IT山師の話…サービスの大半が無料化されてるという現実 | タダのブログ:ネット内外からいろいろと

IT山師の話…サービスの大半が無料化されてるという現実

昨日、近所でハテナ界隈のBBQの集まりがあった時、タケルンバ卿にお会いした。
あまりお話は出来なかったのだけど、シルクハットじゃなかったのが正直残念だった。ルネサーンスってやりそうなイメージだったので(笑)。

さて、せっかく卿に会う機会を得たわけで、twitterでフォローしようかしらん?と思い、ブログを読ませていただいたのだが2日前の記事に『まだまだ山師が足りない』というのがあって、大いに賛同した。


僕の友達で、IT業界にいるのだけど、山師的な存在の男がいる。とりあえず、彼のことはTと呼ぼう。

Tとは小学校と中学校が一緒だった。
二千万でシステムを作ったが売れなかったり、トルシエ(監督時代)のサイトを作りトルシエに売り込みに行って成功したり、いろんな事を手がけてるのだが、しょっちゅうケータイ電話は番号が変わるし、音信不通になる。彼と、YAHOOオークション自動出品ツールを作っていた時も、彼は途中でいなくなったし、Tのスタッフが労働訴訟を起こした時に労働基準局の人に事情徴収された事もある。
とにかく規格外の男だ。
売れなかったシステムにしても俺ならその半値以下でやれた仕事だし、聞いてくれればその値段が適正であったかどうかアドバイスをすることなんてたやすいことだった。ただ、当時のTは、僕と作ってた別件のソフトの完成間際で逃げ出した事を引け目に思ってたらしく相談が出来なかったらしいんだけど。
今は、競輪場で店を出店している。
普通の会社員には無いスリルと成功を知ってる男だが、安定とはとことん無縁の男である。

Tを見ていると面白いのだが、Tの彼女さんを見てると心配になる。
彼の彼女も、僕ら同じ中学校の出身なので、幸せになってほしいという気が人一倍強い。
最近のTは、彼女のためにも頑張らないとなぁ~という感じで、おとなしくしてるが、いつまた山師根性を出すか分かったもんじゃない。
俺は、友達として、彼が大きな失敗をしないように見ていたいと思っている。

彼もITを中心とした活動をしている。
僕もIT土方として、フリーで仕事をしている。

Tほどの博打打ちになれるわけでもなく、地味に細々と安定した仕事をしようと日々奮闘している。

本当は、細々と…じゃなくて、もうちょっと儲けたい。
お金が全てじゃないけど、お金があれば出来ることも増えていく。お金がなければ出来ないことも結構ある。
会社員と違って安定とは無縁だ。退職金も無いしね。先のことは分からない。
ちょっと強い風が吹けば簡単に倒れてしまいそうな仕事だ。

そんなんでも、彼是4年、個人で仕事してこれたのは、たまたまなんだけど。

最近は、よくマネタイズということについて考える。
サービスを作るだけなら、そんな難しくない。
プログラムを書くだけなら、そんな大変なことじゃない。
ただ、他にない面白いサービス、となるとアイデア勝負なところがあって、そのあたりが結構しんどい。
収益モデルとして成立するサービス、となると、ほとんど皆無と言っていい。

なんでか?
ほとんどのサービスが無料で提供されるようになってしまったから。
面白いサービスはいろいろあるけど、無料でやれるのが当たり前になってしまった。
そうなると、お金を出してまでやりたいもの、というのは難しくなってくる。

最近になって、ようやく開発の人間がマネタイズを考えることのできる環境ができてきた。
iPhoneアプリしかり、mixiアプリ、モバゲーもオリジナルのゲームを出展できるようになったし。
ただ、パソコン端末のWebサイトだと課金は難しいなぁ、て思う。
自分自身、有料サイトなんて、秀丸の購入と、出会い系ぐらいしか(笑)使ったことないもんな(あ、Yahooプレミアム会員だったっけ)

僕自身、プログラムが好きだ。
新しい言語や環境を覚えるために、いろいろプログラムを書いてきては公開してきた。
今月に入って、2つほど仕事とは無縁のプログラムを書いている。
→mixiアプリ「やったどぅ!YattaDo
twitterでライフスタイルチェック

どちらも数時間で書いたサービスだ。
テンションをあげるために(または気分転換)、時々、こうしてプログラムを書いているが、できればマネタイズも視野にいれてやらないといけない年齢になってきたように思う。
じゃないと、自分が先細る気がする。
会社員と違って、自動的に給与が上がらないわけだし、家庭をもった以上、子供もできたりしたら出費も増えていくだろう。
自分はどんどん老いていって今と同じだけの仕事量ができなくなってしまうかもしれない(プログラマ40年限界説でいえば、あと5年。35年限界説でいえば、もう限界年齢なんだ)
稼ぐためのサービス作り、を考えないと自分の手札が無くなってしまう
…実はそんな危機感がずっとあるのだけど、まだ上手い脱出法が見えてなくて、案件を増やして収入を増やす方法で現状維持をはかっているところです。

嫁をもらったことだし、頑張らないとなぁ~


追記:
その過程で「儲ける」という山師的発想、意欲的な肉食系プログラマがいてもいいし、他業種のそういう人材を抱きこんでもいいと思う。別に「つくる人」と「売る人」は別だっていいわけだしさ。

そういや、肉食系プログラマといえば、えがみ氏を思い出した。
彼は、肉食なんだけど、何でサービスをやるか?というビジョンが見えないんだよなぁ。
ひょっとしたら、彼は凄い高い次元にいる人で、僕には皆目検討がつかないだけなのかもしれないけど。