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にいちゃんと私。


撮影は私のお父さん。


柵に手を添えるだけで可愛さが上がる事を私は知っています。


にいちゃんは運動ができて頭も良いし貯金も上手い。


昔はよく彼にいじめられたものである。


パシリ。肘鉄、ひざ蹴り、パンチにびんた。


私は子供の頃あさりちゃんのうたを聞いて「わかる。わかるよあさりちゃん」と幼いのにあさりちゃんの気持ちがわかっていた。


大人になったにいちゃんは優しい。


誕生日もくれるし御飯も奢ってくれる。


にいちゃんよ。昔の償いの人生か。


そう思う時が多々ある。


昔と真逆。


「しげき。50円やるからチャルメラ買って来い」と言っていた兄に今は私が「外行くついでにケンタッキー買って来て」と言う。


「遊んでくれ」と頼んでいた私に今は兄が「遊ぼう」と言って来る。


私はそんな優しいにいちゃんを誇りに思う。パシリの基本も教えてくれた。


「お小遣いのないパシリはやめておけ」


これを教えてくれたのはにいちゃんである。


そう言えばいとこである相方のなすくんも昔は私の言うことは何でも聞いていた。


私の行くとこにはついて来て私が彼のおもちゃをよこせと言えば差し出していた。


今は私が彼のあとをついて歩き、私は煙草を吸わないが彼が吸うから喫煙席に座る。


そうか。にいちゃん。


私も償いの人生だった。


それではまた。