奇跡の夜
先週のつづき。
カステルベッキオ美術館でスカルパ建築を堪能した日のこと。
ホテルでみんなで朝ご飯を食べながら、前日夜観たオペラの話で盛り上がっていると・・・
ツアーガイドの方が「今日、あそこでスティングがライブやるんですよね〜」って。
「へ スティングって あのスティング 嘘でしょだって看板も何も無かったですよね〜」
「でも、本当に今日スティングのライブあるみたいです」
「まじ〜」
私、スティングの大ファンなんです〜
「今日夜、ご飯食べ終わったら、自分は野外劇場の外で聴きに行きます」と私。
でもって、この日の見学を終え、夕方ホテルに帰って食事まで1時間ほどの休憩時間があったので、携帯電話でスティングのチケット取れないかどうか、チェックしていると、なんと二枚残ってるみたい
でもなぁ〜2枚ということは、1人だけ見られないという事だし・・・それはダメだなと、諦めました。
そして、6時半にホテルのロビーに集合して、食事に出発
この日のスティングのライブは夜9時スタートだったので、食事をしてから、屋外劇場の外でスティングを聴くつもりでした。
歩いていると、ツアーガイドさんが何やら携帯をもぞもぞいじっている。
「中屋敷さんスティングのチケット取れそうですよ」と。
「あ〜私もさっき見てました。でも2枚しかないでしょ?みんなで行けないのならいいです。」と私。
するとガイドさん、「いや、3枚取れそう・・・あ、また減った・・」と、チケットサイトの数字がリアルタイムで変わるようで、携帯でチェックしてくれていました。
すると「あ、今3席あります 一席だけちょっと離れているけど どうしますか」とガイドさん。
「えーーーまじすかそれでいいですおねがいします」と。
なんと 開演2時間半前に3席、スティングのチケットが取れたんです
この日の晩ご飯は、これまた偶然にも劇場から一分程度のすぐ近くのお店。
ゆっくり、ご飯を食べ、8時半過ぎに劇場へ向かいました。
人はたくさんいるんだけど、スティングのスの字もどこにもないんですよ〜
「ホントに今日ここでこれからスティングのライブあるのかな〜?」と不安になるほど。
そんな不安な気持ちでとりあえず人の列に並んで、ガイドさんが受け付け。
そして、
チケットゲット
日本でも見られなかったのに、なんとイタリアヴェローナでスティングのライブが見られるなんて夢みたい〜
昨日のオペラに続いて、2回目のこちらの劇場。
やはり会場内に入ると、人が一杯です。
ガイドさんはいないので、男3人で席の場所がわからず・・・係員を見つけ場所を教えてもらいに行きました。
ま〜、当日の開演2時間前にようやく取れたチケットなので、もちろん席の場所はそんなに良い場所であるはずがない。
バックスタンドを見ながら、どこら辺だろうかな〜?なんて思いながら、係員にチケットを見せると・・・
あっち、と指を指したところはなんと、
アリーーーーーーナ
まじーーー間違いじゃないよねーーーー
と半信半疑でアリーナ担当の係員にまたチケットを見せると・・・
こっちにおいで〜と連れて行かれた席はなんと、
アリーナ五列目の真ん中ーーーー
これって夢じゃないよねーーーってホントに思いました。
嘘みたいなホントの話。
そして、いよいよスティングのステージが始まりました。
スティングさんは現在67歳。
67歳ともなれば、昔ほどの声量や歌唱力はなくてもしょうがないよな〜って思ってました。
そしてスティングがステージのセンターにやって来ました。
そのお姿がこちら。
衝撃的でした・・・
動きも軽やかでリズミカルで姿勢もピシッとして、スリムで・・・
この姿を見た瞬間に「この人、よほどの自己鍛錬をしているんだな」と、そのことに一番衝撃を受けたのです。
一発目の曲が「イングリッシュマンInニューヨーク」
アップされていた動画をご紹介しますね。
海外では普通にスマホ撮影しているんですよね〜
「sting verona 2018」で検索するとたくさん出ていきました。
こんな風にエネルギッシュなステージを2時間ぶっ通しで疲れを見せることなくやりのけるスティング。
音楽にももちろん感動しましたが、私は彼の「生き様」に一番衝撃と感動をいただきました。
私事ですが、正直、最近、会社も専務をリーダーとして、平木君も成長してきているし、私が多少引いているくらいの方が職人さん含め、みんなが成長するんだな〜と感じたり・・・
日左連青年部も、もう私がいなくても新しい力でやっていけるし、私が引く事で、より日左連青年部の活性化に繋がるんじゃないかな〜とか、
私の人生全体的に、すこ〜し、引目の感情を持っていたところでした。
でも、あのスティングの姿を一目見ただけで、「いや、あれを目指さなければだめだ」と思ったのです。
肉体的には衰えていく自分にも、あえて負荷をかけ、自分自身を磨き上げる。
それに気付かせていただきました。
これ、たぶん、誰かに説教されたところで、まったく私は動かなかったと思います。
でも、彼の生き様をステージで見せられ、一瞬で私は変わりました。
人を動かすのは、言葉や理屈ではない。
人を動かすのは、その人の行動、生き様、そしてエネルギーなんだ。
そんなことも今回の出来事から気付かせていただきました。
本当に有り難い「奇跡の夜」でした。
感謝