ウソの上塗り | オレ、レオ

ウソの上塗り

北口市長が虚偽の答弁をしたことが新聞記事になりました。

12月7日の本会議一般質問で共産党の議員による指摘で明らかになったもの。


【質問要約】

①6月にフェリー2名と市長、副市長、担当部長、秘書課長が面談をしたはずだ

②面談の際に、フェリー側からは「9月末で事業を終えると(債権者)誰にも迷惑をかけずに終われる」と申し出があった

③面談の際に、北口市長から「1億円を支援する」という提案があり、約束された


この件については、中西レオも関係者から知らされていました。3つとも事実だと認識しています。

この空手形とその後の市長の対応で、9月撤退が11月15日撤退に伸び、結果として赤字が膨れ上がりました。


④市長の空手形のせいで、70名の従業員を解雇せざるを得なくなった

⑤同上の理由で、最後のフェリーあさかぜ丸を売却せざるを得なくなった

⑥船が決まらないと再開できない


4について、私は違う見解です。

たこフェリーの人員は1隻のフェリーを運行していくには多すぎました。しかし、正規職員を解雇するわけにもいかず、商いを小さくすることに限界があったのです。よって、再開するには人件費の削減が条件になります。


5について、あさかぜ丸を売却したお金は出資金(1億円)の返還に充てられる予定でした。よって、次の株主に事業継続の意思があればあさかぜ丸で運行ができた可能性があります。

北口市長の迷走発言の影響が大きいのはこの部分です。


ちなみに、流れの速い明石海峡を、しかも横切る航路なので、強い出力が求められるそうです。そんな船は大きく、現在必要としているような小さな商い用の船では流されてしまうようです。また、イカナゴの時期になると大きなフェリーが小さな漁船を避けて避けて避けまくりますから、流されちゃう船だと衝突しちゃいますね。


6も妥当。


【市長答弁】

①’会議があって、最後に呼び出された。立ったままの状態で、少し喋っただけだ。
→ところが、公文書公開請求によって出された議事録には、市長が冒頭から結構な量のコメントしてる。

②’フェリーからの撤退案は可能性であり、一つのシナリオ(9月議会答弁)

③’可能性を検討すると述べたまでで、約束はしていない。書面もない。断言していない。

→議事録には明確に「支援する」と述べている。


神戸新聞の夕刊には「議事録は市長が知らないまま作成・公開されており、幹部たちが市長に造反した形だ。」とありますが、議事録の作成は公務員として当然の義務です。公開も公文書公開請求があったら出すのが義務です。


え?市長が決済してないのに出てる??


そりゃあ、平日に年間50日お休みをされていると決済もできませんよ。




もう一つ新聞記事に問題あり。

市議側は「虚偽答弁」と問題視。野党を中心に問責決議案の提出も検討している。

誰ですか、野党って。

このように国会と市議会を混同するような認識が、市民に間違ったメッセージを植え付けます。

市議会は野党的立場でいなければならないということは、どの学者に聞いても通説です。

市長与党の議員は存在価値がありません。

また、野党ということは市長の言うことに何でも反対しているのでしょうか?


このような記事が国会の低レベルな与野党の戦いに拍車をかけます。

野党は与党を困らせるために、与党は過半数や3分の2をとるために、しか目が行きません。

そんなこと誰も望んでいないのに。



個人的に許せなかった答弁がありました。

1億円支援するって言いましたよね?という議員からの指摘について、

たこフェリーの前社長の名前を出して、「彼と私(市長)とは意見の対立がある。彼はたこファミリーの商標を利用してビジネスをしようとしている。それを告発した文章もある(文章読み上げ)。」だから議員の情報源であろう前社長の言うことを信用するなという意図。

しかしその思惑は即座に打ち破られました。公文書の議事録で明らかに北口市長が1億円の支援を約束しています。しかも「選挙前だからフェリーが撤退したら困る」という内容まで書かれています。


最低ですね。


私はフェリー乗り場で5年間商売をしてきました。

大学を出て数ヶ月で経験も金もない、意欲しかない中西レオを支援して、育ててくださったのが件の前社長です。私はフェリー乗り場を明石の生まれ故郷だと思っていますし、前社長を明石の父親だと思っています。

たこファミリーをPRし、多額の費用を用いて明石名物たこフェリーを近畿中に広めたのは前社長です。地域のお祭りやイベントにも惜しみなく大量の(本当に大盤振る舞いだった)たこファミリーグッズを提供してくれたのも彼の経営手腕です。次のビジネスの引き合いがあって当然でしょう。

市長が自分のウソを正当化しようとして、議会という公式の場で他人を悪く言うことに怒りを覚えました。



明石市議会議員

中西 レオ

reo@nakanishireo.com

www.nakanishireo.com/



以下、神戸新聞12月7日夕刊をサイトから引用===========================

議事録に市長答弁と異なる記録 明石市会で判明 

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たこフェリーとの面談内容を記した議事録(一部画像を処理しています)

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たこフェリーとの面談内容を記した議事録(一部画像を処理しています)

 運航休止に追い込まれた明石淡路フェリー(愛称・たこフェリー)への経営支援をめぐり、北口寛人明石市長は7日の明石市会で、1億円の赤字補填(ほてん)を同フェリーに約束した事実を否定したが、直後に同社との面談内容の議事録が示され、担当部長らが事実と認めた。議事録は市長が知らないまま作成・公開されており、幹部たちが市長に造反した形だ。(森本尚樹)

 北口市長は9月市会でも「約束」について否定しており、市議側は「虚偽答弁」と問題視。野党を中心に問責決議案の提出も検討している。

 一般質問に立った辻本達也議員(共産)の情報公開請求に基づき、市が議事録を公開。6月11日、航路廃止の意向を伝えた同フェリー社長に北口市長が「1億円でフェリーが存続されるなら、株主として来年度、赤字補填することは約束する」などと述べていた。

 北口市長は7日の一般質問でも、あらためて約束を否定したが、辻本議員が議事録を示し、担当部長らに事実関係をただしたところ、2人の部長が「議事録に間違いはない」などと答えた。

 虚偽答弁を指摘された北口市長は「部下が私の一言二言をとらまえて議事録にした。心外だ」とした上で「虚偽はしていない」と答弁した。

 議事録は市長名で公開されたが、担当部長らが「公開決定は部長決裁が通例」として、市長に情報を上げずに処理していた。

(2010/12/07 16:00)