曖昧なまま

 

ヤフーニュースで報道された、千代田区役所の契約情報漏えい事件ですが、

その後の動きが見えない中で年末を迎えました。

 

議会では女性議員が、本会議場でこの問題を取り上げたようです。

しかし、議会内で処理すべき内容だったので、区長と理事者(部課長)は

「議会のことなので、何とも言えません」といった反応をしました。

質問は「不発」だったようです。

 

情報漏えいに絡んだかもしれないとされている当該議員は、

まだ連絡が取りづらい状況にあるとのことです。

病気療養中ということであれば、連絡はしづらくなります。

 

ただ、当該議員が「環境まちづくり常任委員会」の委員長なので、

休まれた側はたまりません。

とりわけ当選したての議員が副委員長として、委員長代理を

務めることになりましたので、気の毒そのものです。

 

委員長は、海千山千の議員に囲まれる中で

会議を運営しなければなりません。

慣れない人には、けっこう大変な話になります。

 

幸いにも、今のところは各委員が委員長に気遣いしていますので、

大きなトラブルに発展するという状況になっていません。

 

「環境まちづくり常任委員会」で、当該議員が委員長職を

全うしないことについて、抗議に近い意見が出されたと聞きました。

これもまた、当然のことです。

 

病気療養中の当該議員を「呼び出せ」、という

要望があったとかなかったという、話もあります。

その場合は、理不尽な話になります。

 

他にも理由があったとしても、病欠届を提出している議員に

出席を無理強いする権限が、議会にはありません。

 

 

当該議員が委員長の辞職届を出していれば、

問題解決の対応策を相談できますが、それができません。

 

委員会運営に大きな支障が出ることになれば、

議会運営委員会で対策を相談するしかありません。

 

場合によっては議長が当該議員に連絡をとり、

「誠意」を示してもらうことになるでしょう。

支障がないのであれば、委員長は誰でも良いことになりますので、

支給している「委員長手当」は廃止すべき、という理屈になります。

 

ただ、定例議会は終了しましたし、当該議員の欠席は

1月6日までになっているようです。

事実上、今年の議会での対応は「時間切れ」となりました。

 

来年になって、この問題がどうなるのかが気になります。

「ヤフーニュース」にあったように、契約情報漏えいに当該議員が

絡んでいたとしたら、責任を追及される立場に置かれます。

 

場合によっては、訴訟問題になるかもしれません。

その場合は、議員辞職云々という話も出ることでしょう。

しかし、千代田区議会では議員が暴力事件で書類送検されても、

何ら問題にされないという「前例」があります。

 

それを踏襲することになると、裁判になっても判決が確定するまでは、

議員辞職する必要がない、ということになります。

 

これからどうなるか、今のところまったくわかりません。

 


 

報告がないのが不思議

 

あくまで仄聞したもので、正確性に欠ける話です。

 

ヤフーニュースでの報道は、

どうやら千代田区内の教育施設をめぐるもののようです。

 

当時の契約課長が、上司から聞かれて契約数値を報告したようです。

これ自体は職務上のことであり、何ら問題がない事柄だと思われます。

 

しかし、その上司が当該議員に「数値」を漏えいし、合わせて

当該議員と対立関係にある他の議員に、

「漏えいしたことを報告」したかもしれないということです。

 

その結果・・・・・・

 

当該課長は責任を感じ、仕事を休んでいるとか。

正義感と責任感が強い管理職員なので、苦しむことになったらしいのです。

 

では、直接情報を漏えいしたかもしれないという、

肝心な元上司はどうしているのでしょうか。

再就職先で通常の勤務をしているとのことです。

 

このことについて、行政は表向き特別な動きをしていません。

議会にも区民にも何ら報告ができない、

何か特別の事情があるのかどうかを含めて、

報告しない理由はわかっていません。

 

何もしないでいると、行政と議会が連携して事件を隠蔽している、

なんて言われかねません。

つまり、「組織ぐるみの隠ぺい」という話になる恐れがあるのです。

 

そうなってからの対応は、けっこう難しくなります。

職員の契約情報漏えいに関しては、議会として何らかの形で

事実関係を把握しておく必要があります。

 

それすらやらないということになると、

「ケジメもつけられない議員が揃っていても意味がない。

数を減らせ!」と、いう話に発展するかもしれません。

 

いずれにしましても、年明け早々の「課題」になりそうです。