地位利用疑惑

 

小池百合子都知事の側近代議士だった元検事の若狭勝弁護士が、

小池都知事に対して「特捜部が悪質だと(いう判断に)なると、

起訴する可能性がある」といった発信をしています。

 

「学歴詐称疑惑」ではありません。

「公務員の地位利用」の件です。

 

都知事の立場を利用して、区長や市長に出馬要請文書を書かせている。

「結構証拠が集まって犯罪が認められる可能性が

あるんではないかと思っています」

といったものです。(『日刊スポーツ』から)

 

自ら区長に要請しなくても、容認しただけで違反になる

ことについて、若狭弁護士は何度も発信しています。

 

公職選挙法違反で着目されると、なかなか大変なことになります。

先日も、個別訪問の疑いがあるということで、

江東区議会議員が辞職しました。

 

個別訪問も公選法違反になります。

 

蓮舫元都知事候補は、公選法違反の事前運動で告発されています。

 

石丸元都知事候補も、SNS投稿者への謝礼支払いと、

資金上の嫌疑がかけられています。

 

日本の重要な選挙の一つである都知事選挙の、主要な候補者が

こぞって選挙違反の疑いがあるというのは、極めて深刻な話です。

 

民主主義社会では、選挙によって為政者を決めます。

「選挙」の公平性と、順法性は欠かせません。

 

民主主義の根幹ともいえるその「選挙」で、堂々と

違反をやってのける候補者しかいないこと、そうした人物しか

推薦できない政党しかないというのが悲劇です。

 

もっとも、民主主義のお手本とされていたアメリカの

大統領選挙が、民主党によって不正が行われていた

という疑念が強く残りました。

 

「アメリカと比べれば可愛いものだよ」という人がいますが、

そこまでアメリカの物まねをする必要はありません。

 

千代田区への影響

 

千代田区では、議員と区幹部職員が協力し合って、

何年間も入札情報漏えいをしてきたということで、

議員と幹部職員が逮捕されてしまいました。

 

告発したのが当の幹部職員で、それを助言したのが

「二人の人物」(幹部職員の証言だとマスコミ報道されました)

だとのことです。

 

千代田区には「内部通報制度」があって、その手の動きを

職員が察知したら、事件を未然に防ぐための

通報をすることになっています。

 

「二人の助言者」は、どうして「通報制度」を

活用するように勧めなかったのでしょうか。

 

今日現在も、それが機能しないのかわかりません。

庁内では問題にもされていないようです。

 

議会では、「小池都知事学歴詐称疑惑」に

樋口千代田区長(当時は都議)が関わっているようだとか、

区長会として出馬要請したのはおかしい。説明してほしい」

と議員たちが発言をしています。

 

しかし、樋口区長は自分の口で説明をしません。

議員からの質問に対しては、役所の仕事とは関係ないのに

幹部職員に答弁させているのです。

 

区政運営とは関係ないことですが、疑惑に対しては

誠意で答えるのが政治家です。

 

議会対応は、小池都知事の真似をしているのかもしれません。

 

 

当然、議会内には一定の不信が募っていることでしょう。

そうした中で、若狭弁護士の発言です。

 

樋口区長は、他の区長と一緒に小池都知事に対して

出馬要請をしています。

 

これが若狭弁護士の説明する事項を受け止めるならば、

「幹部職員の情報漏えい」と「学歴詐称疑惑」に、

「公選法違反協力疑惑」が一つ加わることになります。

 

議会が臨時議会の開催を要求して、区長に説明を求めるのが

方法だと思いますが、今のところはその動きがありません。

 

すると、次の定例議会は9月になります。

次の議会までに、樋口区長は疑念を晴らしておいたほうが

良いのではないでしょうか。

 

この手のものが積みあがると、命取りになる恐れがあります。

 

樋口区長は、議会とのパイプがほとんどないといわれます。

これは、千代田区政運営上の弱点といえそうです。

 

これを契機に、議会との関係を良好にして仕事を

やりやすくすべきではないでしょうか。

 

来年初頭の区長選挙を迎えて、障害になるものを

積極的に除去していかないと、「疑惑のオンパレード」などと、

不名誉なキャンペーンを張られる恐れがあります。

 

そうそう、有権者にモノ配りをしている議員が3人はいるようです。

菓子類、フルーツ、結婚式の引き出物と

配布物の種類はそれぞれ違います。

 

3人とも同じ会派に所属しているというので、驚きました。

 

これも公選法違反ですが、議会とし調査しないのでしょうか。

区長を追及しても、自分たちの不正は

隠ぺいするなどということはありませんよね。