ちいさい秋みつけた
こんにちは
今朝はひんやり涼しくて、ちいさい秋を感じています。
さて、今日はまじめに歌の話を。
私が幼い頃から好きな歌
『ちいさい秋みつけた』
作詞 サトウハチロー 作曲 中田喜直
なんとも哀愁のある、心の琴線に触れるようなメロディー。
日本の昔の歌…唱歌や童謡って、歌詞が深くて普通に歌っているだけでは、理解出来ないものが沢山ありますよね。
この『ちいさい秋みつけた』も、小さな頃は何気なく歌っていましたが、大人になってみるとその歌詞の深い意味が気になります。
まさにこの歌は大人の童謡。
(この歌を子供たちにも知ってほしくて、番組でも歌っていますが。)
まず…
『誰かさんが 誰かさんが 誰かさんが みつけた』
この 誰かさん って誰のこと?
これは間違いなく、作詞者のサトウハチロー氏のこと。
この歌詞には色々な解釈があるみたいですが、私が調べた中で私自身もそうだなと思った解釈を紹介します。
一番は、晩秋の夕暮れ時、広い原っぱの向こうで子供の鬼ごっこの声、誰かの口笛やもずの鳴き声が遠くから聞こえる。
誰かさんの『耳に聞こえた秋』
そして二番。
〈お部屋は北向き〉、〈くもりのガラス〉、〈うつろな目の色〉…など、どういう意味なの?という歌詞が飛び出します。
まずは〈お部屋は北向き〉
…昔、子供やお手伝いさんの部屋、また日にあたるのが良くないと、病気の人の部屋は北の部屋が多かったそうです。
〈くもりのガラス〉
これは、いろんな解釈があるみたいですが、昔、結核などの病気で隔離されている人の部屋の窓は、外からあまり見えないようにくもりガラスだったそう。
そうした意味合いから、二番は
病気の『誰かさん』が、窮屈でつまらない部屋の中から感じる、外界への憧れ。
その中で、唯一の外界とのつながり〈隙間風〉に秋を感じた。
『肌で感じた秋』
そして三番
〈昔の昔の風見の鳥の〉という言葉があるように…誰かさんが隙間風と病床の自分の姿から懐かしい記憶をふと思い出した。
『思い出の中の秋』
こうやって深い意味を探っていくと、また少し違う意味合いを含め歌えますね。
ちなみにこの 誰かさんであるサトウハチロー氏、幼い頃に大病をしていたという記録もないので、おそらく…子供の頃に熱が出たりした時に感じるあの感覚を思い出し書いたのではないかと思います。
かなりマニアックな話になっちゃいましたね