「もー、最悪だよ.....」
「なんだよ、お前だって」
「ええ、そうですね。俺が悪いんです。だから、あんたも他のやつに目がいくんでしょ」
「っ!ンなこと言ってねえ!」
「も.....いいです。俺、帰りますから」
「なんだよ、一緒に帰るんだろ?」
「いいえ。今日は別々に帰りましょう。俺、あなたと喧嘩しないでいられる自信ないんで」
「なんだよそれ!なら、オレと帰れよ!」
「絶対嫌です」
「お前.....」
「顔、見てたくないんです」
「本気か?」
「はい」
「それで良いんだな」
「はい」
「勝手にしろ」
「.....はい」
着替えをすませたかずは、振り返ることなくみんなにじゃあねって言って帰って行った。
楽屋に残された俺。
視線が痛いのは、3人分だからか?
「リーダー何した?」
松潤、なんで俺がなんかしたって前提で話すんだよ。かずが原因の可能性は疑わないのか?
なんかムカつく。
「智くん?何があったの?」
翔くん、味方になってくれんのか?
そうだよな。翔くんは、どんな時でもちゃんと双方の意見を聞いて冷静に考えようとする真面目人間だからな。
なんかあんまり嬉しくねえな。
「おーちゃん!なんでかずくん悲しませるのっ!許さないんだからね!」
いやいやいやいや。相葉ちゃん。
あまりにも一方的過ぎないか?
俺の意見も聞いてくれてもいいんじゃないか?
あー
ダメだな。もう、目に涙がたまってんだもん。
なんか悔しい気がする。
総合的に納得いかねえ。
よって、返事はしないことにする。
黙って着替えをして、黙ったまま楽屋のドアに向かう。
視線は相変わらず痛い。
何なら刺さりそうな気さえする。
視線がうるせえ!
とりあえず、家で酒飲もう。
あと1歩で楽屋のドアってとこで、ドアの前にびたっと張りついて俺を阻むやつが現れた。
「おーちゃん!逃げるなんて許さないんだからね!」
立ちはだかったのは、ポロポロ泣いてる相葉ちゃんだった。