インタビュー〖ТӘУЕЛСІЗДІК ТАРЛАНДАРЫ / 独立の才能〗2020.12.13 

 

Qazaqstan TV 公式YouTube ↓

 

小さい頃から祖父母からおとぎ話を聞いていたこともあって、僕は詩を読むのが好きなんです。

僕は Mukagali Makatayev / ムカガリ・マカテワ の詩の大ファンです。

それとAbai / アバイ のものも好きですね。

あと、 “銀の歳の詩人”と呼ばれている Gumilyov / グミリョフや、Mayakovsky / マヤコフスキーを読むのも大好きですよ。

 

 

 

 

 

 

どんな歌手でも 文学に関してのニュースは気にかけておくべきだと思うんですよね。

それは自分の専門職に近いものですから。

例えば詩の世界とか。

曲を収録する時に ”歌詞を曲に乗せる”。

この曲はどうあるべきか、どんな言葉を入れるのか?

どんな質なのか? それには深い意味があるのか? この曲の構成は? と言う風に。

僕たちはそういうことに神経を注がないといけないと思うんです。

 

祖母が僕に名前を付けてくれました。

赤ん坊(ベビーDimash)にはどんな名前がいいかって聞かれた時、祖母には ある夢があったので 僕の名前を “Muhammad / ムハンマド” にしたいと言ったそうです。

その後、家族は自分たちで相談した結果 、“ムハンマド” と言う名前を貰うのはあまりにも責任が重いという事になったんですね。

それは 預言者 ムハンマドの名前にふさわしい人間に 僕が将来なれるかは分からないからです。

だから僕の名前を "Dinmukhammed / ディンムハメッド" とつけて、Dimashとも呼べるようにしたんです。

その当時、Dinmukhammed Kunaev / ディンムハメッド・クナエフさんが人々から尊敬され、愛されていましたし、今でも ですけど。

僕は 「彼の足跡をたどれるように」と言う意味でも こう名付けられました。

 

Roza Baglanova, Ermek Serkebaev とAlibek Dnishevさん達はカザフアートを高いレベルに引き上げた人格者たちです。

僕達が 彼らに習って 又 彼らを参考にすれば、他より悪くなることはないはず。

 

 

 

 

 

2:20 (♪ Alibek Dnishev氏の歌う <黒い瞳> のビデオ)

 

生活していく中で、僕はインタビューを受けている時のように いつも正しくて落ち着いているわけではないんですよね。

これは本当のことです。

多くの人達が思っている、”思慮深いDimash” ではないんです。

 

人気は ただ物事をスムーズにするものだっていうことです。

アラーに試されているのか?

神は その人が その評価やキャリア、収入や価値という望むものを与えてくれる。

そして そのすぐ後に何も与えなくなる。

アラーは見ているんです、全てを与えた人がそれに感謝できるか、全てを奪われた時にそれを恨むのかをね。

だから 僕は何かを得た若い人たちに言いたいんです。

「それがいつか一瞬で失われることもある」ということを覚えておいて欲しいんです。

 

3:47 ♬<Daididau>

 

世界の音楽と比べると カザフ音楽の主な特徴は "広大だ" と思います。

それを創造した人たちの特徴と似ているんです。

それで、カザフの曲をよく聴くとわかると思うのですが、すごく自由で広大な感じだと思わないですか?

 

過去の(中国での)3年間は 僕のプロデューサーやマネージャーが 僕の仕事のスケジュールを決めていたんですけど、この検疫で僕らは今カザフスタンの家にいます。

今のところ、僕等はスタジオだけの行き来で制限されています。

だから 今はできるだけコンサートや撮影のことはあまり考えないようにしていて、ただ人々の健康と、病気が良くなることが大事なのです。

アラーに 誰も病気にならないように祈るだけ。

 

