相葉さんからのメールを受け取って30分後、でっかい宅配便が届いた。
玄関で確認したら櫻井さんの名前。
自分から自分に送るってなんなんだ?
品名を見たら布団一式って書いてあって、通りでデカイはずだと納得する。
配達員さんがもう一つあるんでって渡されたのは毛布で、あの人いつ手配したんだ?って思いながら受け取った。
かずは布団を部屋に運び込む俺の後ろから付いてきて、毛布も同じように運んで箱から出した。
相葉さんたちがいなくても、それぞれの部屋は毎日掃除してたから、特にやることも無い。
俺はまたスケッチをして、かずは俺の背中にくっついてた。
外が暗くなり始めた頃、玄関からガチャガチャと鍵の音がした。
少し前からソワソワと落ち着かない様子だったかずは、パッと立ち上がると玄関へふわふわと歩き出す。
俺はその後ろをついて行った。
ただいまって穏やかな相葉さんの声に、かずがおかえりって返事をしてる。
ごめんね、ほったらかしにしてって謝る相葉さんにふるふるっと首を振るかずの耳が赤くなった。
「どうした?かず」
俯いたかずがチラッと俺を見て、また相葉さんに目線を戻すとさらに赤くなる耳。
ふと視線を感じて、相葉さんを見て驚いた。
身体から何かが溢れ出るように艶やかで、ちょっと見惚れる。
「大野くん?」
「なんか、また変わった?」
「え?」
「キレイ。な?かず。相葉さんキレイでびっくりだな」
コクっと頷いたかず。
ここは冷えるから中に入ろうって声をかけながら肩を抱く。
素直に歩いてくれるかずの様子を確認しながら
ココア飲むか?コーヒーがいい?って、聞くとコーヒーって小さい声で返事をする。
それだけでやっぱり嬉しくて、かずの肩を撫でてキッチンに入った。
コーヒーを用意してる間に相葉さんと櫻井さんは荷物を2階に置きに行って、飲み終わる頃に話しながら階段をおりてきた。
潤が出ていって静かだったシェアハウスに彩が戻ってきた。