先日 「健身気功って・・・なんですか?」というご質問がありました。先生の解説とブログの内容をまとめてご紹介したいと思います。(2023年に投稿した記事を再編して紹介しています)

 

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 練習中に「これってどういうことなんだろう?」と疑問を持った時は、まずその「名称」を確認することを、成澤先生はよくアドバイスしています。「健身気功」ならば、その名前から「身体を健やかにする気功体操」と言うのが分かってきます。

 

 中国では古くから伝わる「導引術」という伝統気功があります。健身気功は、中国 国家体育総局・健身気功管理センターの要請を受けた研究チームが、伝統導引術に 現代医科学理論を取り入れ、新しく作ったものです。

 

 「四大功法」と「新五功法」のふたつの分類があり、項目としては9種類あります。(2024年現在 また新たな健身気功が増えています)

 神奈川気功太極拳倶楽部・横浜武術院で練習を行っているのは・・

 

・健身気功 五禽戯(上海体育大学が研究・編集)(後漢)

・健身気功 六字訣(天津理工学院が研究・編集) (南北朝)

・健身気功 八段錦(北京大学が研究・編集) (宋)

・健身気功 馬王堆導引術(上海体育大学が研究・編集) (前漢)

 

 

 成澤先生がなぜ健身気功を練習に取り入れているのかという理由を先生のブログから引用すると

 

 「練習プログラム展開では、いつも準備運動として呼吸法・養生導引操からはいり、健身気功シリーズを行います。そうすることで自分の身体への理解と運動理論の理解が得られ、少し自信もつき、それから “太極拳”に入った方が行いやすい様子です。また人生100年時代と言われ始め、より健康への意識が高まっていく時代では、意識的運動習慣とその理解を得た方が、自身の健康意識の充足感を感じやすいと、長年の指導実績から実感しております。」

 

 中国でもエアロビックダンス・エクササイズやアメリカンスタイルのヨガ・エクササイズなどの運動プログラムをたくさん取り入れるようになりましたが、精神病や肥満などから将来の心身の健康に不安や問題のある人は増える傾向です。そこで、具体的な運動方法を重視して医科学的見地からも大きな健康効果の得られる中国の歴史ある運動(導引術)を見直そうと、全国の体育大学と中医薬大学に協力を求めて「健身気功」の編纂、普及活動をおこなっています。

 

 現在(2023年)では世界中に健身気功愛好者が増えています。健身気功は無理のないシンプルな動作なので、習慣的な全身運動として、どなたでも日々の生活に気軽に取り入れることができる・・その良さを、私たちもみなさんにお伝えすることができればと願っております。

 

 

 

成澤先生の健身気功の経歴

 1998年に大学体育養生学研究会の招待で恩師 邱丕相老師(上海体育学院)が来日、東京女子大学で開かれた講習会に成澤先生も参加し「馬王堆導引術」を学びました。2002年に、同じく邱丕相老師が総編した「健身気功五禽戯」を発表と同時に成澤先生は学び、2003年より横浜武術院内での指導に、­フィットネスプログラムとしては㈱スポーツプログラムスとの提携で「健身気功 五禽戯 太極拳ストレッチ」として2005年より普及とインストラクター養成事業を活動を行っていました。その後、兄弟子である賈平老師の紹介で故郷・亳州市で「伝統華佗五禽戯」を学ぶ機会をいただきました。そのような経験から養生を学び自身でも「導引体操」を編み出し、お教室の準備体操として取り入れています。2023年には陳崢老師の六字訣講習会に参加し、練習プログラムに取り入れています。