勝浦タンタンメンを食べてちょっとおじさんたちと盛り上がった。

昨日もそうだったけど、ここの人達はすごく人懐っこい。人懐っこさはあるけど距離の縮め方が無理なくさり気ないから居心地がいい。

そしてここでも言われた。

｢松葉杖の彼氏、年上の兄ちゃんをしっかり守ってやれよ！｣

｢そーそー！姫を守るナイトってとこかな？？｣

｢ひゃひゃひゃひゃひゃ！分かりますぅ？｣

｢……/////｣

｢赤くなっちゃって！可愛い姫だねぇ｣

｢こりゃぁナイトも守り甲斐があるっつーもんだな｣

｢はい！｣

｢勢いよく返事しすぎだろ…////｣

くいくいと雅紀の袖を引きながらそういうと女将さんまでもが便乗して｢そういうとこよ！！｣なんて言い出したもんだからめちゃくちゃ恥ずいっつーの！！！

むうううってしたり袖を引いたりするたびにキャッキャする女将さんやうおおおーってなるおじさん軍団にお礼を言って店を出た。

｢翔ちゃん…怒ってる？｣

｢ふは。怒ってなんかねぇよ？ただの一度でもオレがオマエに怒ったことあるか？｣

｢ん、ない｣

｢だろ？｣

オレの反応にビクビクしてる雅紀がちょっと可愛く思えて指を絡めて手を繋いだ。

｢ねぇ、翔ちゃん？｣

｢ん？｣

｢今朝教えてくれた予定は全部終わったけど、この後どうするの？｣

｢どうしよっか？｣

｢ワガママ言っていい？｣

｢いいよ？むしろ言って？｣

雅紀の腰を支えながら助手席に座らせると、雅紀は運転席に座ったオレの方へ体を寄せてきた。

｢雅紀？どした？｣

｢うん…｣

｢なぁ、雅紀？ワガママ言ってくれんだろ？なに？｣

｢あのね…｣

運転席に手を伸ばしてオレの首に抱きついた雅紀が耳元で言った。

｢もう1泊したい｣

って。

ばぁか。

そんなのワガママになんてなりゃしねぇよ。

くすっと笑ったオレは雅紀の顎に指を添えてキスをした。

｢いいよ？まだ夏休みは3日も残ってるんだから。オレの時間を全部あげる…｣

大きく口を開けながらキスをしてそう言うと、雅紀の舌が口の中に入り込んできた。

Sounds of joy366