マッサージを習うまえに、
「私はセラピストに向いているかしら・・・ 」 と、考える人はたくさんいます。
それを考え続けて20年・・・
という人もいます(!)

マッサージをしたい!と思ったことがすでに 「 向いている 」 と、わたしは思ってますが・・・
実際には向き不向きはたしかにあるかもしれません。

まず、「人に何かしてあげたい」と思っている人は、当然、向いてます。
・・・と、わたしは思います。
でも、「してあげるより、してもらうほうが好き」という人も、実は向いてるなぁ・・・
と、思ったりします。
なぜなら、そういう人でも、いざマッサージを仕事にしたなら、案外、冷静な気持ちで
人を癒せるみたいで、うらやましいと思うこともあります。

わたしは手が温かいので、お客様に「 気もちイイ 」と言っていただくんですが、
手が冷たい人でも、オイルを温めながら施術するなどで克服できるし、
第一、手が冷たい人は体の中の熱を逃がさない体質で、以外に健康!だそうで・・・
なのでこういう人もなかなか、” 向いてなくはない ” と思います。

指が細い、手が小さい、身長が低い、
これはちょっと向いてない組に入ります。
指がふんわりして、できれば”しゃもじ型”で、身長が160センチくらいあればいいなぁ・・・
と、わたしも常々あこがれますが・・・
でも、これも、克服できます。
指を寝せて施術する、ストロークの回数を増やす、肘下を使う(ロミロミ式)、
ベッドに乗って施術する、など・・・
方法はけっこうあるもので、レッスンでも手技を変えて伝えることもあります。
それに、永くマッサージを続けて行くと、手がフワフワに厚みが出てきます!

でも、マッサージの仕事で、自分が輝きたい!と思っている人は、厳しいです。
主役は私・・・という人は、少なくとも 今は向いてない状態と思います。

わたしは、生徒さんを輝かせたい、主役にしてあげたい、と思いながら
レッスンをしますが、
生徒さんは、自分が輝きたいと思うのではなく、お客様を輝かせたいと思ってほしいです。
自分が輝きたい人は、お客さま本位の施術が出来ません。
派手な服装、逆に楽すぎる服装をしたり、爪を伸ばしたり、ネイルアートしたい気持ちを
捨てられません。
だから少なくとも、今は、向いてないと思います。
もちろん、人を癒して、自分も生きがいを持ちたいというのは素敵です。
ただ、なんっていうか・・・
セラピストの表面だけにあこがれている人も時々いますので・・・


ところがそんな人も、
子育てをしたり、よい恋愛をしたり、また、病気をしたり、人間関係に悩んだり・・
そんな経験がマッサージに向いた人に変わることもあります。
自分が主役から村人Aくらいに堕ちてしまったときに、変わるんだと思います。
マッサージでいちばん大切なのは、
わたしが思うに「抱擁力」「受容性」で、
これは人生経験で養われるものと思います。


20年悩んだA子さん。
悩んでる間、子育てと、離婚と、よき恋愛を経験して、
細い指ながら、とても「やさしい」施術をされています。