陽縁と縁翔に会いに華と病院へ向かう。

今日は休診日だからゆっくりしようと言ったものの、どこか華は嬉しそうだ。そらそーだよな。今まで別室とはいえ2人と同じ屋根の下にいたんだもんな。

華と手を繋いで玄関を出て駐車場へ向かう。

自分でもいつまで新婚気分で浮かれてんだってツッコミを入れたくなるくらいだけど、華も照れくさそうにコメカミをぽりぽりしながら嬉しそうだからまぁいいか。

退院までほんの数日。

ということで今日は保育器から出られた2人を初めて抱っこできる日なんだ。

新生児室でベッドに寝ている陽縁と縁翔を目の前にした瞬間、俺も華も涙腺が決壊した。

そしてちょっと涙が乾いてから俺は陽縁を、華は縁翔を抱っこした。

やっべ。

めっちゃ可愛い。

怖いくらい可愛い。

｢華ぁ｣

｢潤...｣

｢｢めっちゃ可愛い！！｣｣

｢｢はははははははははは｣｣

2人で爆笑した。

｢ふにゃあああああ｣

｢ふひゃあああああ｣

｢｢ああああああ、ごめんごめん！｣｣

｢ふふふ。今日はこのまま沐浴実践してみましょっか？｣

俺たちのリアクションに笑いを抑えきれない看護師さんに連れられて沐浴室へ向かった。

｢うあああああ！潤...見て...｣

｢はぁ？なにやってんの？めっちゃ可愛いじゃん！｣

ちゃぷちゃぷとお湯の中で2人の体を華と洗ってると(といっても恐る恐る撫でてるだけだけど)、陽縁と縁翔はお互いの体にしがみつきながら体を支え合っている。

きっとお腹の中でこうして大きくなってきたんだろうな。

これからの人生、こうして支え合いながら生きていくんだろうな。

華と翔と同じようにな。

｢華と翔もこうして来たんだろな｣

｢ふふ。そーかもねぇー｣

｢やっぱ陽縁の方がしっかり者だな｣

｢ふふ。縁翔は甘えん坊みたいね｣

｢早く2人を連れて帰りたいな｣

｢ん。そーね。あと少ししたらね、迎えに来るからね｣

ベッドに寝かせた陽縁と縁翔の頭をふわふわと撫でると2人して俺の手に頬を寄せようと顔を動かしてくる。

無意識のうちの仕草なんだろうけど、無意識であるんだと認識すればするほどたまらなく愛おしくなる。

｢じゃあな。またな｣

｢またね｣

見守ってくれていた看護師さんにお礼を言ってから病院を後にした。

2人を連れて帰るその日が楽しみだ。

Sounds of joy349