前回に続いて「五禽戯」についてまとめたいと思います。

五禽戯は中国後漢末の医師華侘によって作られたもので 古代から中国の民間に伝わっていた健康法を5種類の動物の動作にヒントを得て五行思想を盛り込み、中医学の哲理をふまえ五臓六腑を活性化できるようにした動気功(導引)です。

 

5種類の「禽獣(虎・鹿・熊・猿・鳥)」それぞれの特徴は・・

 

・虎戯:

五行では水に属し、季節は冬、五臓は腎。骨を鍛え、腎臓と膀胱のはたらきを高める。動作の特徴としては、虎が飢えて山から下りてきて 猛威を振るう目つきを意識して行い、両腕・両足を踏ん張り両手の爪先から力を発する動きがあります。

 

・鹿戯:

五行では気に属し、季節は春、五臓は肝。筋を鍛え、肝臓と胆嚢に結びつく血流を活性化する動作の特徴としては、。小走りにステップを踏み、伸びやかに体を動かす特徴があります。

 

・熊戯:五行では土に属し、季節は土用(季節ごとの分かれ目)、五臓は脾。消化器系統の動きを良くするために脾臓と胃、つまりは胃腸のはたらきを高め動作の特徴としては、穏やかにのっそりと歩く動作が含まれています。

 

・猿戯:五行では火に属し、五臓は心。ストレスを発散させ、血流に関連して小腸に負担をかけさせないようにする。動作の特徴としては、大脳から反射を良くし、敏捷さを身につけ、身軽に躍動する様を行います。

 

・鳥戯:五行では金に属し、五臓は肺。皮毛を強化し、呼吸力を高め、肺機能を強化し関連する大腸の動きを安定させる。動作の特徴としては、鶴の優雅に翼をはためかす様を模倣しています。

 

 

成澤先生の「五禽戯とは」についてのブログです。