1.NAND型フラッシュメモリ
NAND型フラッシュメモリは、不揮発性記憶素子のフラッシュメモリの一種です。NOR型フラッシュメモリと比べて回路規模が小さく、安価に大容量化できます。従来のフロッピーディスクに代わるPC用のUSBメモリやソリッドステートドライブ(SSD)、デジタルカメラ用のメモリーカード、携帯音楽プレーヤー、携帯電話などの記憶装置として使用されます。
この講義では、これまでは2入力NANDゲートIC(7400)を用いてきましたが、今回は新たに3入力NANDゲート(7410)も用います。ピン接続図は、図2のようになります。
図1 2入力NANDゲートIC(7400)
図2 3入力NANDゲートIC(7410)
引用:https://makerselectronics.com/product/7410-ic
2.多数決回路を作る
多数決回路とは,3つの入力を与えた時に,2つ以上が1だったら1を出力する回路です.名前の通り多数決をすることができる回路です.真理値表は以下のようになります.
表1 多数決回路の真理値表
これまでは入力が2つだったので2入力NAND(7400)と呼ばれるものを使用していましたが,今回は3入力NAND(7410)と呼ばれる3つの入力全てが1のときのみ0を出力するという素子が必要になります.
繰り返します。3入力NANDは,「3つの入力の全てが1のときのみ0を出力する回路」で,2入力NANDが,「2つの入力の全てが1のときのみ0を出力する回路」です.これらを使って作った多数決回路が以下の図です.
図3 NANDゲートにより構築された多数決回路
この図において、左側のNANDゲートは7400の内部ゲートです。それに対し、出力端にある3入力NANDゲートは7410というICの内部です。図1および図2をみて足の番号などを確認してください。
では、多数決回路を配線してみましょう。ですが、前回の方法(信号が1ならば5Vに接続する、信号が0ならば0Vに接続する)ではいま一つ動作がわかりにくいので、今回はスイッチとLEDを組み合わせてみます。したがって、回路図は図3から図4に変更します。
図4 多数決回路の実配線図
図5 多数決回路の製作例
次回は、足し算をしてみましょう!?