早い退職

 

千代田区議会の次長と係長が、

今年3月いっぱいで退職するとのことです。

 

お二人とも、「以前、議会事務局に勤務され、定年後に

期限付きの職員として貢献してくださった」「親切な人で、

いろいろと教えていただいたので感謝している」と、

ある議員から評価を聞いています。

 

見た目が若いので「そんな年齢なの?」と驚いた私ですが、

「ヨイショ」をしないのに議員から評判が良いことを知り、さらに驚きました。

 

公務員の定年延長が課題になっているようですが、

法律改正をしなくても公務員経験を生かせる方法が

いくつかあるように思います。

 

私が現役時代に訴えてきたことに、

①  各出張所に公務員経験者を配置して、マンション等の

   居住者を始めとした「新しい区民」の各種相談に応じてもらう。

②  民間マンションの管理人・相談員として配置して、

       「マンション コンシェルジュ」として社会貢献してもらう。

③  政策研究所を設立して、調査員として貢献してもらう。

というものがありました。

 

それが実現すれば、75歳くらいまで働くことができるでしょうから、

人材活用として大きな意味があります。

定年まで公務員でいられたというのは、生真面目であることの

証であり、定年は勲章みたいなものです。

 

前区長は①に取り組まれました。

ところが、位置づけと役割が曖昧だったためか、短期間で頓挫しました。

 

③  についても前区長は取組むと表明されましたが、

当時の議会「4人組」の某議員がこれに抵抗して、具体化しませんでした。

 

②は検討対象にならなかったようです。

 

これらには具体的な仕事がありますので、遅々としているまちづくりや

秋葉原地区の環境整備よりも、投資対効果の点で

期待できるのではないでしょうか。

税金は無駄遣いしないように、努めるべきです。

 

地方公務員の60歳定年が見直され、65歳までは再任用とか

再雇用とかいう形で、役所の仕事を続けることができると聞いています。

(正確な表現ではないかもしれません)

 

「人生100年時代」といわれ、「健康寿命」も長くなっている今日、

65歳で退職というのは現実的ではないように思います。

 

出世魚

 

議長会に人事権を

 

国政を除き、どこでも議会職員は行政側から職員が配置されます。

 

議会と行政は対立と協働が併存するという、不思議な関係にあります。

そうした中で議会事務局に配置された職員は本籍が行政側にあり、

住民票は議会にあるようなものです。

 

日常生活での必要書類は住民票で事足りますが、

重要事項になると本籍が重要になります。

議会職員は、そのような状況に置かれています。

 

議会側に立った振る舞いが強すぎると、

他部署の同僚職員等から嫌われます。

行政に気遣いばかりしていると、議員から「あなたはどういう立場で

仕事をしているのか」と批判の対象にされてしまいます。

 

結局、無難な仕事以外のことをしなくなり、

議会の発展に寄与することは稀のことでしかなくなります。

 

議員のために汗をかいて周囲から睨まれても、助けてくれません。

議員が助けるどころか、場合によると「逮捕」されてしまうのです。

もっとも、今回の入札情報漏えい事件は、議会というよりも

特定の議員たちに気遣いしていただけでした。

 

当該職員が議会事務局長だったときは、「反区長」陣営の一員として

議会活動の違法性を高めたのでしょうから、

同僚職員からは警戒されてたのでしょう。

彼を守ったのは、事件を起こした当時の

「上司」だけだったように見えます。

 

千代田区議会には、元区議会事務局長が起訴されたことに

危機感がないようです。

彼は行政の幹部職員のときに違法行為を行い、

議会事務局長のときに違法と思われる行為を煽っていたのにです。

 

議員と親密になることが悪いわけではありませんが、

議員によっては付き合うこと自体が危険です。

 

議会事務局職員の地位を守り、議会の発展に貢献してもらうためには、

議会プロパーの職員を確保することが手っ取り早いのではないでしょうか。

 

23特別区議長会に人事権を付与し、議長会で職員配置も異動も行う

ということで、職員も安心して仕事ができるようになります。

議員のほうも、専門知識をもった職員を大事にするように思いますが、

考えが甘いでしょうか。

 

今日は春分の日、少しは温かい話が欲しいところです。