happiness 165 | 大宮さんと一緒 。。。

大宮さんと一緒 。。。

大宮さんの妄想BL小説です。
色々、大丈夫な方のみお読み下さい。

にのちゃん大好き♡嵐さん大好き♡

大宮さんに癒されて、ドキドキして、毎日幸せ。

嵐のみなさんずーっと、幸せをありがとうございます!



松にいから詳しいことを何にも聞けなかった俺は、その日からあのコンビニを中心に少しずつ範囲を広げて自転車で走り回った。




あの金髪だ。

歩いてたら気づくはず。


その一心で暇さえあれば町を走り回った。



だけど、2週間経っても3週間経っても見つけらんなくて、このやり方じゃ会えないんじゃないか?って思い始めた頃、偶然通りかかった古い日本家屋の寮。




その日は昼前に自転車に乗ろうとしたらタイヤの空気が抜けてて、仕方ないから自転車引っ張って歩いて駅前の自転車屋に行ったら「パンクしてますね。今修理詰まってますので、預かって午後の仕上がりになります」とかって言われて。


なんだよって思ったけど仕方ないから自転車を預けてきた。


かずを探すのは諦めらんないから、歩いて探し回ることにして、前にも通った海の見える海岸沿いの裏道を歩いてた。





「ちょっと!どこ行くのよ!」

「うるせぇ!稼いでくりゃ文句ねぇだろ!」

「そんなこと言って、またパチンコか競馬行くんでしょ!」

「うるせぇ!バカヤロ!」




女の人の怒鳴り声と、怒鳴り返す男の声。



門がガシャンと開いて、飛び出してきたおっさんは、先の尖った靴に、てかてかのポマードで固めた髪でなんか高そうなスーツの袖口から金ピカの時計が見える。


追いかけて出てきたおばさんは地味だけどスッキリした服装で、このおっさんには勿体ないんじゃねぇ?って思うような人で、思わずじっと見てハッとした。



かず....名前しか知らないあの子にそっくりだったから。



すっと通った鼻筋と綺麗な目。

上唇が少し薄く見えて、真っ白な肌。



ピンと来たんだ。



きっと、あの子の、かずの母親だって。




サッと視線をずらして、素知らぬ振りして歩いた。



その家のふたつ先の角を曲がって、2人の気配が消えるのを待った。



しばらく家の前で言い合いをしてた2人はおっさんが「とにかく明後日戻るから」って言ったことで、決着したみたいで。



バタンって車のドアの閉まる音の後に、派手なエンジン音がして車が走り去ってく音が聞こえた。


角からそっと覗いたら、王冠のエンブレムが光る黒い車が走ってくのが見えた。


おばさんはまだ道に立ってたから、また顔を引っ込めてそのまま少し待ってると、門がカシャッと閉まる音がして、シンと静かになった。



もう大丈夫だって思ったけど、そこからさらに少し待ってその家の前に戻った。






【ひまわり寮 二宮】


黒黒とした筆文字で書かれた看板は、日に焼けて色が変わってるんだろう少し黄色っぽくなってる。


電話番号と学生歓迎の文字が下の方に書いてあったから、スマホのカメラで写真を撮って家に帰った。



その日はとにかく落ち着けって自分に言い聞かせて、次の日必要なことをメモした紙を見ながら、ひまわり寮 二宮に電話をかける。



電話に出たのは女の人で、昨日の怒鳴り声とは違うけど、きっとあの人だろうって思いながら話した。


学生歓迎って書いてあったけど、社会人はダメですかって聞いたら、あっさり大丈夫ですよって言われて、早速見に行って良いですかって聞くと、今日はちょっと忙しいから明日なら良いよって言われて、翌日の10時に行く約束をして電話を切った。



緊張するって思いながらも、明日の分まで仕事をしておこうと思って、頼まれてた雑誌のコラムのイラストをいくつか仕上げることにした。





その日はなんか落ち着かなくて、なかなか寝つけなかったせいで、朝起きたら9時を過ぎてたから慌てて飛び起きる。


顔洗って歯みがきして、サッと着替えていつも使ってるボディーバッグに小さいスケッチブックと筆箱を入れる。



ちょっと緊張してて朝ごはん食える気がしないから、冷蔵庫の中のゼリー飲料を飲んで家を出た。