6月6日〜6月12日までの1週間、U-16日本代表のロールモデルコーチとして帯同させていただきました。

6日に集合しトレーニングをした後に、国立競技場で行われたブラジル戦にチームで招待していただきみんなで観戦しました(あの試合を生観戦できたことは、チームにとってとても大きかったと思います)。次の日のトレーニング終わりには、隣のピッチでリカバリーしていたA代表のトレーニングを少し見ることができ、吉田麻也キャプテンから選手のみんなへお話をしていただくことができました。吉田キャプテンが素晴らしいメッセージを選手たちには伝えてくださったので、その模様は是非、「team cam」の方を御覧ください。


マヤ、ありがとう😊




そして、「U-16インターナショナルドリームカップ2022」が開催される仙台へ。

「U-16インターナショナルドリームカップ」は2015年に新設された日本サッカー協会が主催する16歳以下の国際大会で、今年はU-16日本代表🇯🇵の他に、U-16韓国代表🇰🇷、U-16メキシコ代表🇲🇽、U-16ウルグアイ代表🇺🇾の4チームが参加しました。

中1日というとてもタイトな日程でしたが、みんなで一丸となって戦い、三戦全勝で優勝することができました。









どの試合も結果的には無失点、複数得点での勝利でしたが、先に決められていたら、もしくは途中で失点していたらどうなるかわからない試合でしたし、身体の強さやスピード、激しさ、タフさは「これぞ国際試合」という要素が凝縮された3試合になりました。

そのタフな相手に日本の選手たちはフィジカル勝負を避けるのではなく、球際やフィジカル勝負でも勝つという強い気持ちで戦い、個人の勝負で勝つだけではなく、日本の良さでもあるみんなで繋がって戦う組織力や、勤勉性・連続性でも上回ろうとメンバー全員が全力で戦ってくれました。3試合とも苦しい時間帯も多く、厳しい戦いでしたが、そのタフな試合をみんなで得点を重ねて、みんなで体を張って無失点で勝ち切るという成功体験を積み重ねながら課題を修正していくことで、一戦一戦選手たちの大きな成長が感じられる大会になりました。

この3戦を通して選手たちには収穫と課題がたくさんあったと思います。たくさん出た課題も、この年代にとってはもはや「収穫」と言えるかもしれません。
それくらい普段Jユースや高校でプレーしている選手たちにとって国際大会は刺激が多く、得るものがたくさんあった素晴らしい時間だったと思います。



選手たちには収穫と課題がたくさんあったと書きましたが、それは指導者の僕にとっても同じでした。

というか、今回のこのドリームカップが実質コーチとして指導者側の立場での初の実戦になりました。しかもアンダー世代とはいえ日本代表として参戦する国際大会が指導者としてのデビュー戦でした。



森山監督、廣山コーチをはじめとしたスタッフの皆さんとこの大会で優勝するために中1日で3試合という限られた時間の中で準備をしました。個人としても、昨年のU-17代表キャンプの時と同様に、トレーニングやミーティング、分析も自分主導でやらせてもらう時間を国際大会にも関わらず作っていただきました。
この1週間、指導者として本当に多くの経験をさせていただきましたし、多くの刺激を選手たちから受けました。また、自分の中にも収穫と課題どちらもありましたが、指導者2年目の僕にとっては、若い選手たちと同じで課題も「収穫」です(つまり若い←違う)。

指導者として初めての優勝、初めてのタイトルを獲得することができましたが、指導者としての優勝は選手の時の優勝とはまた違う喜びがありました。

選手の時ならば、ピッチの上で自らのプレーで勝利を手繰り寄せることができますが、指導者はピッチでプレーを表現することはできません。その分、選手たちがどうやったらピッチの上で躍動できるのか、この一心でコーチとして考えに考えて、選手たちに伝えることが自分の役割になります。
この大会で、選手たちが森山監督の掲げるサッカーに全力で取り組み、スタッフのみなさんが選手たちをピッチ内外で献身的に支えることでチームが一つにまとまり、みんなで掴み取った指導者としての初優勝の光景と経験は一生忘れないと思います。

選手のみんなの頑張りのおかげで、指導者として初めての優勝を経験することができました。みんな、本当にありがとう😊感謝しています。
今回経験したことを、経験しただけで終わらせることなく、チームに戻ってからも「自分の日常を変える」、「当たり前の基準」をさらに高く設定して日々精進して欲しいと思います。
スタッフの皆さん、今回も本当にありがとうございました😊ロールモデルコーチとして役割をたくさん与えていただくことで、素晴らしい経験を積むことができました。感謝しています。





最後になりますが、素晴らしい環境を用意してくださった日本サッカー協会のみなさま、宮城県サッカー協会関係者のみなさま、仙台市のみなさま、大会会場であるユアテックスタジアム仙台のみなさま、宿泊施設のみなさま、トレーニング場のみなさま、本当にありがとうございました。
対戦したU-16韓国代表のみなさま、U-16メキシコ代表のみなさま、U-16ウルグアイ代表のみなさま、ありがとうございました。
そして、ユアテックスタジアムにて応援してくれたサポーターのみなさま、本当にありがとうございました‼︎


中村憲剛