Arduino開発環境のセットアップと動作確認 | 中峯浩のオフィシャルブログ

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京都教育大学教育学部産業技術科学科で行われている実験実習の内容を簡単に説明します

引用:中村文隆「マイコンと電子工作No.6 Arduino工作アイデア集」CQ出版社

 

Arduinoは簡単に始められるといっても、ハードウェア/ソフトウェアともにさまざまなバリエーションがあり、最初のうちはとまどってしまうかもしれません。

 

本記事では、初めてArduinoをうごかすという人向けに、動作確認までを説明していきます。用意するものは、

  1. Arduino Uno
  2. Arduino開発環境
  3. ホストPCとUSBケーブル
です。Arduino Unoはなどの国内代理店から購入できます。
  • スイッチサイエンス Arduino Uno R3 3240円
  • amazon HiLetgo® UNO R3 1180円
  • amazon HiLetgo® 2個セット NEWバーション UNO R3  1190円
Arduinoの動作確認の定番は、LEDの点滅プログラムです(通称Lチカ)。
 
Arduino Unoの場合、ポート13にチェック用のLEDが最初から基板に実装されています。ここでは、Unoを使うことを前提に、チェック用のプログラムを試してみましょう。
 
●ホストとの接続
 
まず、ホストとなるパソコンとArduinoをUSBケーブルで接続します。Arduinoには電源スイッチはなく、USBでパソコンと接続されるとすぐに動作状態になります。
 
 
LEDが2か所点灯します。また、写真のArduino Uno(実際はマルツ製Marduino UNO R3)は底面をケースでカバーしています。これをしておくとショートなどでUnoが壊れるのを防げます。実際、壊したことがあります😿
 
最近売られているArduinoの中には、これから説明しようとしているLED点滅プログラムが、最初からメモリ上に書き込まれているものもあり、その場合ポート13に接続されているLED(上の写真でオレンジ色に点灯しているもの)が一定間隔で点滅を始めます。
 
本記事では、点滅の間隔を変更したプログラムをArduinoに送ってみることで、Arduinoプログラミングの練習としてみます。
 
●Arduino IDEの初期設定
 
次に、ホストとなるパソコンにArduinoの開発環境を構築します。本記事では、開発環境としてWindowsプラットホームでの画面を使って説明していきます。
 
Arduino IDEの構築のため  http://arduino.cc/  にアクセスします。
 

 

この画面をスクロールすると以下の写真のようなタイルが現れます。これをクリックしてください。

 

すると下のような画面が現れます。次に、写真の部分をどこでもいいのでクリックしてください。

 

下のような画面が現れます。この中の「Arduino Web Editor」をクリックします。

 

 

すると下のような画面が現れるので、ユーザー登録を行ってください。ユーザー登録ができたら、ログインしてください。

 

 

ログインすると、次のような画面が現れます。この写真は私の環境なのでいろいろなものが写っていますが、初めてのログインのときは、もっとすっきりしていると思います。

 

 

ここで、画面の真ん中にある「NEW SKETCH」というボタンをクリックしてください。すると以下のような画面になります。

 

 

画面の右側に現れた白紙の部分にプログラムを書いていきます。このウィンドウのタイトルは「sketch_jul25a.ino」となっています。Arduinoではプログラムのことをスケッチと呼びますが、開発環境を立ち上げた直後のファイル名はこのように「sketch」のあとにその日の日付(上の写真ではjul25=7月25日)にアルファベットを加えたものに設定されます。

 

●プログラム(スケッチ)の入力

 

LEDを点滅させるプログラムは、Arduinoに用意されているサンプル・プログラムの中にあります。ここでは、サンプルプログラムを元にして一部だけ変更する作業を行ってみましょう。

 

以下の写真のように、左側にあるExamplesをクリックするとリストが現れます。

 

 

この中から、「01.BASICS」をクリックします。さらに「Blink」をクリックすると、以下の写真のようなプログラムが右側のエディタ画面上に現れます。

 

 

Arduinoのモデルによっては、先述のとおり、このプログラムが購入時に最初から書き込まれていることもあるので、ここでは上のプログラムを一か所変更してみることにします。プログラムの中の一つ目の delay(1000); を delay(3000); として

 

 

と書き換えてみましょう。プログラムの説明はもう少し先にしますが、上の変更によって、元のプログラムでは1秒点灯-1秒消灯の等間隔点滅だったものが、3秒点灯-1秒消灯の不等間隔点滅のプログラムに書き換わったことになります。

 

プログラムを書き換えたら、入力画面の

をクリックします。これは Verify というボタンで、入力されているプログラムをコンパイルし、エラーがないか確かめるために使います。このボタンを押した場合、ホスト上でプログラムがコンパイルされるのみで、Arduinoボードにはコンパイルされたプログラムは転送されません。

 

コンパイルが正常に終了した場合、以下の写真のようにメッセージ領域に

、テキストコンソールに

と表示されます(一例)。

 

コンパイル時にエラーが発生した場合は、どうなるのでしょうか?次回は、そこからスタートします。