◎ インドネシア戦 ~レビュー~
※試合の結果・メンバー・フォーメーションはコチラ。
いやー、グループEの最終節おもしろかった。
「ダチョウ倶楽部の“どうぞネタ”を本気でやってる」なんてコメントをどこかで見かけましたが、これはい言い得て妙。
センスあるコメント(笑)
日本が2位抜けしてしまったばっかりに、グループEの面々は「1位抜けしたくない。日本と戦いたくない。勝ちたくない」っていう思いが、あからさまではないにしろどこかにあったような気がする。
そういった微かな邪心によって、局面の守備が緩くなってしまったり、走るのをやめてしまったり…みたいなことがあったんじゃないかなーと感じてしまいます。
ちゃんとやれば韓国がマレーシアに3-3なんて無いですよ。
なんだかんだ言って、やっぱり韓国はアジアの雄。
W杯ベスト16レベルのチームなんで、FIFAランク100位以下のチーム相手に躓くなんてことは基本ないわけで。
韓国のクリンスマン監督も引き分けて微笑んでいたようですしね。
まぁ憶測ですが、そういうことがあったとしても悪いことではない。
全部ひっくるめて戦術。
各チーム、一つでも上に勝ちあがるために いろんな策を練って試合に挑むわけですから。
無策で散るよりも何倍も素晴らしい。
さぁ。
そんなこんなで韓国とは決勝まで当たらないということになり、次の対戦相手はバーレーンに決まったわけですが、まずはインドネシア戦のおさらいをきっちりしていきましょう。
菅原に出番はありませんでしたね。
序列が落ちたのか、温存・休養という意味合いなのかはわかりませんが、代わりに起用された毎熊がすこぶる良かった。
まぁ彼は代表デビュー以降ずっと良いので、いつも通り今回も良かったな、と。
毎熊のプレーを見て、菅原はベンチで何を思ったでしょうか。
これもまた彼が成長していくために必要な試練だと思うので、そういった意味でも毎熊の存在は大きいなと感じましたね。
![毎熊&菅原](https://www.football-zone.net/wp-content/uploads/2024/01/25144547/20240125_MaikuraSugawara-Getty.gif)
その他に、目立って良かったのは綺世。
ほぼハットトリックみたいなもんなんで、ストライカーとしてこれ以上ないパフォーマンスを見せてくれたと思います。
彼がA代表にデビューしたのが2019年。
そこから実に4年間もノーゴールが続いてたのに、ここ半年(8試合)で10ゴールってスゴない!?
まさに2009年の岡崎状態(16試合15ゴール)!!
もうすっかりエースの風格で、見ていて安心感がある。
ゴールの匂いをプンプン漂わせている。
大きなケガもしないし、ワントップはもうしばらく安泰かなと感じますね。
更に一つ彼の能力を活かす手立てとして、フリーキックを綺世に蹴ってもらうっていうのはどうなんだろうか?
あのキック力は日本歴代ナンバーワンのような気もするので、直接ゴールを狙える場面では面白い武器になるんじゃないかと。
ロベカルよろしくズドン!
壁もキーパーも逃げるぜ。
![上田綺世](https://hochi.news/images/2024/01/24/20240124-OHT1I51549-T.jpg)
他、気になったのは堂安。
その綺世のゴールをアシストしたクロスは素晴らしかった。
クロスまでの道程・・・敬斗にパスを出した後に素早くウラに回り込んだ動きも秀逸でした。
ただ数あるビッグチャンスを一つもモノに出来なかったのがねー。
かねてから堂安のベストポジションってどこなんだろう?と考えあぐねているわけですが、現状 任されてる右ウイングは彼の適職ではない気がするんですよね。
試合後のインタビューでも彼自身「自分はドリブラーではない」と公言してましたし、突破力には以前ほどの自信が無いんでしょう。
そうなると走力や守備力を活かせる“8番”ならと思うわけですが、そつなくこなすことは出来るけどそれ以上でもそれ以下でもないカンジ。
W杯のときのような一発があるのは魅力なのだけど、いかんせん率が低いのよなー。
今回の試合でも痛感した部分。
これだけビッグチャンスを決めきれないなら勿論センターFWも厳しい。
そこで、今もっとも可能性を感じているのが左サイドバック。
綺世のゴールをアシストしたようなプレーが出来るのであれば、アリなんじゃないかと。
スピードはないけれど何度もアップダウンを繰り返す体力は持ち合わせているだろうし、高さは無いけれど粘り強く守れるメンタルやフィジカルも有している。
そして左利き。
本人が覚悟を決めて取り組めば、長友みたいになれそうな気もするんだけどなー。
どう思います??
![堂安律](https://soccerdigestweb.thedigestweb.com/v=1706247589/files/topics/146834_ext_04_0.jpg)
そして、失点シーンにも目を向けなきゃならない。
またまたセットプレー、またまたファーサイドでの失点でしたね。
プレビューで、こんなことを書きました。
「セットプレーの時の守り方~は修正する必要がある」
「“しっかり人につく”こと」
「それさえ出来ていれば、今大会のここまでの4失点は全部防げた」
全然ダメじゃないか!
これだけやられて、どうして大外のケアをしないんだろう?
監督・コーチ・分析担当は何やってるんだろう?
気づいてないんかな??
修正個所としては非常にわかりやすく、簡単に解決できることだと思うのだけど。。。
インドネシアはイラクみたいな迫力もなかったし、ベトナムみたいな巧さも感じなかった。
怖さが全くない、そんなチームでさえ日本のファーサイドを突けば簡単にゴールを決めることが出来てしまう。
これは由々しき弱点ですぞ。
(敬称略m(_ _)m)