夕月が好きだ
青とオレンジの間に
まぁるく型を抜いたような
西の空にある月が好きだ
私は月のようになりたいって
そう言い続けていて
だからみんなは私が
月に見えるのかもしれない
月になりたいと願って、
必死にその影を追いかけていたけれど
すこし
背伸びするのはやめようかと思うんだ
私が月になれたわけではなかった
月にならなくても
私が月を好きな事に変わりはなくて
私の本質はなんなんだろうって
もう少し考えて
ただの私になってみたら
なにかみんなから見えるものも
変わるんじゃないかって
そう思う。
新しい場所で
照らされるのを待つだけじゃ
きっといつまでも変わったりしない
蹴飛ばされて見失ってしまうような
道ばたの石ころにならない為に
もう一度ゆっくりと
ちゃんと
見直そうって思うんだ。