先日、とても嬉しいご連絡をいただきました。
以前、往診でご相談いただいたワンちゃんの飼い主さまからでした。
ご相談は、
「ある時から、愛犬が自分でお水を飲まなくなってしまった」
というものでした。
血液検査などでは、特に問題は見つかっていません。
病院でも、
「いつか飲みたくなったら飲みますよ」
と言われたそうです。
確かに、そうなのかもしれません。
喉が渇いたら、そのうち飲むのかもしれない。
でも、
飼い主さまは、“今”、とても困って、深く悩まれていました。
「生き物なら普通はお水を飲むはずなのに、どうしてこの子は飲まないんだろう」
そして、
「お水を飲んでいる、いつものかわいい姿が見たい」
と。
毎日一緒に暮らしている、大切な子です。
飲むかな。
今日は飲んでくれるかな。
やっぱり飲まない。
どうして飲まないんだろう……。
毎日毎日見ているからこそ、心配は次第に大きくなっていきます。
どうしてお水を飲まないのか。
本当のところは、ワンちゃん本人に聞いてみなければわかりません。
だからこそ私は、「いつか飲むでしょう」で終わらせるのではなく、
今できることを、一緒にひとつずつ試してみましょう、とお話ししました。
・ケージの形や配置、過ごす環境
・お水を置く場所
・器や給水器の形
・その位置や高さ
・お水の温度
また、
・ワンちゃん用ミルクなど、少し風味のあるものを試してみること
そこから少しずつ風味を減らしながら、まずは「自分から飲む」きっかけになればと考えました。
ほかにも、その子の普段の様子や暮らしを伺いながら、
「今、この子にできることは何だろう?」
と一緒に考えていきました。
「これが正解」と決めるのではなく、
その子にとって心地よいものは何だろう?
飲みやすい環境はどんなものだろう?
と、ひとつひとつ試していただくことにしました。
また、お話を伺っていると、
飼い主さまは、ワンちゃんの前ではネガティブなことを言わないようにされているとのこと。
どんなに疲れている日も。
ちょっと腹が立ってしまう日も。
心配でいっぱいの日も。
ワンちゃんの前では笑って、優しい言葉をかける。
ずっと、そう心がけていらっしゃったそうです。
大切だからこそ、この子には、できるだけ優しく接したい。
嫌な気持ちを向けたくない。
そんなお気持ちだったのだと思います。
それをお聴きし、私は、
「もう、本音を言っちゃいましょうよ😊」
とお話ししました。
なぜなら、
一生懸命考えて、
いろいろ工夫して、
毎日お水を用意して。
それでも飲んでくれなかったら、
「えー! また飲まないの?」
くらい、思いますよね。
だったら、
「どーせ飲まないんでしょ~? もう~」
くらい、軽口を言ったっていいんじゃないでしょうか?
心配する日もある。
疲れている日もある。
腹が立つ日だってある。
「もう!」って言いたくなる日だってある。
それでも、その子と一緒にいる一番根っこのところには、
「この子と一緒に幸せに暮らしたい」
という気持ちがある。
私は、そこがいちばん大切なのではないかな、と思っています。
だから、
無理にいつも笑っていなくてもいい。
いつもきれいな言葉だけをかけなくてもいい。
少しくらい軽口を言ったっていい。
そして、
監視するかのようにお水を飲むかどうかをずっと見つめ続けるのではなく、
できることはやって、
あとは少し肩の力を抜いて、いつものように、その子と過ごしてみませんか?
そんなお話をしました。
また、ワンちゃんのことを考えると、
「胸のあたりが重く感じる」
ともお話しされていた飼い主さま。
それほど毎日、心配されていたのだと思います。
そこで、飼い主さまご自身にもゼロポイントアプローチを取り入れていただきました。
ゼロポイントアプローチのツール、
スプレータイプの
フレグランス「誘凪」も、胸のあたりやお部屋に、シュッシュッと無理のない範囲で使っていただきました。
ワンちゃんのために、できることを考えること。
そして同時に、
ずっと心配し続けている飼い主さまご自身にも、目を向けること。
その両方を大切にしながら、
できそうなことを、ひとつずつ試していただきました。
そして数日後 ───
ワンちゃんは、少しずつ自分からお水を飲むようになったそうです✨
お皿から。
そして、給水器からも。
さらに後日、
「驚くほどお水を飲んでくれるようになりました😊✨」
と、とても嬉しいご連絡をいただきました!
ご連絡と一緒に、お水をしっかり飲んでいる動画も送ってくださって✨
その姿を見たとき、
私も、本当に、本当に、嬉しかったです🙌🌸
何が一番のきっかけだったのかは、やっぱり本人に聞いてみなければわかりません😊
環境を整えたことかもしれないし、いくつものことが重なったのかもしれません。
だから、
「これをしたから、お水を飲めるようになった」
と断定することは言えません。
今回の往診を通して、私は改めて感じたことがあります。
往診で診察するのは、もちろん動物たちです。
でも私は、その子だけを切り離して考えるのではなく、その子と一緒に暮らしているご家族のことも、大切にしたいと思っています。
大切な子だから、心配になる。
どうにかしてあげたくて、一生懸命になる。
でも、一生懸命になればなるほど、ご家族の心や身体が疲れてしまうこともあります。
そんなとき、
「この子のために何ができるだろう」
と考えるのと同じように、
「この子とご家族が、どうしたらもう少し楽に過ごせるだろう」
ということも、一緒に考えたいと思っています。
その子とご家族が一緒に、
少しでも穏やかに、
心地よく、
幸せに暮らしていけること。
私は、往診の中でそんなことも大切にしています。
そして、もうひとつ、今回、改めて強く感じたことがあります。
何を「困りごと」と感じるのか。
何に悩むのか。
それは、人それぞれです。
誰かにとっては、
「そんなに心配しなくても大丈夫」
と思えることかもしれません。
医学的には、
「しばらく様子を見ても大丈夫」
ということもあると思います。
でも、それと、
「今、その方が困っている、悩んでいる」
ということは、別のことだと私は思っています。
困りごとの大きさを、
獣医師側の物差しで決めるものではない。
その方が困っているのなら、
まず、そのお気持ちをきちんと受け止めたいと改めて思います。
そして、
その子の身体のこと。
性格のこと。
暮らしている環境。
ご家族との関係。
いろいろなことを一緒に見ながら、
「じゃあ、今できることは何だろう?」
と、一緒に考えていきたい
それが、私が往診で大切にしていることのひとつです。
「こんなことで相談してもいいのかな・・」
そう思っていることがあったら、どうぞ、お話ししてくださいね😊
一見、小さく見えることの中にも、その子とご家族が、今よりもう少し楽に、もう少し心地よく、一緒に幸せに暮らしていくためのヒントが、隠れているかもしれません🍀
このたび、大切なご経験をブログに掲載することを快くご了承くださった飼い主さまに、心より感謝申し上げます。
※飼い主さまのご了承をいただき、個人が特定されないよう一部の情報を変更・省略して掲載しています。
皆さまの毎日が穏やかで温かい、すてきな日々でありますように🍀✨
犬猫 自然療法動物病院
吉嶋
オンライン、往診
東洋医学・自然療法・ゼロポイントアプローチで
ペット診療をしています。
ゼロポイントアプローチとは
ペット防災についての記事
