
無事に大学院修士課程を卒業できることになりました!
まだまだ、学びたい気持ちは尽きませんが、いったん卒業し
次は海外へ! の夢を実現したい、ともくろんでいます~♪
つきましては、かねてより、皆様に発表したい、と思っていた
修士論文について発表をしたいと思います。
★論文発表会します★
5月24日(金)19時~@東京品川
~論文を発表する理由~
私が大学院に行こう、と思ったのは、
自ら実施してきた自己理解のプログラムを改善するために
「理論的にも整然と説明できる自己論を得たい。
教育、学習の最前線の研究に触れたい」と思ったからでした。
教育心理、哲学、教育史、教育制度、改革の実態、学習科学、欧米の研究情報・・・
知らないことばかりで、あまりにも高い壁を前に心が病んだときもありましたが、
どれも新鮮で苦しいほど面白く、概ね、好奇心全開で臨んだ2年間でした。
そんな中修士論文を書くにあたり「青年期の自己理解」に特化して論文を読み漁る中、
『対話的自己論』(オランダの心理学者Hubert J.m.Hermansの自己論)と出会いました。
運命の出会いだと思いました。
「心の声を聴き、声同士の対話をとおして自己をとらえる自己論」。
まさに、私がやってきたこと、やりたかったこと、これが必要だ、と思ったことを神業のように完璧な自己論として成立させている理論でした。
運命はさらに背中を押してくれました。
修論のテーマを決めた日、提出期限を確認するために開いた東大のHPのトップに
「ハーマンス来日講演」のお知らせが目に飛び込んできました!
そして 9月末に来日したハーマンスに2度にわたって直接インタビューすることができました。
有難いことに、それ以来、メールで最新の研究などをお送りくださるような関係性をもてるようになりました。
私はおそらくこの理論を多くの方に紹介する係を神様から仰せつかっているのだと思いました。
~さて、内容です!
「自分の心の声を聴く」ということは、コーチ、人材育成、カウンセリングといった活動をされている方にはなじみのあることでしょう。
そして自己理解、自己受容、自己実現、自己表現。自己肯定・・「自己」にまつわるさまざまなアプローチをされている方には、自分がたったひとつの特徴、性格に集約されるような自分ではないことは自明のことでしょう。
私自身も、そのことを前提としてセミナーや授業を行ってきました。
ところが肝心の「自己とは何か?」をあらためて考えてみたとき・・・
???
よくわかっていないことに気がつきました。
自分の中のいろいろな自分(対象としての自己)に対して、それらを見ている「わたし」の存在(主体としての自己)が揺るぎのない自分、いってみれば主体としての自分こそが、たった一個の本来のあるべき自分である、という”暗黙の自己論”を無意識に前提としている方もいると思います。
あるいは、様々な活動を実践した結果として、そんなことは当たり前(自分の中にはいろいろな自分がいて、どれもそのまま受け入れるべき存在である)と思っていても、なぜそれでいいのか、を説明できる「ちょうどいい自己論」に出会っていない方も多いと思います。
よく「自分は自分のままでいい」
「みんな違ってみんないい」
「自分らしさを大切にして」
・・・といいますが、そもそも「自分」っていうのがわからない、説明できないからさまよいます。
私がそうでした。
自己論の歴史を紐解くと、私たち、私たちの親世代が何となく持っている自己論がどこからくるかわかります。
こんにちの自己理解のアセスメントなども、その自己論を前提として、自己の要素を分解して
カテゴリー分けしてキャリア選択などの際の自己評定や職業適合性などをみるものがほとんどです。
ところが!!
現代の社会に対応しきれていない現実は多くの現象や数値から明らかです。
なぜか?
現代の急激なグローバリゼーションや天候不順などがもたらす混沌とした不安感、不確実性にあふれる社会は、私たちや親たちが原体験としてもっていない経験です。
つまり、誰もが初めて突き当たる「理不尽で自分の無力感を感じさせるような」ことが日々起こるし、遠くで起こっていることがまるで隣町でおこっているかのような情報に不安をあおられている事実があるのです。
若者のみならず、働き盛りの年代も、悠々自適でいいはずの高齢者も、ましてやこれから自分を形成していくことに直面している思春期のこどもたちも、皆が「どうしたらいいかわからない=自分はだれか、何をしたいのか、どこへいくのかわからない」ような状態になっているのです。
そんな時代背景のもとで生きていくには、自分をよく理解し(よく理解していると感じられて)、自分の行く先を選択し、柔軟に対応するすべを持つ必要があります。
対話的自己論は、人は生まれてから誰か(最初は母親、家族)の影響をうけつづけ、社会や環境の影響を受け続けて生成されていく存在だ、という考えを前提としています。
その過程でいろいろな側面が自分の中に出来上がっていきます。
意識的にあらたな自分を作ることもできれば、ひっそりと息をひそめているけれど実は自分の行動に大きな影響をもたらしているような自分もいたり・・しますね。
いろいろな自分に気づく、それぞれの自分の話を聴いてみる、さらに、全体を見ているメタな自分もいるけれど、全体をみれるような余裕がないほど宗教や恋愛に飲み込まれているときも人生にはある。
さて、そこで「対話的」ということがミソになります。。
対話的というと、いろいろな自分を登場人物のように存在させ
それぞれの声を持たせ、自己の物語を語るイメージに近いのですが、ストーリーを最初から全部分かっているような、登場人物を自在にあやつれるような「著者」がたった一人、別格の自分として存在したりはしない、という点が対話的自己論の特徴のひとつです。
(だんだんややこしくなってきました・・・発表では図化して説明しますね。)
そして、現代の時代背景の中から問題意識をもって生まれた理論なので、自己論に終始せず、だからどうしたらより建設的に生きられるか、という示唆をふんだんに含んでいます。
欧米では実践例もかなり多く、それらをまとめたHANDBOOKも昨年出版されています。
その実践例からは、対話的自己論が、自己理解を深め自己内の葛藤を乗り越える手法を支える理論であることや、それが他者への理解につながることが見て取れます。
自己内で起こることは社会でおこること
社会で起こっていることは自己内でも起こりうること
ハーマンスは「心の社会」という言い方をしますが
多様な文化や相違のある考え方を相互に排除しあうのではなく
対話によって、あらたな共存の道を見出せる可能性も力強く示唆しています。
そして、現代にふさわしい自己論であるがゆえの対話的自己論の課題、今後の研究課題もあわせて発表します。
つらつら書きましたが、発表ではわかりやすくお伝えできるよう資料をさらに精査します。
この発表の件、ハーマンス氏も大変喜んでくださっています!!
夏にオランダで開催される 第8回国際対話的自己論学会でいい報告ができるよう、発表を聴いての感想や実践方法のアイデアをたくさん頂けると幸いです。 なにとぞ、ご協力お願いたします!

~発表会
小巻亜矢論文発表会
5月24日(金) 19:00~
前もって人数を把握したいので、お申込みくださいね。
info@nal64.com
お申込みいただいた方に場所をお知らせいたします。
こんな発表会ができるって心から感謝です。
まだ先のことなので、ぜひ、日程調整して聴きにいらしてください。
お待ちしています。
今日も笑顔で♪

