大宮さんの妄想bl小説ですが、末ズ風味が強めです。
それでも良いよーって方、お読み下さい。
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何時から、こんなに気になるようになったんだろう。
昔から、ずっと器用な奴だった。
事務所に入った頃、俺とあいつは今とは逆で、小さくて華奢な俺と、普通の身長の健康的な男の子だったあいつ。
運動神経が良くて、アクロバットもあっという間に出来るようになって、バク転なんかは得意技って言ってもいいくらい。
ジュニアの番組で、体操選手の指導を受けて、めきめきと上達していった。
あいつはいつも、平熱だった。
熱くなったりとか、そうゆう感情の揺らめきみたいなのが、あんまりない奴だった。
俺は、その頃、甘えたで、泣き虫で、アクロバットとかも得意じゃなくて、色々コンプレックスもあった。
だけど、カズはそんなこと感じさせないくらい、平熱だった。
大野さんに関すること以外には。
器用で、人懐こくて、先輩にも特に構えることなく近づいて、距離を縮めてしまうカズは、俺から見たら宇宙人みたいだった。
俺はとにかく翔くんに憧れてて、ついて回っては、煩いとかウザイとか言われてた。そう言ってても、翔くんは面倒見が良くて、勉強をみてくれたりしてた。
大野さんは、同期や、先輩とは仲良くしてたけど、後輩を可愛がるタイプじゃなかった。
振り付け師の先生にレッスンで怒られて
「帰れ!」
って言われて、本当に帰る伝説の男。
今じゃ考えられないくらい尖ってた。
そんな大野さんの、何にあんなに惹かれたのか、カズは猛烈アプローチで、大野さんの隣を手に入れた。
なぜか、大野さんが、カズを受け入れて、隣に居ることを許した。
京都に行くときは、大野さんの携帯番号をゲットしようとする大勢のジュニアがいるなかでも、唯一カズだけが大野さんから、番号を手に入れた。
カズは大野さんのもの。
わかってるのに、なんでだろうな。
最近、カズに目が行ってしまう。
気づいたら見てる。
俺、まさか、カズに惚れちゃったのか?