こんばんは。

先日、ANAさんの社内向けセミナーにパネリストとして招待していただき、生意気にも150人のANAグループ各社の社員の方の前でお話をさせていただきました。このセミナーはANAさんの指針の一つである「努力と挑戦」をテーマに社員の方の行動が社会とどのように繋がっているのかを意識する、考える機会とするためのセミナーでした。

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なぜこのようなセミナーに呼んでいただいたかというと。

今年の7月のホーム大分戦にて、川崎市、大分市に在住の発達障がいのあるお子さんとそのご家族のみなさんを等々力に招待して試合を観戦してもらうというイベントを行いました。


その時の詳細はこちらをご覧ください。

このイベントはANA、JTB、富士通、(以下敬称略)Jリーグ、川崎市そして川崎フロンターレの各企業と行政とJリーグが協力して実施したものなのですが、今回はその時の話をイベントに携わった川崎フロンターレの一選手としてお話をするためにこのセミナーに招待していただきました。

このセミナーの詳細はこちらをご覧ください。

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セミナー内では、この取り組みについてまとめた映像が流れました。映像では当日の子どもたちのスタジアムでの楽しそうな顔を見ることができ、また各社が担当とする分野でどのような取り組みがされたのかを見ることができました。

僕自身は大分戦当日はピッチでプレーし、その姿を子どもたちに観てもらい、大分戦の次の日に行われた麻生グランドでのサッカー教室で子どもたちと触れ合いました。
後日また試合観戦に来たいという感想を聞きとても嬉しく思ったのですが、映像を見た時に、各企業だけの力では難しく成し得なかったかもしれないものが、多くの方の協力の元このイベントを成功させたいという想いが繋がり、そのために各々担当する分野、得意とする分野でサポートし合うことでそれが大きなパワーとなりその結果、普段なかなかサッカーを見たくても見られない発達障がいのある子どもたちやご両親にスタジアムでのサッカー観戦やサッカーをプレーすることを身近に感じてもらう機会が作れたこと、子どもたちの笑顔が見れたことを本当に嬉しく思いました。

Jリーグは今「シャレン!」という形で、Jリーグをより開いたコンテンツとしてもっとJリーグを活用して様々なイベント、取り組みができるようにしようという取り組みを行なっています。

詳しくはこちらをご覧ください。

もちろん、これまでもJリーグはいろいろな形で多くのイベントを開催してきたとは思いますし、僕自身も参加させていただいてきましたが、今回のように選手としてJリーグとだけではなく、Jリーグと多くの企業との連携で行われたこのようなイベントにより深く参加できたことで、サッカークラブそしてJリーガーとしてプレーをすること以外の新たな可能性の一端を示すことができた気がしました。

サッカークラブ、そして所属する選手が試合を開催し、プレーで魅せることはとても大事で、優先順位として何よりも一番上に来ることは当たり前だと僕も思います。

ただ、プレーで魅せることと同じくらいにサッカークラブ、プレーヤーとしてもっとできることがあるんじゃないか。
フロンターレに入って17年経ちますが、これまで多くのイベントや取り組みに参加して地域や多くの方と繋がることでフロンターレに関心を持ってもらい、サポーターが右肩上がりに増えていく過程を一番近くで見てきた人間として強く思うようになりました。

そういう活動を続けてきたフロンターレが評価されたことで今回のセミナーにフロンターレの選手代表として招待して頂いた訳ですが、共にパネリストとして参加したJリーグの米田理事、富士通の田中さん、ANAの近藤機長からのお話を聞いて、改めてフロンターレがこれまで取り組んできた活動は間違っていなかったのかなと思いました。そういう意味で本当に嬉しかったです。

また、同じ想いを持った各企業が枠を取り払い共に取り組める今回のようなイベントが今まで以上にもっとたくさん増えていけばより多くの方にJリーグを楽しんでもらえるし、また協力していただいた企業の方にもJリーグ、Jクラブ、Jリーガーの可能性を見出して頂けるのではないかとも思いました。

今、Jクラブは全国に55クラブあります。
各クラブがそれぞれで地域貢献活動や社会貢献活動を行っており、地域の企業とコラボレーションしてより独自性のあるイベントを開催するニュースを見る機会が増えてきています。
全部が全部は難しいかもしれませんが、これからもJリーグ、Jクラブが多くの企業のみなさんとコラボレーションして地域を笑顔に元気にできるイベントがたくさんできたら良いなと、それを55クラブが各地域でできたらサッカーで日本を元気にできるなと、単純な中村憲剛はそう思ってしまいました。

各クラブの地域への関わり方、考え方はそれぞれでしょうし、それが簡単なことではないのは百も承知しております。

でも、入団したクラブが地域を盛り上げるために、何事もやらないよりやってみようという発想の川崎フロンターレというクラブで、そこに17年いるためそういう発想の選手になってしまい(苦笑)、そういう発想のクラブ、選手でコツコツ活動を続けた結果その活動が評価され今回のような素晴らしいセミナーに招待して頂き、参加したことでJクラブ、Jリーガーの新たな社会への関わり方の可能性を勝手に見出してしまったのでそう思わずにはいられません。

それに何より自分が参加することで喜んでくれる人がいるということ。
サッカー選手としてプレーを評価されることは最大級の喜びですが、プレー以外でもサッカー選手としての価値を認めてもらえるなんてこんなに嬉しいことはないです。

これからもみんなを笑顔にできる活動に参加できるクラブ、選手でありたいなと改めて思いました。

今回このセミナーに招待して頂いたANAの関係者の皆さま、パネリストのみなさま、貴重なお時間を本当にありがとうございました😊
楽しかったです‼︎


中村憲剛