簡単な方法で

 

バイデン大統領が、大統領選挙から撤退することを

表明しました。

大領領選挙は、かなり様相が変わりそうです。

 

アメリカ共和党はトランプ前大統領を、大統領選の

候補者として指名しました。

 

直後のトランプ候補の受託演説を、

私はライブで聴くことができました。

 

1時間以上にわたる演説でしたが、同時通訳がありましたので

概要は掴めました。

のちに別の録画で内容を確認しましたが、

演説内容の理解に間違いはないようです。

 

暗殺未遂の犠牲者は消防署長だと紹介され、彼の消防服が

トランプ候補用演壇の斜めうしろに置かれました。

 

アメリカで消防隊員は、人の命を守るヒーローです。

彼は、家族をかばって被弾したと伝えられています。

 

消防服に寄り、彼に敬意を表すトランプ候補の姿は、

多くのアメリカ国民を感動させたことでしょう。

視聴していた私にも、こみ上げるものがありました。

 

トランプ候補は、「(共和党支持者だけでなく)すべての

アメリカ人の大統領になる」と宣言しました。

 

 

今回改めて、演説が政治家にとっていかに

大事なのかを痛感しました。

 

退屈な日本の政治家たちの演説(原稿の読み上げ?)

との違いには、呆れるほどの差があります。

 

日本でも、田中角栄元首相に代表される

「魅せられる演説」の名手がいました。

 

内容はひどいものでしたが、人を引き付けるという点では

小泉首相(当時)も上手でした。

 

野田佳彦元首相の故安倍晋三元首相への、

追悼演説が記憶に残っています。

 

小泉元首相の演説自体は心に残りませんが、野田元首相は

雰囲気と内容が伴っていましたので「残る」のでしょう。

 

いくつかの例を除き、我が国の国・自治体における

政治家の演説は聞けたものではありません。

話し方が下手というだけでなく、内容が薄いのです。

 

2次情報として、日本男子バレーの強化に尽力した

フィリップ・ブラン氏の話を聞きました。

 

彼が日本チームの監督になって、困ったことがあったとのことです。

日本人と欧米人との違いを象徴するような話ですので、

時間があるときに下記をご覧ください。

 

「耳の痛い話になるかもしれません」男子バレー・ブラン監督が明かした日本人論「選手たちは頷くばかりで沈黙する…それは仕事の放棄です」 - バレーボール日本代表 - Number Web - ナンバー (bunshun.jp)

 

日本の政治家の演説下手の原因が何なのかを、

垣間見ることができます。

 

説得力がなかったり演説が下手だったりすることを

カバーするためには、他の政党や他の議員(候補者)を

批判・攻撃することが効果的のようです。

 

「他人の悪口」や「ゴシップ」だとほとんどの人は

耳を傾けますし、訴える人が引き立ちます。

 

ただ、これを毎回やっていると「カミツキガメ」などといわれ、

飽きられてしまいます。

 

嚙みつかないと忘れられてしまいますので、

「カミツキガメ」は噛みつきをやめられません。

 

 

概ねどうなのか

 

故安倍元首相の演説は、「真実を伝える感じ」のものでした。

扇動するわけでもなく、物事を大げさに表現するわけでもありません。

 

最初は安倍首相(当時)を好まなかった私でしたが、

訴える内容に次第に誠意を感じるようになりました。

 

ゆっくりと話してくれるので、何を訴えているのかがわかる

・・・・・・重要な事柄を捉えることができました。

 

世の中がカオス状態になってきたいま、安倍首相(当時)

による全方位外交ともいえる国際社会への対応によって、

日本の安全保障が担保されてきたことがよくわかります。

 

もちろん、安倍首相(当時)がやったこと何の

不満がないわけではありません。

でも政治家は、総じてどうなのかと捉えることが大事です。

 

独裁国家でない限り、政治家個人の思いだけでは

国家を動かせません。

苦境の中にあってもめげない政治家として、あるいは

視野の広い政治家として評価することが大事でしょう。

 

そして、演説です。

 

魅力的な演説ができない政治家は使えない、

と考えても良いのではないでしょうか。

 

SNSという便利な道具で多くの人を魅了するとしても、

それらは美辞麗句で加工できます。

 

演説の場合は、下書きをしたうえで話したとしても地が出ます。

不自然な話し方をする人は、自分の言葉で

話していないことがわかってしまいます。

 

人柄を知るためには、直接本人の話を聴くことが

一番ではないでしょうか。

 

選挙においてもSNSの存在が大きくなっている今日、

直接政治家の訴えを聴く機会がなかなかありません。

 

少ない機会を効果的なものにするために、政治家の皆さんは

演説力を磨いたほうが良さそうです。