共同記者会見の様子

 

6月19日に行われた、記者クラブ主催の都知事選挙予定候補者の、

共同記者会見を視聴しました。

とはいっても、録画での視聴です。

 

出席者は小池百合子都知事、蓮舫議員、石丸伸二安芸前高田市長、

田母神俊雄元航空幕僚長の4名でした。

 

どうして4名だけを対象にしたのか、理由はわかりません。

 

約1時間の共同記者会見ですから、予定候補者は

思い通りの主張はできません。

記者からの質問に対して、1分間で答える形態になりました。

 

原発稼働については、「イエスかノー」で答えてください

と条件がつきました。

これに対応できたのは、田母神予定候補だけでした。

あとはイエス・ノーではなく、「解説つき」の答えでした。

 

小池知事に対する「学歴疑惑」の質問はありましたが、蓮舫議員への

「国籍疑惑と学歴疑惑」に関する質問はありませんでした。

 

蓮舫議員の「学歴疑惑」というのは、彼女が北京大学に留学した

というのは事実ではなく、語学研修ではなかったのかというものです。

 

今後の都政をどうしたいのかといった質問に対しては、

全員がボードに書き込んだ「一言記述」で答えました。

 

石丸予定候補は「政治屋の一掃」でした。

都知事の立場で、「政治屋」と言われる人たちを

一掃するという意味がわかりません。

知事としてできるものなのでしょうか。

 

小池都知事は、「首都防衛」を主張しました。

意味は防災など、都民の安全を守るということのようですが、

抽象的で内容がはっきりしません。

 

蓮舫議員は「若者の手取り増」と、「都をガラス張りにする」でした。

「手取り」は国政レベルの案件ではないでしょうか。

東京の若者だけ最低賃金を引き上げれば、東京の

一極集中が加速するか、逆に若者の就職が

困難になることが考えられます。

 

「都政をガラス張りにする」ことは理想的ですが、「国籍問題」を

曇りガラスにしている人には無理でしょうと思ってしまいます。

 

田母神予定候補は、「都民の安全」を訴えました。

不法滞在外国人などの問題が起こっている中で、都政としての

重要課題になっていくと思われる課題を提示しています。

 

小池知事は貫禄とおとぼけで攻撃から逃げ回り、

現職の優位性を上手に生かしています。

 

蓮舫議員は、愛想笑いでソフトなイメージを出そうとしています。

でも、発表された「政策」は極めて低いレベルのものでした。

 

石丸予定候補は、「自分が知事になれば、ユーチューブ視聴などで

収入が増える 」という発言をしていました。

自己顕示欲の強そうな、よくわからない人です。

 

田母神予定候補は存在感が・・・・・・という感じでした。

最もまともだと思える予定候補なのに、説明が上手ではないのです。

15年前であったならば、田母神予定候補に期待できたかもしれません。

 

「少子化対策」を、都政としてどう取り組むかの話が出ていました。

全体の印象としては、ものを配れば済むような主張でした。

 

「子供が少なくなっている問題」は、彼らの主張のように

現金を支給すれば済む話ではありません。

 

LGBT奨励見直し、年功序列賃金の是正、主婦の地位向上、

税負担の軽減、産業経済活動の活性化、生産拠点の空洞化是正、

地方自治体の自由度拡大などの、社会システムそのものに

変化を与えない限り、実効性がほとんどないと思われます。

 

これらは都政だけでできるものではなく、国政レベルの問題です。

 

国政と都政の違いがわかっていない人たちの都知事選挙になりそう、

というのが私の率直な感想です。

 

最悪の都政にならないために、どうしましょう。

 

 

立憲民主の選挙

 

立憲民主党と国民民主党は、議員数がいても

「手足になる人があまりいない」というのが現状です。

実態としては連合(労働組合組織)の組合員が、

一所懸命支えています。

 

生真面目な人が多い連合の末端組合員が、ポスター張りや

チラシ配りをやってくれるのです。

もちろん、組合員は組織が推薦した候補者に投票する傾向にあります。

 

「政党でもない労働組合が政治に関与するのはおかしい」

という意見はありますが、政党でもない宗教団体や

各種団体が事実上選挙に関わっています。

この批判には、単純に賛同できないとろこがあります。

 

連合は、蓮舫候補を支持しないことを明らかにしています。

投票行為はもちろんですが、「手足にはならない」ということです。

それどころか、小池知事支援になるようです。

 

つまり、蓮舫議員には実働部隊がほとんどいません。

立憲民主党の所属地方議員だけでは、追いつかないでしょう。

 

蓮舫議員が事実上の共産党公認候補だといわれるのは、

無理からぬことです。

共産党員が動かなければ、選挙活動が思うようにできない

というのが現実でしょう。

 

その共産党が、事前運動ではないかとい疑念のある「政策ビラ」を、

全都的に配布しました。

蓮舫議員(今は候補)の政策ではありませんが、蓮舫議員の画像入りです。

 

共産党としての「公約」でしょうが、連邦議員のもののように見えます。

この「公約」は、蓮舫議員(今は候補)の政策判断を左右します。

 

告示寸前に蓮舫議員(当時)が発表した「政策」は貧弱でした。

仮に彼女が知事になったとき、共産党の主張が

前面に出ることは間違いないでしょう。

 

共産党の賢さと言いうか、狡さというか、

その対応はたいしたものです。

 

「緑のタヌキ群と赤いキツネ群」の対決模様が、

ますます色濃くなりました。

 

余談です。

小池知事が「アラビア語ができる」とばかりに、

昔の会話状況の録画をX(旧ツイッター)で流しました。

 

カイロ大学を卒業していない、アラビア語ができない、

という疑惑を払拭するためのものだと思います。

 

これをイスラム思想研究家の飯山あかり氏が分析・解説しました。

アラビア語自体が間違っているそうです。

基本ができておらず、レベルは2歳児以下であり、

何を言っているのかわからないとのことでした。

 

アラビア語ができないことと誤魔化そうと思ったのかもしれませんが、

発信力のある専門家がいることが、小池知事にとって不幸な話です。

 

・・・・・・その後、小池都知事はこの動画を削除しました。

・・・・・・そして、編集し直して再発信しました。

 

ご存じの通り、元小池知事側近の小島敏郎弁護士らが

小池知事を学歴詐称で刑事告発しました。

 

蓮舫候補については、有楽町での街頭演説が

事前運動であるということで、弁護士が刑事告発しました。

 

有罪判決が下れば5年ほどの期間

公民権を失いますので、しばらく政治家にはなれません。

 

知事選には56人が立候補したとのこと。

中には、掲示板の貼付権を売り出している政党まであります。

 

首都の選挙なのに、何でこんな人ばかりが立候補しているのでしょう。

責任は既成政党にあるのでしょうが、その自覚はなさそうです。