【復刻版】Dimash Astana SOS児童村を訪問 2020.11.25
(音声の都合で問が聞こえていないので割愛部分あり)
D:天才少年の後に何を歌ったらいいか難しいなぁ。
今設備の準備をしている間に話でもしようか。
遠慮しないで何でも聞いて。
👨:正式な名前はDinmukhammed(ディンムハメッド)でいいんですか?
D:そう。名前はずっと同じだよ。
👨:じゃ、何故Dimashと呼ばれるんですか?
D:これは短いし 身近な呼び方で、まだDinmukhammed Konayevという呼び方もあるんだよ。
みんな Dinmukhammed Akhmetovichさんを知ってる?
彼は 尊敬と愛を受けた方でね、周りの人達はもうDinmukhammed Akhmetovichとは呼ばずに Dimash Akhmetovichって、親しみを込めて呼ぶようになったんだよ。
僕の両親も僕をそう呼ぶんだよ。
👨:一番好きな歌は何ですか?
D:僕はいろんな音楽を聴くのが好きなんだけど、多くの人は何かの理由で 僕がクラッシックだけ聴いたり歌ったりすると思っている。
でも本当は、僕はラップ、ロック、ジャズ、ソウル、パンク、オペラやポップも好きなんだよね。
その中でも僕はルチアーノ・パバロッティとマイケル・ジャクソンが好きだし、ラップだとエミネムが好きなんだ。
みんな彼を知ってる?
勿論カザフスタンの作曲家の音楽も好きだよ。
作曲家の Kenes Dyuisekeev先生は、僕の先生で、このコロナの期間中に亡くなられたんだけど、僕の好きな曲の中にもKenes Dyuisekeev先生の曲があるんだ。
カザフスタンの作曲家の中ではKuat SheldebaevさんとRenat Gaisinさんが一番好き。
僕は 人の気持ちを元気づける正統な民族音楽が好きで、僕はその為に努力しているんだ。
今は多くの人があんまり考えない事だけどね。
D:人は理想を持つべきで、それを実現させて夢を叶えるものなんだよ。
僕が君達くらいの時は、とにかく一所懸命に音楽を学んでいたんだけど、もしあの頃 僕が人に将来ステージで歌うアーティストなるんだって言ってもあんまり信じてもらえなかっただろうね。
っていうのも、多くの人は 君が見ているものとは違うものを見ているから。
自分の潜在能力をわかって、それを磨いて、神様のご加護で順調に進むことを願うんだ。
努力を続けて、希望ある未来を信じるんだよ、子供達!
👨:(友人、友情について)
D:これは 君の置かれている環境や 周囲の人が大きく関わることだよね。
君達も将来、気を付けないといけないよ。
これについて話をしようね。
たくさんの人が “友情” について勘違いしていることを覚えておいてね。
一緒に遊んでいて楽しいとか、ふざけ合ったり、ユーモアがあって "なんかいい奴" って思っても、その人が本当に心底君のことを愛しているとは限らないんだ。
心がある人は、人の気持ちを大切にして、その周りの人達を尊重して愛することが出来るんだよ。
人はみんな違うんだ。
恩を感じて感謝することをずっと忘れちゃいけないよ。
でなきゃ人は傲慢になってしまうんだ。
度量を持たなきゃいけないんだ。
もし高飛車になったら、最後には自己中心的になっちゃって、作品や仕事に影響が出てくるようになるんだよ。
これは歌手だけにあることじゃないよ。
自己中心や傲慢になることは誰にでも起こりうることなんだ。
(質問聞こえず)
D:…あの時本当に僕を喜ばせてくれたのは僕のファンの応援だった。
あの時は高熱で本当に辛くて、40度以上の熱があって喉も腫れていたんだ。
そういうこともあったけど、最終的には素晴らしい夜になったよ。
又ファンに会える機会に恵まれて、本当に嬉しかった。
よく言われることだけど、完璧には終わりがない。
僕たち人はみんな何かを欲しいと思うもの。
自分を越えたいと思うもの。
そうすれば次のコンサートは前のコンサートよりもいいものになる。
今のこの時期は人をもっと強くするっていうけど、そんな考え方にはもうウンザリだね。
僕は自分のコンサートを褒めたりはしないよ。
だって褒める理由なんてないからね。
僕が引退したら、その時に僕の若かった頃として全てを話せると思うよ。
D:他に質問は?
