あーあ。
キスしちゃったよ。
しそうだとは思ってたけど。
あー。マジか。
ケツ揉んでやがる。
ヤバイな。いつ止めるんだアイツらを。
翔さんは展開についてってない気がする。
まーは、もらい泣きしてる。
大野さんは、たぶんキレちゃってる。
カズは....なんだよ、あの幸せそうな顔は。
文句言いにくいよなあ。
止めるのも気が咎めるっつーか。
なんなんだろうな。
あの二人はやっぱり、ひっついて笑っててくんないと、落ち着かないんだよな。
あーーー!
もう!
悔しいけど、また今日も大宮に振り回されてる。
お!
カズが大野さんを押して、離れてもらってる。
なんだ?珍しいな。
また喧嘩始めんのか?
カズは考え方が斜め上を行きすぎて、時々理解出来ないことを、言ったりやったりするからなあ。
なんて考えてたら、大野さんをどんな言葉で言いくるめたのか、スーっと翔さんのところに近づいて、「ありがと、翔ちゃん」って言って。
戸惑う翔さんの頬にキスをした。
そのまま踊るような足取りで、まーに近づいて「まーくん、大好き」って言って、やっぱりキスをした。
やべえ!
逃げないと。と、思ったときにはカズは目の前で「愛してるよ」ってほっぺにキスされてた。
それから大野さんのところに戻って行った。
「仕方ないから、許してあげる」
そう言って、大野さんに抱きついた。
大野さんは、ぎゅうぎゅうとカズを抱きしめて、ポロポロっと涙を流した。
「お前らっ、かずはおいらのだからな!」
言われなくても分かってるよ。
あんたの大事なカズに手を出そうなんて、誰も考えないよ!
って、返事をしようと思ったけどやめといた。
ぴったりくっついてソファーに座る大宮に、翔さんはデレてるし、まーは、また泣きそうになってる。
なんとなくほっとした気持ちになる。
また今日も大宮の言いなりにはならなかったけど!
このヤられた感はなんなんだろうな。
まあさ、幸せに笑っててくれたら良いよ。
一件落着だな。