一昨日は韓国で衝撃的なニュースが流れました。
女優の チャン・ジニョン さんが、胃ガンで他界されました。
享年35歳。韓国年齢では37歳でしょうか。
まだまだお若いです。
私はこの女優さんが何故かすごく好きで、彼女の出演作品はほぼ観ています。
でも最後の遺作となったドラマ『ロビイスト』や映画『恋愛、その耐えられない軽さ』は
未だ観ていない…

彼女は、韓国の映画祭において、主演女優賞また、最優秀主演女優賞の栄冠に輝くなど、
その演技力には昔から定評があった実力派・女優さんです。
今の韓流ブーム辺りから知った方々は、もしかしたら彼女の印象は
あまりないかもしれませんね。
ちょっと日本人っぽい可愛らしい容姿に、明るくてサバサバしたような人柄は
役柄を通してもよく伝わってきて、同性とはいえすごく好感の持てる女優さんでした。
私が彼女を最初に観た作品は、イ・ジョンジェと共演した映画『オーバーザレインボー』です。
ごく平凡なラブストーリーなのですが、印象に残っている名作の一つです。
他、『菊花の香り~世界でいちばん愛された人』では、現実と同じく胃ガンに侵された
余命僅かな主人公を演じ、まさにこの作品のように儚く世を去ってしまったと、
韓国では言われていました。
なんとも皮肉なものですね。
一昨日この訃報を知った時、私はとめどなく涙が溢れてきて止まらなくなってしまいました。
これまで何人もの韓国芸能人の訃報を知っては胸を痛めてきましたが、
彼女の訃報はちょっと格別にショックでしたね~
年齢が近いというのもあったと思いますが。
あまりにも可哀相で、惜しくて。
だって、彼女は生きようと頑張ってきたのにね。
告知されてから丁度1年後に…だそうです。
胃ガンが発見された時は、すでに4期だったということで、ほぼ末期だったそうで。
最後はモルヒネで痛みを緩和させるしかなかったようです。
どうしても、昨年膵臓ガンで他界した私の父の最期を彷彿とさせてしまいました。
私はガンの痛みはわからないけど、モルヒネも効かなくなるほどの激痛が襲い、
患者がどれだけ激痛に七転八倒し、幻覚と闘い、悶え苦しむかを目の当たりにしてきたので、
それを思い起こすと非常に切なくなります。一生忘れないと思います。
死後、モルヒネを多量に使用した亡骸が、どんなに悲惨なものになるかも私は知ってます。
残されたご家族の悲痛は計り知れないですよ。
これまで何度となく韓国女優の自殺報道を見ては、不憫と思いつつもどうも心から
同情しきれない自分がいたりしたのですが、やはり生きたい・必死に生きようと
病魔と闘っていた人間がこの世を去るというのとは全く話しが別ですね。
あまりにも可哀相でなりません。
しかし、まるで韓国ドラマや映画のような美談が流れているのですが、
本当韓国らしいな~とつくづく思っちゃった。
彼女には、キムさんという恋人がいらっしゃったようです。
2008年1月知人の紹介で初めて会い、7月には交際開始。
しかしその2ヶ月後の9月、胃ガンの4期であることを告知される。
彼の将来を見据え、彼女は別れを告げるのですが、連絡をとれないようにしようと
突き放したりするも、結局彼の情熱に負けて受け入れたとか。
そして彼女は治療のために渡米。
そこでもキムさんの献身的な看護があり、今年春には大分回復の兆しまであったようです。
まさに愛の力!
キムさんは、彼女の誕生日の2009年6月14日にプロポーズし、
2人は7月26日ラスベガスの小さな教会で結婚式を挙げたのだそうです。
8月に帰国し、その時点でもう回復の見込みが難しいと宣告を受けるも、
8月28日、2人はソウルで婚姻届を提出!
そして、その数日後の9月1日、彼女は永眠されました。。。
まるでドラマか映画みたいだわ~…

なんて不謹慎ですが、誰もが思うのではないでしょうか?
でも何だかとっても素敵です。
キムさんもいい男だね~(見たこともないけど)
個人的に、自分自身の出来事に照らし合わせると、私が父の不幸にあった頃を境に、
コロっと心変わりするような非常に非道最低な人間を見てきたもので、こういう純粋で
誠実な人間の姿を見せつけられると、とっても眩しくて羨ましい限りです!
ぜひ拍手を送って差し上げたい。。。
彼女の遺作となった作品の中では、私は映画『청연(青燕)』が一番好きです。
日本でも、イベント等一部で公開されましたが、全国公開はされませんでした。
が、とっても素晴しい作品なんです!

実在する朝鮮初の女性飛行士、パク・キョンウォン氏の生涯を描いた作品です。
日韓併合時代(日帝時代)の日本が舞台になった内容なので、セリフも8割位は日本語です。
大正・昭和時代の日本がよく再現され、全然インチキ臭さもわざとらしさもない。
迫力ある飛行シーンも素晴しく、ドラマティックな展開に引き付けられます。
前半と後半でガラっと雰囲気が変わる作品ですが、後半はズーンと重くなります。
かなり切なくなりますが、実話が入り混じってるのでとても見応えがあります。
これは、日本人にも韓国人にも観て頂きたい、そんな作品です。
日本俳優もたくさん登場しますが、韓国俳優勢のがんばっている日本語よりも、
日本俳優のイントネーションの方がおかしく感じる錯覚が(苦笑)
ユミン(笛木優子)も出演してますが、演技が下手というより日本語が下手に聞こえたし(爆)
この作品は莫大な制作費をかけて公開前は結構な話題作だったにも関らず、
本国では興行惨敗だったんですよね。
この主人公のパク氏の生きた時代背景所以に、あちらでは彼女は親日家と言われ、
「日帝時代のチアガール」などと蔑まれていたために、この作品も「親日作品」と
レッテルを貼られてしまい、上映もあっという間に打ち切られてしまいました。
このパク氏の乗っていた飛行機が、日本の小泉元首相の祖父が贈呈したものらしく、
丁度この映画制作時、小泉氏の「靖国問題」も深刻で「小泉」という名前は超有名だったし、
尚更あらゆるタイミングが悪かったのかと、…そんな気もします。
作中も、後半は日本側による痛い拷問シーンが登場したりできついのですが、ただ、
この時代背景を舞台にした作品にしては珍しく反日要素があまりないストーリーだったんです。
むしろ、日本人が韓国人を救おうとしたりするような展開もあります。
仲村トオルが格好い~んですよ~!
この作品のチャン・ジニョンが本当に素晴しくて、私の中では彼女の遺作では№1
です。これらの背景があって、あまり注目されない埋もれてしまった不運な傑作なんですが、
ぜひ機会がありましたら鑑賞をおすすめします!
心より哀悼の意を表し、
チャン・ジニョンさんのご冥福をお祈り申し上げます。
どうぞ安らかにお休みくださいね。。。