ふらっと下北沢のヴィレッジヴァンガードの

本コーナーで見つけたこの一冊。



下北沢から始まる物語。


下北沢から旅をするというワクワクするような

ポップに惹かれて気がつけば

手に取っていました☺︎



下北沢じゃなかったら出会ってなかったかも

手に取ってなかったかも

運命だ!と思って(すぐそんなこと思う笑)



表紙もツボで、

「あ、好き」って。



そしてやっぱり

「すごく好き」でした。




この物語は

誰のどんな決断も、否定しない。

悩み苦しんで、迷いながらも決断した

自分の選んだ道を、決意を、

すべてを大きな肯定で包み込んでくれる、

そんな作品。



身近にどこにでもある日常から突然、

脳を重たくずっしりとした何かに

殴られたような

くらくらして、焦点が合わずに

揺らいでいく、いつもの景色。


そんな現実から無我夢中で逃げた先は

「ホテルメドゥーサ」


フィンランドの森に佇む素朴なこのホテルには

異次元へのドアがあるという噂があるらしい。


そこにいたのは人生をやり直したいと

ここではないどこかへ行ってしまいたいと

願う4人の男女。


このホテルメドゥーサでは何が起こるんだろう

どんな結果が待っているのだろう


4人のそれぞれの心を探りながら

4人の心に寄り添いながら

その先を想像しなが読み進めた。



フィンランドは行ったこともなければ

そんなに知識もないけど

書かれている情景が、フィンランドの森が

異世界な雰囲気に包まれていて

でもなんだかどこか懐かしさもあるような。


一気に下北沢から旅することができました。


このホテルに集まった4人の過去を

知っていくうちにどこか自分も

似たような過去を探して

共感して、寄り添って。





最後には


「逃げたっていいんだよ」って。


頑張る自分を、折れそうな心を

この物語は救ってくれます☺︎



後悔、悲しみ、トラウマ、すれ違い、

いろんなことがあって

そこに立ち向かったり、

どうしようも無くなったり、逃げたり。



その結果が今なんだって。



生きてきたそれぞれの人生を肯定して

気付けば優しく背中を押してくれる、



そしてこれまでもこれからも

巡り会う人たちはみんな

偶然出会ったようで、

実はどこかで、気づかないうちに

巡り会うための糸が絡まっているんだな、って。



そんなことも思いながら。☺︎



1人で悩んで頑張って戦ってきた

そんな人に読んで欲しい、と思う

1冊でした。