これを書き始めた水曜日段階では雪の話も出たりしてる今週末。仕事始めの日にバッテリーが上がってサッパリ動かなかった車を保有してる中目黒さんにはちょっと耳の痛いテーマで、どうにかこうにかポカポカ陽気の天候になってくれませんかねと、どこかでお祈りしている。そんな今週末は競馬が3日もあってめんどいな、と愚痴をこぼしたくなるけど、3日間競馬の最終日は成人の日。こっちの世界へいらっしゃいませ。みたいな感じで新成人を手招きするためにはしっかり予想して、『ね?凄いでしょ?』とアピールしなくてはいけない。なので今週もしっかりやります。しかしまあなんで成人の日の前後で雪って降るんでしょうね。
今週行われる重賞は2つ。まず日曜のフェアリーS、そして月曜のシンザン記念。いづれも動画等は作っていないのでここで掘り下げていこうと思う。
まずはフェアリーS。
最近ではスターズオンアースやファインルージュがこのレースで好走しクラシックでも上位に食い込んだが、昨年一昨年はそこまでの存在感を示すことが出来ず。元々そこまでの出世レースではなかったが、本番までの間隔を重視するようになった昨今においても、そこまで重要度は上がっていないという事か。昨年は珍しくフルゲート割れとなったが、全体的に差し競馬。他の年を見ても差してくる馬の台頭が非常に多く、過去10年で見ても逃げた馬が馬券に絡んだのは3回だけ。4角二桁番手の馬が毎年のように3着内に絡んでくる。中山マイルは最初のコーナーがそこまで遠くないので先手争いが落ち着けばそこまで流れないはずだが、スタートしてから上り坂がなく終始下るので、逆に先手争いが激しくなるとオーバーペースになりやすくなる。世代限定戦でマイル以下に適性を持つ馬の出走も多いだけに、よりオーバーペースになりやすい下地があると言えるし、今年は出走予定馬のほとんどが抽選対象という混戦具合。差しの展開をしっかり考えておきたい。血統的な所では最近はキンカメ持ちが4年連続で馬券になっているが、ロベルト持ちも負けず劣らずの好走が目立つ。ただ昨年の勝ち馬イフェイオンは母方がフレンチ系の持続力に長けた血統だったしキタウイングは父ダノンバラードがBallade牝系で、やはりしぶとさに定評のある血統。瞬間の加速で撫で斬るのではなく、ジワリと後ろから飲み込むような差しが強そうだ。とるなとトニービン的なタイプも見逃せないだろう。今年は26頭中23頭が抽選対象で出走が確定している馬が3頭しかいない。これを書いている水曜段階では何が抽選突破するのかまるで読めないので抽選対象と出走確定からそれぞれ1頭ずつお話したいと思うが、まずは出走確定組からジャルディニエを取り上げたい。父はアドマイヤマーズで母父がWildcat Heir。ストームキャット持ちはマスクオールウィン、スピードオブライトなど馬券にはなっていて相性は悪くないし、ダイワメジャー持ちとの相性という点においてもマイナスではない。母方に入るペンテリクスはアンブライドルドが出た牝系で、母方はそれを意識した配合にもなっているので、個人的にはアドマイヤマーズ産駒の中でも味があると思っている好きな血統。前走はペースを思うともう少し形になって欲しかったというか見せ場が欲しかったが、京都よりは中山向きの馬だと見ているのでコース替わり自体はプラスだろう。重賞でやるにはもうワンパンチ欲しいだけに出走確定組とはいえ力上位とは言えないと思うし、距離もマイルは少し忙しい。ただ折り合い面の事もあってマイルでは差しに回っているのは適正距離を思うと合っていると思うし、ここも差しに回れば展開の利は見込めそうだ。1800っぽい差しなら上位があっても。抽選対象組は多すぎてどれを取り上げるか悩むが、注意したいのはハードワーカー。重賞の相手関係はどうかという気もするが、母が1200で勝ち上がった馬だし祖母ヤマカツマリリンは1200で3勝、OPでも連対したように将来的には短いところに適性を出しやすい牝系。近親のヤマカツエースは最終的に中距離の重賞勝ちも果たしたがデビューは1200だったし、牝馬のヤマカツグレース、ヤマカツマーメイドは1400で馬券になっている。父ノーブルミッションは欧州最強マイラーフランケルの全兄弟だが、ノーブルミッションの方が中距離質で海外の産駒では中距離で走る馬もいる。またこの馬の馬体重は470㌔台と500㌔を超えていた母よりは少し小さく、この辺を諸々考慮するとベストはマイル前後だろう。故に短縮は問題ないのではないか。ノーブルミッション産駒はまだこの馬しか勝ち上がっていないのでどの配合がいいか、なかなか評価しづらいところはある。ただ全兄弟のフランケルと置き換えた時、産駒のソウルスターリングやレイベリングと同じく1/4非ノーザンダンサーという形を作れているのは配合としてベターだと思うし、中距離質のノーブルミッションにマイラー牝系という形も早期から走らせるには無難な形。機動力にも長けた牝系でもあるし、中山マイルで評価を下げる馬ではないだろう。前走は心房細動で参考外。初戦は若さを随所に見せながら好走したし、もっと集中して走れれば楽しみはある。まずは抽選を突破しよう。サドラーの3×4でタフな展開で持ち味が出そうなエリカエクスプレス、牝馬限定で巻き返したいティラトーレ、マイラーではないだろうが差しの競馬なら引けを取らないレイユールなども上位候補。
