人生の
アドバンテージになっているひとつの例です。
そして次に、好機を捉えたあとには、10,000時間の
トレーニング(実践)が成功の条件ということになります。
例えば5歳からバイオリンをはじめた20歳のバイオリニストを調べると、
世界的なソリストになる可能性をもつトップグループの総練習時間は、
10,000時間を超え、優れたバイオリニストと言われる学生たちの
練習時間は8,000時間にとどまり、将来の音楽教師を目指す人たちの
練習時間は4,000時間を超えた程度だったそうです。
10,000時間を超えるためには、
1日1時間で約28年
1日3時間で約10年
1日8時間で約3.5年
のトレーニングか実践をすることが必要です。
あの有名なビートルズの衝撃なデビューが“起きる”その以前に、
彼らは、町のクラブで、1日に5時間から8時間以上の演奏を
年間270日していたそうです。
ビートルズはデビューする前の4年間に1,200回以上の
ステージをこなしたそうで、それは通常のバンドが、
生涯に行うステージ回数より多いそうです。
ですから、もっと簡単に言ってしまえば、
1)好機を掴んで、
2)4,000時間、実践すれば、その分野で先生のレベルになる。
3)8,000時間、実践すれば、その分野で一流になれる。
4)10,000時間、実践すれば、その分野で世界レベルになれる。
ということになります。
1日8時間毎日行えば、1年半で先生レベル、3年で一流、
4年で世界レベルに到達することが可能です。
継続することができれば、必ずそれに近いレベルまで到達するようです。
だとすれば、キーとなるのはやはり“好機”になります。
私達には、生れ持った“宿命”というものがあります。
それはすでに決定しています。
生れた人種であり、生れた国や地域であり、性別でもあり、
親であり家族であり、環境そのものでもあります。
ですから、スポーツとアイスホッケーが大好きな
体力や素質のある両親のもとで、しかもカナダという
アイスホッケーが盛んな国に、クラブに入れる十分な経済力があり、
しかも“1月”に生まれることが“好機”となりました。
これは、生れ持った運ということができるでしょう。
しかしこれは人生の前半に起きる“宿命”の範囲です。
ところが、人生の後半になってくると、
こうした宿命の縛りはどんどん解消されてきます。
簡単に言うと“好機”を自分の目で見極め、
掴むチャンスがどんどん拡大します。
好機さえ掴めば、後は“石の上にも3年”でいきましょう。
10,000時間を超える最も早い方法は、
きっとそれを仕事にしてしまうことでしょう。
寝ている時間を除けば、1日の中で最も多い時間になるわけですから!
んー凄いです!