啓蟄(けいちつ)・三節気

3月5日~3月19日

 

 啓蟄の“啓”は「開く」、“蟄”は「冬眠している虫」という意味です。土の中で冬ごもりしていた虫たちが、雨水(あめみず)によって弛んだ大地に春の気配を感じ、目覚め、地中から出てきて、活動を始める時期とされています。この時期は雷が起こりやすいのですが、昔の人はその雷によって、地中の虫たちが目を覚ますと考え、この時期の雷を「虫出し雷」と呼んだそうです。

 

 三寒四温せいなのか、ここ数日は寒の戻りがあり、春の陽気で汗ばむ日もあり・・。人によっては体のあちこちに痛みを感じたり、体調を崩される方も多い様子です。こういう時期は春の陽気で暖かい日でも薄着にはならず、薄っすら汗ばむくらいで過ごすのがいいとされています。理由は朝昼夕の気温差や季節風の影響でうっかりすると体が冷えてしまわないため・・だったり、これからやって来る熱い夏の気温に体を慣らし、暑さに対する抵抗力を少しずつつけていくため・・といくつかあるのですが、一番は私たちにとって「冷え」と言うのは「万病の元」と言われるくらいですから、どの季節であっても「体を冷やさない工夫」と言うのは必要なのかな・・と感じます。

 

 先日 練習の時に「無為自然」という話をしていた時にふと思い出した風景がありました。私が20代の頃は台風の日でも、革靴(女性はハイヒール)にスーツと言うのが当たり前で、びしょぬれになりながら通勤している人の姿をよくみかけました。冷えもおしゃれのひとつ・・だったかな、そんな感じの言葉を聞いた記憶もあったりなかったり・・。今ではスーツにも合うような雨靴、雨具も種類が豊富で、冷え取りグッズやあったかおしゃれなどもあって、自然に対して無理に抗おうという時代も過ぎ、「自然の流れに沿って、無理しない」生き方・過ごし方も広まってきたなぁと・・

 

 さておき、春は「肝胆」の季節、肝は血液を作り出し、貯め、必要な時に体へ送り出す働きをしています。伝統五禽戯でも中医理論同様に「肝主筋、其華在爪:肝は筋を主り、その華(はな)は爪にある。」と言われていますが、筋は腱、筋膜、靭帯を指し、その状態が見えるのが爪であるという事です。肝臓は冷えが嫌いな臓器です。つい寒いと、屋内で縮こまってしまいがちですが、時折 体を緩めるために呼吸法や簡単な運動をすることをお勧めします。

 

 

伝統華佗五禽戯 鹿戯 から簡単な2動作をご紹介しています👇

 

2020年 練習ができない時期に作成した デスクワーク中にちょこっとできる導引操👇シリーズです!

 

 

 

ただいま講習会資料作成中のためリニューアル更新がなかなかできません🙏お知らせサイトは👇こちらから