無秩序(アノミー)から、宝石(ダイヤモンド)のような秩序ある世界へ! | 中杉 弘の徒然日記

中杉 弘の徒然日記

毎日・毎日起きている事件について
ユニークな視点で書いています。

 無秩序のことをアノミー(無連帯)といいます。これは故小室直樹先生が重要視されていました。社会にアノミーが蔓延したときには、やがて大変なことになるのです。そのように力説されていました。

 小室直樹先生は面白い先生で、僕も訪ねたことがあります。石神井のアパートの2階に住んでいて、ドアが1年中開けっ放しです。ドアを開けると靴箱がありますが、その靴箱には隙間なくラーメンが入っていたのです。

 靴箱にピシッとラーメンが並んでいたのです。見事なものです。ラーメンが本立てのように並べてあるのです。

 部屋の中では小室直樹先生が酒を飲んでいて2段ベットがあり、そこで寝ていたのです。すると小室直樹先生は栄養失調になり倒れるのです。それはそうです。インスタントラーメンを食べて、酒ばかり飲んでいたら栄養失調になってしまいます。ひっくり返ると友達が入院させて、退院するとまた同じ生活を繰り返していた面白い先生です。

 僕の書いた『日本原理公論』を送ったら、大変喜んでくれて、奥さんが言うのには「小室は人の本は読まないのだけれども、この本だけは一気に読んでしまいました」と言って、お手紙をいただいたこともあります。僕は小室直樹先生の著書で勉強させてもらっていました。

 小室直樹先生は「社会の根本にあるものは、アノミーだ」と言っているのです。アノミーが発生したときには、学校も秩序も全てダメになってしまうのです。小室直樹先生の弟子には、宮崎哲弥氏、宮台信司氏など、立派な人達がいます。

このアノミー論は非常に重要です。無秩序・無連帯、これが社会に蔓延するのです。今までの歴史を見ると、秩序から無秩序の時代にシフトしています。これは大事なことです。今、盛んに言われている「リベラル」という言葉は、無秩序を意味するのです。各個人が個人の意見を主張して、「個人しかない」と言うのですから、これは無秩序を意味しているのです。

 リベラルの連中から天皇を見ると、「女性天皇がいてもいいじゃないか」と言うのです。何故ならば、天皇機関説であるからです。これは美濃部達吉さんが言った「天皇機関説」です。「天皇は機関である。神聖なものではないのだ」という考え方です。リベラルな考え方だと、そうなってしまいます。

 「女性天皇も機関ならば、いいじゃないか。または皇族でなくても、誰が天皇になってもいいじゃないか」ということになります。これも、無秩序(アノミー)の現れた考え方です。デモクラシーも無秩序です。無秩序が社会を滅ぼしていくのです。

 ISの問題も含めて、世界が無秩序になりつつあるのです。それなりに世界には秩序があったのです。ロシアにはロシアの秩序、アメリカにはアメリカの秩序があったのですが、21世紀は秩序がなくなっていく時代なのだろうと思います。

 みんなが個性を主張します。中国でいうと造反有理です。「権力に反することには、理屈があるのだ」という理論です。「俺にも権利があるのだ。何故、俺は政治的な権力を持った人間に束縛されなければいけないのだ。俺たちは自由だ」という考え方です。

この考え方は、ビートルズの思想と同じです。これがタヴィストック研究所の根本的な考え方で、「秩序を壊せ!」ということです。家庭も、学校も、社会も、政治も秩序です。「全てぶっ壊せ。こんなものを俺たちは認めない。俺たちは個人しか認めないのだ」これがビートルズをはじめとする、ヒッピーの運動の原点です。

 「社会も何もない、あるのは個人だけなのだ。個人が喜びを追及していけばよいではないか」という考え方がヒッピーの原点です。「麻薬だって吸いたければ自由に吸っていいじゃないか。何故、政府が麻薬を吸ってはいけないと監視する必要があるのだ。麻薬を吸いたいから吸うのだよ。殺したいから殺すのだよ。」という、単純な理屈です。

 「SEXしたいから人間は存在しているのだよ。したい時にはいつSEXをしてもいいじゃないか。朝だろうが昼だろうが夜だろうが、やりたいときにやるのだよ。人目など関係ないのだ。人が見ていようが、大衆の前だろうと、ゴミ箱の前だろうといいのだよ」このような考え方になってしまいます。これを無秩序といいます。

 このような考え方が世界に蔓延すると、麻薬が蔓延して、人殺しが蔓延して、不潔が蔓延して、淫らなSEXが蔓延して、もうどうしようもない社会になってしまいます。みんながやりたいことをやるのです。

 これは、三島由紀夫が面白いことを言っています。「誰だって人殺しはしたいよ。誰だって喧嘩はしたいよ」と言っています。これは、鋭い作家が見た感性です。「誰だって」というところが、面白いのです。本当は誰だって憎らしい野郎をぶっ殺したいのです。喧嘩をしたいのです。それが人間の本能だと言うのです。

 動物は「あいつを食ってやる!」というように、食べるものでしか争いません。動物は食うか食われるかです。人間の場合は、もっと質が悪いのです。食べるためでなくても人殺しをします。人間は何でもやるのです。

 ヒッピー運動というものが、「平和の兆しだ」などと言うのは間違っています。それは個人の権利だけを主張している世界です。

 世界もそのように流れています。秩序とは、国であるし、大統領であるし、官僚機構であり、軍隊であります。そのようなものがアノミーになると、どんどん崩壊してしまうのです。

 ISというような軍隊ではない軍隊ができてきました。国でもない国ができて、子供、女性をぶっ殺すか売りとばします。広場の真ん中に罪なき市民を集めて殺します。何故、殺すのでしょう。それは殺したいから殺すのです。このような恐ろしい世界です。

 これは、もう終わりになると僕はみています。どこから終わりになるのかというと、無秩序の極限値にいけば秩序に憧れるのです。「こんな無秩序の世界は嫌だ。なんとか秩序が戻ってくれないかな」と思うのです。

 そのときに人々は秩序を求めて上を見るのです。何があるのだろうか? 様々な宗教が待っています。「宗教は秩序だぞ。神父にひれ伏すのだ。そうすれば秩序が生まれるぞ」と言うのです。

 しかし、もうそれも古いのです。そんなもので世界秩序は維持できないとわかっているのです。我々が求めている秩序とは、ダイヤモンドのような秩序です。アノミーが増えて行くに従って、光り輝く宝石のような、ダイヤモンドのようなピカピカと輝く秩序を本能的に求めるようになるのです。「そのようなものが欲しいな」と思うようになるのです。

 では、どこにダイヤモンドのような秩序があるのかというと、それが日本の皇室です。そこなのです。本当に困って世界を見たときに、ローマ法王か大統領かと思うと、大統領は無秩序の極みです。するとやはり、ダイヤモンドのような2800年の歴史を持った皇室、これは素晴らしいものだとわかってくるのです。

 この秩序を大事にして世界中が求めていかないと、人類は幸福になれません。アノミーよ、さようなら。ダイヤモンドのような古くて新しい秩序が皇室です。これは世界にはありません。日本にしかありません。

 皇室を中心にして世界の新秩序をつくっていくというところに人類の未来があります。

 

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