👨:声が出なくなった時、ファンは応援してくれたんですか?
D:あぁ、今まで声が出なくなったことはまだないよ。
問:もしそうなったらファンは応援してくれると思いますか?
D:あぁ、そうだといいな。
問:中国語はどうですか?
D:もう忘れちゃった。
今覚えているのは「ニイハオ(こんにちは)」「シエシエ(ありがとう)」「ブルース・リー」「迪玛希」ジャッキー・チェン(笑)
問:フランス語がわかるようですけど、フランスで歌ったことはありますか?
D:フランス語はできないよ。
問:ネットに何でそう書いてあったのかなぁ?
D:あ~、ネットにはいろんなことが書いてあるよ。フランス語で歌っているだけなんだよね。
フランスで歌ったことはあるよ。
テレビの番組で <S.O.S.> を歌ったんだよ。
問:どの民族ですか?
D:僕の民族名?それは言わせないでくれる?
簡単な友人関係の中で、人が良く知り合いさえすれば同じことだよ。
でも、今では身分(人種)を決めた時の機能が変わってきているってこと。
今は身分(人種)を強調しないことの重要性は皆も分かっているでしょ。
以前はこういうことは カザフ人の生活哲学を理解したり、カザフの7大祖先を知るのは重要な事だったんだけどね。
でも今、どの民族だとかを強調して分けて、それぞれを独立して見てしまうと…(人口比率を考えたら)ちょっとおかしいよね。
だから僕の民族(部落)は秘密にしておくね。
今大事なことは、僕はカザフ人っていうことだ。
D:(パフォーマンスの時の技術的な問題について)残念なことが起こったことがある。
その時、音楽監督兼プロデューサーのErlan Bekchurinが音響効果を解決するのに精一杯頑張ってくれたことに感謝しているよ。
リスナーは 最初のコンサート “Bastau” はすごく良かった!って言ってくれた。
問:YouTubeでのリアクションは見たことありますか?
D:あるよ。
以前はよく観ていたよ。
僕にとっては面白いことだった。
YouTubeをよく観ていたのは、僕のパフォーマンスを観た人の反応は僕にとってとても大切なことだったから。
でも もう観ていないんだ。
だって他の人からの称賛の言葉を受けたらそれを信じてしまいそうになるからね。
どんなに先生が君の為に準備をしてくれたり、教育をしてくれても僕たちはやっぱり人間だからね。
そうなると自分は スゴイんだ って思い始めちゃうんだよね。
そういう時に覚えておかなくちゃならないことはね、音楽や職業上には まだまだ足りないことがあるっていうこと。
だから絶対にその不足している所を補わなくちゃいけないんだ。
本物のプロなら 全身全霊でそのプロとして足りないところを補う努力をしなきゃならない。
そのことに気を付けていれば、ずっと傲慢で眼立とうなんていう考えに陥ることはないんだよ。
だから僕のリアクションのビデオを出している全ての人に僕はすごく感謝しているんだよ。
以前は彼らを観ていたけどもう観なくなったのは嬉しいんだ。
だって僕は今完全に創作の世界に埋没しているからね。
問:スターの意識ってありますか?
D:何? おいで。
君は僕のことどう思ってるの?
男の子:みんなそういうのあると思うんですけど。
D:って言うことは、君もあるんだ!
人によってそれぞれの考え方があると思うんだ。
僕は時々友達に聞くんだよ「僕なんか変わったか?」って。
外から見るとわかる事ってあるじゃない。
でも彼らはいつも「ううん、気づかないよ」って。彼らが嘘を言ってくれてるのかもしれないけど。
最初のブレイクは5年前の “Slavic Bazaar” の後で、その後が2017年の『歌手』の後。
特別に変わる要素はないと思っているんだ。
実際、僕は平凡な生活をしているし。
勿論、物理的な変化はあったよ。
もっと稼げるようになった。
でもその分、クリエイティブなことへの投資も多くなったしね。
もっと領域を大きくしたい。僕らはやっぱり人間だからね、たまに間違いも犯すさ。
みんな新しいものも欲しいし、大きな成功も欲しいよね。
僕が欲しいものはみんなも欲しいと思っているものだよ、そうだろ?
Ayatだって同じようなものが欲しいでしょ?
だから僕が変わったとは言わないよ。