「ねーねー潤ちゃん」
潤ちゃんって俺を呼ぶのは、ひとつ年上の幼なじみの雅紀。
今日も仕事が早上がりだったからとか言って、うちのリビングでビールを飲んでる。
そんな雅紀の隣には二つ年上の俺の兄貴で、雅紀の恋人。
かっこよくて賢くて誰もが憧れる俺の兄貴は、優しくて涙脆くておっちょこちょいな雅紀をずっと可愛がってて。
なんなら俺より可愛がってんじゃねぇかって思ってたら、いつの間にかふたりの間には恋が芽生えてたらしい。
ふたりとも女の子が振り返るイケメンなのに、お互いしか見えてないバカっぷる。
社会人になって早々に一人暮らしを始めた兄貴は、すぐに雅紀と暮らしだした。
俺が社会人になる時に一人暮らしの部屋を探してたら、勝手に自分達の部屋の隣の部屋が空いたから前金払ったぞーとか言ってきて、そのままそこに住んだのは間違いだったかもしれないと、今思う。
だって、こいつらしょっちゅう俺ん家に来るんだよ。
特に、サトシとカズがうちに居着いてからはひどい。
ある日うちのベランダに迷い込んだ不思議な生き物。
エアコンの室外機の上の茶色と黒の毛玉を、なんだろうってよく見たら、くっついて丸まってる小さなしばわんこと黒猫。
ふわりと目を開けたしばわんこが俺に気づいて、黒猫をぺしぺし叩いて起こした。
『ここに住むことにするね』
コテっと小首を傾げたしばわんこと後ろでコクコク頷く黒猫。
その日からふたりは俺の家に住み着いた。
「ねーねー潤ちゃん」
返事をしない俺にしびれを切らした雅紀が、また話しかけてくる。
「何だよ」
手元の本から目をあげると、どうやら雅紀はソファーの後ろを覗き込んでる。
「あの子達またイチャイチャしてるよ?」
「は?」
「ねー、翔ちゃんアレ気持ちイイのかな」
「んー?あー、どうだろうな。密着度は良さそうだな」
「今日ヤってみる?」
「おー、んじゃしっかり見とくか」
楽しそうに話しだすふたり。
「その生々しい会話やめてくんねぇ?」
「え?なんで?」
キョトンとする雅紀を見て、ため息が出る。
いや、マジで俺の前でエッチ事情話すのやめてくんないかな。
あと、アイツらのを参考にするとか.....。
兄貴の事がわかんねぇ。
雅紀ならそんな事考えてても不思議じゃねぇけど、兄貴は真面目な人だったよな?
夫婦は似てくるって言うけど、恋人でもそうなのか?
なんか、あんまり考えたくないテーマだな。
『あっ...サトシ.....』
『カズ...かわいい』
俺の思考を遮る甘い声が、ソファーの後ろから聞こえてくる。
アイツら場所も時間も関係なくイチャイチャするから、毎日そういう場面に出くわして、なんとなく当たり前みたいな気分になってる俺。
雅紀と兄貴はそんなふたりのイチャイチャを見るのも楽しみにしてるらしい。
「なぁ、潤」
「何?」
「カズとサトシ、いつもイチャイチャしてるけどいいのか?」
「言っても聞かねぇんだよ」
「いや、そこは飼い主の責任だろ?」
「.....楽しんでる兄貴には言われたくない」
「あ、やっぱり?」
ハハハって笑い合う兄貴と雅紀は、またソファーの後ろでイチャイチャしてる2匹を見てる。
飼い主って....俺、飼い主だったの?
アイツらペットにしては態度でかいぞ?
『やっ...サト...ああん』
『カズ.....カズ......』
甘い声を聞きながら、今日もため息が漏れた。
。。。。。。。。。。。。。。。。
いつものお友達とおしゃべりしてたら
もう妄想は続くよどこまでも状態に(笑)
ちゃっかりシリーズ化してしまいました。
楽しんでもらえたら嬉しいなぁ♡
で、こちらのお話
実はとっても可愛い絵があります。
描いてくれてるのはお馴染みあみんちゃん♡
見たいなぁって方はコチラ♡から
あめげんだよーんな可愛い絵です。
あみんちゃんのアメンバーじゃない方は
あみんちゃんのところで、アメンバーについての記事を読んでくださいね。
とても優しくて可愛い絵が沢山です。
行かれる方は
楽しく気持ちよくを合言葉で♡
よろしくお願いいたしますm(*_ _)m