中道ってどこに?ネトウヨとネトサヨ…石破氏当選おめでとうございます。 | タダのブログ:ネット内外からいろいろと

中道ってどこに?ネトウヨとネトサヨ…石破氏当選おめでとうございます。

個人的に、石破氏が好きだ。

長年一つの政党が政権を独占していたことに対しては、若干の不満を抱く気持ちがあるものの、氏のブログを読んでいると、彼の人となりや、信念といったものが垣間見えてくる(過去にも何度か氏のブログの引用をさせてもらって彼の考えを紹介させていただいた)
防衛大臣の時の彼よりも、今やってる農林水産大臣としての氏の振る舞いが楽しみだっただけに、政権交代で大臣職が変わることが残念な議員の一人となってしまった(もう一人は、厚生大臣。賛否はあるものの、彼の行動力は見守りたかった)。
情報収集の重要性を誰よりも痛感していた氏は防衛庁長官時代に直轄の情報保全隊を組織した。その点からも石破氏の広い視野は伺えると思うし、憲法改正案で『国家のために命をかけることができないような国を国家と呼べるか?』と徴兵制の禁止をうたう条文を批難しつつも現実的には徴兵制はデメリットが大きいと考える理想と現実のバランス感、保守のくせに(失礼)何だかんだと第二次大戦は侵略戦争だったという歴史観、認識、徴兵制で愛国心を取り上げておきながら教育基本法に愛国心を明文化しようとする動きに対し強制するものじゃないと反対したり、UFOの存在は日本政府は確認してないと冗談みたいな見解を示したり、自他ともに認めるアイドルオタクだったりと、硬軟織り交ぜた彼の政治感覚の機微や人間味の深さには本当にビックリさせられることが多い。

氏のことを高く評価している僕は、周囲の人間には、保守よりも革新側の人間だと思われている。
確かにそうなのかもしれない。
だが、保守の中にも、氏のような立派な人間もいるし、革新の中にもちょっとおかしな人間も少なくない。
そのことをちゃんと認識できないとバランス感を失ってしまうのではないかという懸念がある。

今回の選挙で、ネット上では、ネトウヨとかネトサヨと言われる人間が激しい貶めあいをしていた。
まぁ、自民党からして民主へのネガティブキャンペーンが良くなかったと反省してるんだから、ネット上での罵りあいもほどほどにしてほしいな、と思うのだけど(興味のある政治関係のサイトを見てるとコメント欄があまりにも侮蔑表現に満ちていて…萎える)

そんなのを苦々しい思いで見ていて、ふと思った。
中道、という言葉はどこに消えたのだろう?
もともと冷戦下で、市場経済志向・親米を保守と呼び、社会主義志向・親ソの革新と分かれていたわけだけど、その冷戦も終りを告げている。
そうなると、革新も保守もないのかもしれないが、一応定義を確認しておく

・保守…「先祖たちが試行錯誤しながら獲得してきた知恵が伝統的価値観(慣習、宗教、美徳、道徳、政治体制など)の中に凝縮されている」と考え尊重し、急激な変革(革命)に反発する。既得権益をもつ側が、現状の利益保持のために保守主義を支持する傾向がある。

・革新…社会の現状を批判し、歪みを正すために変革を主張。現状のゆがみの影響を受けやすい変化に激しい地域(都市部など)を支持母体とすることが多い。

wikipediaを見ていると、現在の政治思想というのは右派も左派もごちゃ混ぜだ、と考えられているようだ。俗に「自民も民主も同じ」といわれているのがそれを端的にあらわしている。実際問題、政権与党が提出する法案に対し、民主党が反対するのは2~3割程度だったりする。
保守と革新の差が無くなってきた理由を考えてみる。
冷戦が終わったこともその理由だと思う。それと、小選挙区が導入された為、少しでも多くの票を獲得する必要が生じ、その結果極端な保守色や革新色は抑える必要が出てきたということも考えられる。ポリシーが無いといえばそれまでだが、民主主義は数の暴力でもあり多数派でなければ意見は国政に反映できないから、当然といえば当然の帰結であるように思う。

今回圧勝した(と報道される)民主の政策には不安が多々ある。このサイトで書かれてることは極論かもしれないが、見る価値は十分にある。
税負担は今まで以上に深刻な問題になりかねないし、前の日記でも書いたが、子供が欲しくても出来ない家庭も増税されるならたまったもんじゃないだろう。
また、圧勝して間もない状態で既に高速道路の無料化のごまかしが表面化してきていたりする(ただ、左記引用元は、なんてもったいない! マウスを購入した人の9割近くが5,000円以下のマウスしか買わないとして、5000円以下のマウスを使うなんて信じられない!と言ってたライターだから、個人的にはどうかな?とも思ってるんですけど。ちなみにその意見については相手コメント欄に自分の意見を書かせていただきました。また、こちらで実際の番組での様子の動画がみられます。ごまかしかどうかは、ご自身が確認するのが一番確実かと思います。)

自民党政権であっても、その政策は完璧でないし批判する人も出てくる。民主党政権もしかり。
僕が考えている政治のあり方だって完璧じゃないし、逆の立場にある人からすれば批難の対象になる(僕は国が動くことで赤字ばかり増えていくなら国は最低限の動きで十分だろ、と思うわけだが、母子家庭など生活保護を受けてる家庭からすれば批難の対象になるだろう)。
新聞もしかり。いろんな意見があって立場があって、信念がある。
当たり前のことだ。

なんだけど、ネット上ではやたらと自分に敵対する意見に噛み付き、攻撃し、貶めあう意見が少なくない。
石破先生に聞いてみたい。

思想の違いは多々ある。石破先生がキリスト教信者だからといって違う信仰をもってる人からバカにされたり貶められていいはずがない
なのに、ネットだとどうしてこうも殺伐としてるんだろう。確かに言論の自由は憲法で保障されている。が、相手も人間だ。

そういう意味では中道でありたいな、と思う。
保守も革新もいいところがある。保守の人でも、石破先生みたいな人もいる。
どちらの美味しい部分をとるようでずるい気もする。鳥なのか?獣なのか?と言われ、両方にいい顔してたコウモリみたいにね。
でも、どちらの良さも見出していくことが(もちろん悪い点も含め)、バランス感に繋がるような気がする。

さっきも書いたが、ネット上では、ネトウヨ(ネット上の右派)やネトサヨ(ネット上の左派)がにらみ合ってる。
ネトウヨがいてネトサヨもいるなら、ネト中っていうのがいてもいいと思うんだ。
どちらの良さも悪さも見て、偏りのない意見を尊重して争いを望まない人間がいてもいいと思う。
あ、でもネト中て言うと、ネット中毒の廃人ぽいなぁ。

ま、80年代まで、中道を掲げてた主要政党の一つが公明党なんだけどね(苦笑)。
彼らの意見も意見として尊重したいと思うし『人間革命』も読んだことあるけど…どうも苦手だ。
宗教家が政治に参入することや、宗教家が一番儲けてる事がどうにも納得できないんだよねぇ。
仕事中だって言ってるのに、電話で選挙応援をはじめた学会員とか見てると本当にうんざり。
このままだと祖父や祖母の葬式も学会にしきられるのかと思うと不快だもん(まぁ、本人の意思は尊重しないといけないけど)

日蓮聖人は立派な人だったかもしれないけど、彼の思想を引き継いだ連中は、有権者よりも会員を尊重している。
そんな政治家はどうなんだろうな。俺は、納得できないです。