続いてシンザン記念。
今年は中京開催。7頭立てだった23年はちょっとその後が芳しくなかったが、22年勝ち馬マテンロウオリオンはNHKマイルで2着、21年勝ち馬ピクシーナイトは同年のスプリンターズSを制し、2着ルークズネストは次走で重賞勝ち、3着バスラットレオンは同年のNZTを勝ちその後は海外にも遠征と出世。比較的出世する馬が多い中京開催となっている。今年は果たしてどうなるか。中京開催の3回を見てみると、23年が7頭立てという事もあるが、比較的前目で受けた馬の上位が目立ち、フェアリーSとは真逆とも言える傾向が出ている。先週の京都金杯でもそうだったが、中京マイルは中山と同様にスタートしてすぐにコーナーがあるが、向こう正面に上りの勾配が入る分だけこちらの方がペースが上がりづらい構造になっていて単に前が有利になりやすい事、そしてこの時期の中京芝は見た目は良くないがインからの粘り込みが多く、外を回る事がロスになるバイアスになりやすい事が前残りの傾向を生み出していると見ている。こっちも登録が24頭、フェアリーSと重複している馬もいるので出走馬が読めないが、気を付けたいのは前残りか。血統的には中京開催の3回ではロベルト持ちが連対していて、先週の京都金杯もロベルト持ちのサクラトゥジュールが勝利した。キンカメも悪くないし、パワー的な面やスローでラストに出力を上げるところを問われている。ちなみにモーリス産駒が21年、22年と連続で連対したが、23年は1番人気のモーリス産駒が最下位に沈んだ。出走馬が出揃ったが(ここから木曜加筆分)、今年の出走馬ではまずカラヴァジェスティに注目してみたい。父はカラヴァッジオで母父はサープランスアロット。カラヴァッジオはアグリの父でもあり、海外ではGⅠ4勝馬ポ-タフォーチュナなど活躍馬も出して成功。カラヴァッジオの母はノーザンダンサーが入らないので繁殖相手はノーザンダンサーが煩いような血統が適していて、アグリの母はノーザンダンサーの3×4・7・7、ポータフォーチュナの母はノーザンダンサーの4・4×4・5・6と、非常に濃い構成だった。この馬の場合だと母がノーザンダンサーの5・6×4で、めちゃくちゃ煩いという事はないが、ダンジグが入るのはアグリ、ポータフォーチュナに共通する点。重賞級の底力があるかはさておいて、配合自体は悪くはない。短い距離で活躍する馬が多いファミリーだが、この馬はまだ馬体重が450㌔台と軽くて見た目も細身に映る。距離は延びて問題ないだろうし、寝繋ぎで柔らかさもあるし走らせると結構しなやか。芝マイルも十分守備範囲だろう。スタートが遅いのは恐らく緩さとかではなくこの馬の特性で、立ち回りを重視したい中京マイルはやや厳しそうではあるが、中京開催では前走1400組が連対している点から、ノーチャンスではないだろう。差しの競馬になってくれば面白い。他にはリラエンブレムか。父はキズナで母父がガリレオ。このキズナ×ガリレオはバスラットレオンやコンクシェルなどが該当する組み合わせで、決して走っていないわけではない。キズナはダマスカス的なパワーを発現したタイプも出やすいだけにガリレオから柔の血を取り入れる事は大事な要素で、ディープ×ガリレオはそんなにだったが、キズナの場合ではむしろニックスと言っていい。牝系を遡るとモンジューも出てくる一族で、祖母がデインヒル×Kahyasiなのでダンシリを意識した配合になっているとも言える。デビュー戦は平均的な流れで新馬戦としては着差が開きやすく時計も出やすい展開となった。なので見た目の数字を鵜呑みにしてはいけないが、それでも上がり最速タイ。ラストは肩ムチで促す程度と余力はあり、しっかり動かせばもう少し時計は詰まっただろう。見た目から1800くらいが良さそうな感じはしているのでマイルの重賞だと少し忙しいだろうが、牝系譲りのしなやか歩様で広いコースは問題なさそう。少し太めに見えたので1度使った上積みも見込めるだろう。祖母が1000ギニー勝ち馬だから早期でも動けると思うし、1戦1勝馬でも楽しみはある。マイラーではないと思うがしぶとく踏ん張る競馬なら見直したいジーティーマン、道悪なら注意したいマイネルチケット、逃げて一変したラージギャラリーなども上位候補。
そろそろ今年最初の動画でも作るかとレーシングカレンダーをチェックしたら1月にプロキオンSがありましたね。改変の波がいきなり来るんですねえ