フェルミ推定とは

実際に調査することが難しいような捉えどころのないものを、論理的に推論し概算するものです。
「トレーニングジムの市場規模は?」みたいなやつです。
 
よくコンサルの面接などで利用されることは聞いていましたが、仕事に活用できることが多いと聞き1冊本を読んでみました。
その上で、フェルミ推定の仕事への活用シーンを考えてみました。
 
自分が実際に読んだ本は『ロジカルシンキングを超える戦略思考 フェルミ推定の技術』です。
語り口調で、重要なことを何度も伝えてくれるので非常に読みやすかったです。

フェルミ推定の基本

  • 構造化
  • 値を入れる
  • 説明する
です。
「トレーニングジムの市場規模は?」というお題に対しては

 

 
トレーニングジムの市場規模
= トレーニング人口 × 1年間の費用
= (ジム数 × 1ジムの会員数 ) × (月額費 × 12ヶ月)

 

= (ジム数 × 月間利用累計人数 ÷ 月間利用数 ) × (月額費 × 12ヶ月)
= (ジム数 × キャパシティ × 1日回転数 × 30日 ÷ 月間利用数 ) × (月額費 × 12ヶ月)

 

 

 

 

= ( 5,000店舗 × 30人 × 4回転 × 30日 ÷ 4回 ) × (100,00円 × 12ヶ月) 
5,400億円
 
というやつですね。
コンサルでなくても、フェルミ推定の考え方は仕事に役立つことが多いと思います。

仕事への活用シーン

例えば、プロジェクトやプロダクトの目標を立てる・振り返りをする際にフェルミ推定の考え方が役立ちます。
 
例えば、Aという新機能を出して、効果を分析した際に
「目標に対して機能利用者が少なかった」
だけだと何が悪かったのかわかりません。フェルミ推定の考え方を利用して
 
機能利用者
= 月間ユーザー × 機能の認知率 × 機能の利用率
= 月間ユーザー × (機能のチュートリアル遷移率 × 機能のチュートリアル突破率) × 機能の利用率
= 月間継続ユーザー × (機能のチュートリアル遷移率 × 機能のチュートリアル突破率) × 機能の利用率
   + 月間新規ユーザー × (機能のチュートリアル遷移率 × 機能のチュートリアル突破率) × 機能の利用率
 
深掘ると、継続ユーザーの効果は良かったのに、新規が効果悪い。
その中でも、チュートリアルに行っていないというのがわかると、新規ユーザーにとって機能の入り口がわからないものだったのか!とわかります。
 
ここまではフェルミ推定の構造化の考え方ですが、例えば構造化した要素のある値がログをとってなくてわからないということは現場でよくあります。
 
この際は、正しそうな値を入れることもフェルミ推定で利用されます。
似たような機能などを参考にして確かそうな値を入れると、現状を把握することに役立ちます。
 
不確実性が多く何もわからないところから、わからないところを分解して「分かる」ようにする。
フェルミ推定の考え方は仕事に通じることが多いなと思ったこの頃でした。