個人投資家として書き物を読むときに気を付けていることがある。

 

そもそも、ここ15年ほどの間は新聞の定期購読をやめている。実際に新聞をほとんど読んでいない。15年ほど前に新聞を読むことをやめた理由は明確でない。ただ、なんとなく新聞が生活に必要ではないと考え始めていたのと、新聞が真実を正確に伝えていない、むしろバイアスをかけて誤解を与えようとしているように感じたのが理由だったような気がする。今となっては、新聞を情報源として読むべきではない理由はいくつもある。例えば、とある全国紙が人員削減をすることになった。社員から新聞の質の維持ができなくなる不安を主張した。社長の答えは、「人手が足りなければ、テレビを見て記事を書くとか工夫しろ』のようなものだった。また、日本を代表する経済紙に精通する方が『記事は新聞社が取材するものではなく、企業が持ち込む情報を元に書かれるものだ、だから採用される記事は新聞社が決めるのではなく、企業が決めているようなものだ』と言っていた。どこまで信じていいのかわからないが、様々な意見を総合すると、新聞は信頼しない方が良さそうだと思う。

 

経済誌は原則読まない。過去にもほとんど読んだことがない。理由は明確だ。経済誌の記事を書いている方、複数人がおっしゃっていた。「雑誌が発行される数ヶ月前に記事の原稿を書かされている。雑誌が発行される頃には、その記事内容は適切でないことがとても多い。だから、スピーチを聞きにきて欲しい。』とても納得できる。

 

よくあることだが、意見はいつも割れる。ある人は株価は上昇するといい、ある人は下落すると言う。日本が覇権を取る時代が来ると言う人がいれば、日本経済はどん底を迎えると言う人がいる。何冊もの本を読んだ後の私の感想だ。行き着いた答えはこうだ。筆者にはそれぞれ立場がある。例えば、証券会社に所属する方であれば、金融商品が売れなくなるような意見言えない。だから、筆者の立場をまず理解した上で、何を主張しているかを読み取る。そしてその主張には彼の立場によるバイアスがどう影響してるか考え、それを取り除いて理解するように努める。

 

とにかくたくさん読んできた上での考察だから、全ては書ききれないので、自身の結論だけをまとめる。新聞は読まない、雑誌は読まない、日本以外発信のネットのニュースを読む、筆者の立場を確認する。そして、対面での情報取得の機会を増やす。これを個人投資家として心がけている。