春分(しゅんぶん)・四節気
3月21日ー4月4日頃
陽射しもだいぶ強くなり、ようやく寒さを抜け、暖かい日も多くなってくる時期。春分は昼と夜の長さが同じになり、太陽が真東から昇り、真西に沈む日です。啓蟄時期になる雷を「虫出し雷」と呼ばれることを前回に説明しましたが、この時期の雷は「春雷」と呼ばれ、春の訪れを知らせる雷と言われています。
春分はお彼岸お中日と重なるのですが(お彼岸の期間は七日間)、それは「極楽浄土は西にある」という考えから、太陽が真西に沈む春分・秋分の日は極楽浄土に最も近い日とされたためだそうです。春分とお彼岸はまったく別の行事の様に思われますが、実はこのような関係があったのですね。
店頭にはお彼岸には欠かせない「おはぎ(?)」「ぼたもち(?)」が並んでいます。見た目は同じものなのに、なぜふたつの呼び方があるのか・・・・・それはお彼岸が春と秋にあることに由来しています。ふたつの名前を漢字にしてみると「御萩」に「牡丹餅」、つまり秋と春それぞれの季節の花にちなんでいるようです。またさらに調べてみると、収穫期の秋は小豆の皮も柔らかいので粒あんで、少しとうが立った春は皮も固くなるので漉して食べやすくするとのこと。各土地での風習や嗜好なのかとあまり気にせずにいましたが、このような昔の智恵や風流な感覚を通して、昔の人が自然の中で、季節に寄り添って過ごしていたことが分かります。
桜の開花の知らせも届き始めました。まだ少し寒の戻りもありますが、暑さ寒さも彼岸まで…ようやく穏やかな日々の訪れです。
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