コンサートができない今、観衆を元気づけるのは何かを創り出すこと。

リスナーもそれを待っていますから。

だから 仲間と僕はスタジオに行って いろいろなジャンルの音楽を創り出そうとしているんです。

僕たちは新しいことを発見しようとしていて、Almatyアルマトイ,、AstanaアスタナとUralskウラルスク の素晴らしいミュージシャンを集めて、僕達が思い描いているオリジナルの新しいものを作ろうとしています。

 

(カザフの人達の歌のビデオ)

 

今 僕達が持っているものが如何に有難いか を知るべき。

僕は いつの時でも人々が一緒に平和な暮らしができることを願っています。

そうすれば 僕達は他の国を頼らなくてもやっていけるんです。

それをするためには 僕らみんなで自分たちの専門職を高めて発展し、繁栄していかなければいけないと思っています。

 

6:50 <Olimpico>

 

<Samal Tau> の曲の謂れはもうみんな知っていると思います。

この曲は僕にとって特別なんです。

 

♬<Samal Tau> 

 

この曲には あの苦しい時代の、カザフ人の悲しみと犠牲が全て込められていて、とても難しい曲なんです。

これはテクニックの面じゃなく 感情移入の点で難しい曲。

だから この曲を歌うことには特に気を付けて準備したんですよね。

 

8:50(家の収録室に入って来て)

皆さんこんにちは。

これが僕の声を録音して曲を生み出しているスタジオです。

素晴らしいサウンドプロデューサーでアレンジャーの Erlan Bekchuin、そして Olzhas Kumanbekは 僕に言わせれば最強のKobyzコブス奏者です。

そして僕の父です。(手を振るKanat氏)

今 彼らはRenat さんと一緒に作った<Qairan Elim>を演奏しているところです。

コブスのソロをどうぞ!

 

Erlan Bekchuin氏のインスタグラム ↓

 

Olzhas Kumanbek氏のインスタグラム ↓

 

 

Renat Gaissin氏のインスタグラム ↓

 

 

9:50 ♬<Qairan Elim>

 

ジャッキーチェンさんにしても、ボッチェリさんやララ・ファビアンさんや 他の方々にしても、アメリカ、ヨーロッパや中国で僕が出会った人々はみんな とてもシンプルな人達でした。

こういう方々は 素晴らしい個性を持っていて、レジェンドになっていらっしゃる。

彼らは世界で最も有名なアーティストで、本当のスター、人々が "スター" と呼べる人達なんです。

僕にとって勉強になるんです。

彼らは奢らず 行き過ぎた行動などしない、人間性を大切にする人達。

僕は自分の夢を人に語るのは好きではない人間なんですけど、以前、ちょっとだけ僕の夢を漏らしたことはありましたね。

それは「グラミー賞を獲りたい」と。

できることならカザフ語の曲で…これはとても強い僕の夢。

 

(Arnauコンサートのビデオ)

 

夢を実現させる秘訣なんてないんですよ。

夢を実現させるのには ただ一所懸命にやる以外ないんです。

だから僕は 僕と同じ世代の人達や 僕の足跡をたどっている若い世代の子達には 「夢を絶対に諦めてはいけないよ」って言いたいです。

 

時には予期できない状況や悪い瞬間、ツイてない時もあるでしょう。

そういう時は 素晴らしい成功をした人達の事例を見てみるといいですよ。

そうしたら「夢へのゴールがたった一度の何かでで消えてしまうようなことはない」っていうことが分かると思いますよ。

 

“独立” という言葉を聞いて最初に思うのは 僕達の祖先のこと。

彼らが血を流した槍を持った手で戦ってくれたから、僕等の子孫や子供たちは悲しんだり惨めな思いをしたり、暴力にあうこともなくなったんです。

彼らが命を懸けて戦ってくれたから 今 子孫がこの地で自由に育つことが出来るんです。

僕にとって “独立” とは、”僕等の祖先が与えてくれた命” だと思っています。

 

 

 

おまけ Erlan氏のご子息 Ramir君が大きくなっていたのには感慨深い…