Liar 32 | 大宮さんと一緒 。。。

大宮さんと一緒 。。。

大宮さんの妄想BL小説です。
色々、大丈夫な方のみお読み下さい。

にのちゃん大好き♡嵐さん大好き♡

大宮さんに癒されて、ドキドキして、毎日幸せ。

嵐のみなさんずーっと、幸せをありがとうございます!



「.....え?」



戸惑った潤くんの声に我に返る。



言ってしまったひと言を、何とか誤魔化せないかって、必死に言い訳を探す。


不自然な間があいて、とにかく取り繕わなくちゃと口を開いた時、潤くんの声が響いた。



「.....なに?ドラマかなんかの台詞?」



その言葉に、また胸がキュッと痛む。


そうだよな。

マジの告白なんて、思うはずないよ。


俺は男で、潤くんも男で。


好きだなんて、そんな事言われるなんて思わないだろ?


そうだよ。セリフってことにしとけ。


心の声が、早く答えろ。誤魔化せって言う。



「ははっ。ごめん。.....なんか、セリフ出ちゃった」


うっかりしちゃったって顔で潤くんを見たら、クスッと笑ってくれたから、バレなかったんだってホッとする。



ごめんね潤くん。


言わないつもりだったのに、ポロリと溢れてしまった気持ち。


届けることは出来なかったけど、口に出したことで少しでも楽になるのかな?


声になって、空気に溶けて、消えていったら良いのに。


潤くんの前で溢れた言葉が、空気に溶けて潤くんの周りを包む空気になったら良いのに。


そんな事あるわけないのに、そうなら良いのにって考えてしまう。


本当にバカだな、俺。


潤くんは、ちょっとだけ不思議な顔をしたけど



「忙しいんだな、無理するなよ?」


いつも通り、優しく言ってくれたけど、俺は潤くんの顔を見ることが出来なくて


「うん.....大丈夫。ありがと」


って、ひと言しか言えなかった。



チンッて音がして、エレベーターが止まる。


「じゃあな」


って、爽やかすぎるくらい爽やかに笑って、潤くんはエレベーターから降りた。


「うん。またね.....」


小さく言った声は届いたんだろうか?


自分の送迎車に向かう潤くんの後ろ姿をジッと見てた。



俺の立ち位置はココ。


血迷っただけだよ。

潤くんを好きだなんて。



また、胸がキュッと痛くなった。



違うよ。

血迷ったなんて。


本当に好きだった。


潤くんが俺の世界の1番だった。



ううん。



本当は、今だって好きで

1番で。



だけど、報われるはずのない想いを口に出す勇気が無いだけ。


誤魔化して、誤魔化し続けようとして。



このまま、想いが朽ち果てるのを待とうと思ってたのに。



どうして俺は潤くんの後を追いかけてるの?


どうして、こんなに胸が痛い?


それは


本当の終わりが近いことを知ってるから?


本当は誤魔化すことなんて出来ないこと、気づいてしまったから?



「潤くん!」



あと数歩の距離の潤くんに呼びかける。



振り返って。

振り返らないで。




ゆっくり振り返る潤くん。




俺は、潤くんに1歩ずつ近づいて行った。