2つの自民党だけ

 

6月27日に、千代田区区議会の各会派代表質問があります。

 

千代田区政にとって大きな出来事であった、

契約情報漏えい事件に関する質問は自民党多数派会派と

公明党が質すだけです。

 

区長としては、「大きな問題になりそうもない」と

分析することでしょう。

 

この事件では、現職議員と元幹部職員が逮捕されました。

逮捕されたのは自民党議員(当時)であり、

元幹部職員(最終ポストは区議会事務局長)でした。

 

事件が起きた場合、普通は多くの会派がこの件に対する

問題提起をして、再犯を防ぐ努力をします。

ところが、そうした動きが活発ではありません。

 

今回は、逮捕者を出した(事件当時は小林孝也議長

・林則行自民党幹事長)自民党多数派会派が

行政に対して質問します。

 

通常、こうした場合は自民党として反省し、

「このように党内改革をさせていだだきます」

と、区民の皆さんに訴えることになります。

 

しかし、当時の自民党幹事長の質問は、

行政への批判になりそうです。

 

幹部職員が不正にかかわり、議会事務局長までやっていたので、

行政が批判されるのは当然でしょう。

 

しかし、逮捕された議員が所属していた

自民党会派がそれをやるわけですから、

一歩間違えると開き直りに見える恐れがあります。

 

6月27日の代表質問は、

「次世代」岩佐議員の質問が、27日午前10時30分から。

自民党多数派の林議員の質問が、同日11時過ぎから。

自民党保守派の永田議員の質問は、同日13時ころから。

公明党の米田議員の質問は、同日13時30分過ぎになりそうです。

 

千代田区議会を検索していただき、ライブ視聴のボタンを

クリックするとインターネット議会傍聴ができます。

 

入札情報漏えい問題を、議会として何もやっていない

ということではありません。

すでに「調査特別委員会(小野委員長)」が設置されています。

ただ、ほとんど調査活動はされていません。

 

当該委員会が活発であれば、そこで問題が明らかになるでしょうが、

まったく区民への報告がありません。

 

実際、普通の「特別委員会」には、はほとんど調査能力がありません。

「調査権」を有する「「100条調査委員会」を設置しないと、

実態はわからないのです。

 

この定例議会で、「100条調査委員会」が設置されるか、

だれが委員長になるのかによって、議会が本気で

この問題に向き合うかどうかがわかります。

「学歴詐称疑惑」からみ

 

小池都知事の「学歴詐称疑惑」に、都議会議員時代の

樋口千代田区長が関わっていたことについて、

いまだに事実関係がわからないようです。

 

まぁ、小池知事との関係が深い樋口区長としては、勝手に

「事実はこうです」と当時のことをつまびらかに

するわけにはいかないでしょう。

それが綻びとなり、都知事が苦境に追いやられる恐れがあるからです。

 

でも、いつまでも知らん顔していると、議員から

責められて困ることになるかもしれません。

 

もちろん、これは「100条調査」の対象にはなりません。

行政執行上の問題ではないからです。

 

都議会議員がチェックすべき立場にある知事の、

「学歴詐称」に手を貸したというのが本当であれば、

道義的に歪んだ行為となります。

 

それでも、「樋口高顕(たかあき)氏個人の問題」です。

千代田区役所にも区議会にも、直接関係ありません。

 

とはいっても、それでは済まないのが政治の世界です。

政治家としての姿勢や、「誠意にかかわる」問題になるからです。

 

手続きを踏んで質問する議員には、瑕疵はありません。

6月28日の一般質問で、岩田議員からこの問題が

質されるとのことです。注視に値します。

質問時間は、15時過ぎになりそうです。

 

なお、小池知事元側近の小島敏郎弁護士の刑事告発が、

東京地検で受理されれば樋口区長も事情聴取を

受けることになるかもしれません。

しかし、被疑者ではないはずです。

 

この手のことは議員から質問を受けても、区職員や

副区長が答弁することにはなりません。

行政運営外の問題だからです。