タヌキとキツネの戦い

 

都知事選挙が6月20日告示、7月7日投票で、施行されます。

現時点で立候補の意思を表明しているのは、

現職の小池百合子氏、蓮舫氏ほか20人ほどと伝えられています。

 

蓮舫氏は、衆議院東京26区立候補を目論んでいて、

都知事選は踏み台にすることのようです。

当選できればなお良し、ということでしょう。

 

東京26区というのは松原仁衆議院議員(現在無所属)の選挙区ですから、

元立憲民主党の衆議院議員への刺客ということになります。

 

このパターンは、小泉内閣の「郵政選挙」のときもありました。

小池百合子氏が刺客として東京10区に立候補して、

郵政民営化に反対した小林興起衆議院議員を落として

当選したことに酷似しています。

 

刺客になることを厭わない人が並んだので、

「くノ一 の戦いだ」と言われる所以です。

 

                      「くノ一」は く+ノ+一で女 という

                                漢字になることから女性忍者(工作員)

                                を意味します。

 

「疑惑」という点でも、二人は共通しています。

小池百合子氏は「学歴詐称疑惑」があり、

蓮舫氏は「二重(三重?)国籍疑惑」です。

 

「学歴詐称疑惑」に緑のタヌキ Vs 「国籍隠ぺい疑惑」の

赤いキツネの衝突になったと揶揄されています。

 

おとぼけの小池氏に対して蓮舫氏は攻撃型に見えますが、

パフォーマンス上手で総合政策形成能力に

欠けているところは共通しているようです。

 

二人の度胸は規格外といわれています。

そうでしょうね。偉そうにしている男性政治家の皆さんよりも、

ずっと思い切りがよさそうに見えます。

 

市区町村の男性首長の皆さんがこぞって小池知事に立候補要請をして、

愛嬌を振りまいているのに対して、小池都知事は堂々としています。
(実は、小池知事の仕掛けだったようですが、曖昧になっています)

 

また、蓮舫氏も「二重国籍」を疑われて、

戸籍謄本の提示を求められても平気で拒絶する猛者です。

 

二人には割り切りが早いところが見受けられます。

無用なものは即座に切り捨てる判断力はある、

ということなのでしょう。

 

余談です。

西の安芸高田市長が都知事選に立候補するようです。

 

彼には、市長選挙のときのポスター代を民間事業者に支払わない

ということで裁判となり、地裁・高裁で支払い命令を受けています。

他人を攻撃するのは得意のようですが、そうしたことを

キチンと処理できない性格なのかもしれません。

 

・・・・・・疑惑だらけの候補者が並ぶことになりました。

 

選ぶことができない

 

悪評の都庁舎へのプロジェクションマッピングには、

昨年度と今年度の予算で48億5千万円になっているとのことです。

委託先は電通の100パーセント子会社です。

 

後処理にいくらかかるかわからない、太陽光パネル設置義務に

関する支援経費が780億円とのことです。

 

科学的知識のある人、利権と無縁の人ならこうしたことを、

まともな施策とは受けとめません。

ところが小池知事は、それを「実績」として胸を張るのです。

 

都知事選は、税金の無駄遣いを促進させるか否かの

選択が求められることになりました。

 

本当ならば、そうした動向にストップをかける候補者が必要です。

 

都知事にしたい候補者がいない、というのが

現実問題となりました。

 

当選の可能性はゼロに近いのに、名前だけを売るために立候補する人、

あるいは政治ビジネスのために立候補する人、

さらには次の選挙のために脚光を浴びたいという人が

立候補する選挙になりそうです。

 

違法行為ではないから問題ない、ということなのかもしれません。

ただ、民主主義の根幹ともいえる選挙制度を、

そういう形で「利用」はしてもらいたくないものです。

 

こういう状況にしてしまったのは、自民党の責任です。

政権党でありながら利権にまみれ、

国民への背信行為ばかり続けてきました。

 

「自民党がしっかりしないと、日本が滅びる」という、

自覚がないのです。

ちょっと苦しくなると現実逃避し、候補者見送りにみられる

「楽な方法」ばかり採用するようになったのです。

 

その結果が各種選挙で敗退し、都知事選挙の

混とんとした状況を生み出しました。

 

都知事選挙では、「こんな候補者ばかりでは、

選びようがない」という声があがるのも無理からぬ話です。

 

SNSには、「第三の候補者がほしい」という

「切望」が溢れています。

 

しかし、「責任ある候補者擁立」というのは、

思いのほか難しいようです。

 

期待されていた、日本保守党関係者からの立候補の

可能性も遠のいたことがわかりました。

 

都知事選は、私たちの希望通りにはならないかもしれません。

 

港区長選挙

 

6月2日に投開票された港区長選挙で、新人の前区議清家愛氏(49歳)が

自公推薦の現職を破って当選しました。

 

投票率は30.62パーセントという、低さでした。

今回もまた、自民党が推薦した候補が落選になりましたが、

東京都知事選に何らかの形で影響が出るかもしれません。