アニメ研究家リュードー的「アニ評論」
秋アニメがスタートしてから1カ月。
よーやく各作品とも3話前後まで進んだのでゆるりとアニ評論やりますか♪
今期はリュードー調べによると『57作品』あって
以下の3ジャンルが柱になっているかな。
■アクション系
■ファンタジー系
■学園&アイドル系
■「アクション」作品群
・いぬやしき、Infini-T Force、血界戦線 & BEYOND、宝石の国、十二大戦、タイムボカン 逆襲の三悪人など
⇒今期の作品の中でかなり作りこんだ作品が多いのがアクション作品群。
2期ものも継続して重厚なストーリーとしっかり作られた作画が見ごたえ十分。
ストーリーのドキドキ感やバトルシーンなどでの血しぶき等のリアルな描写が印象的。
■「ファンタジー」作品群
・クジラの子らは砂上に歌う、キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series、このはな綺譚、魔法使いの嫁、Dies irae、妖怪アパートの幽雅な日常(第2クール)、ブラッククローバー、UQ HOLDER! ~魔法先生ネギま!2~、少女終末旅行など
⇒このジャンルはオリジナルが最近少なくなってきて原作ありきのものが目立ってきているけど
それでもアニメ化された世界観等はかなりオリジナリティを感じさせてかなり好印象の作品が多い。
ファンタジーものは途中でストーリーが中だるみするものがどうしても多くなってきちゃうけど、
その展開がどうなるかもそれぞれの作品の見どころ。
■「学園アイドル」作品群
・アイドルマスター SideM、いつだって僕らの恋は10センチだった。、妹さえいればいい。 、お見合い相手は教え子、強気な、問題児。、Just Because!、TSUKIPRO THE ANIMATION、ラブライブ!サンシャイン!!(第2期)、アイドルマスター シンデレラガールズ劇場(第2期)、あめこん!!、Wake Up, Girls! 新章、DYNAMIC CHORD、ドリフェス!R、の彼女がマジメ過ぎるしょびっちな件、ラブ米 -WE LOVE RICE- 二期作など
⇒もう戦国時代に突入して長く経つこのジャンルも王道キラキラアイドル学園ものだけでは
生き残れないのか、それぞれの作品がちょいちょい個性を出し始め他の作品との差別化を図るよう になってきた。
2期ものやシリーズものが中心になってきてそれぞれの作品のファンでないとちょっぴり入りにくい印象。
と、まぁ今期の大まかな傾向を分析したところで個別作品評論スタート♪
秋アニメ①『クジラの子らは砂上に歌う』
【カテゴリー】
ファンタジー
【放送局】
MX
【制作会社】
J.C.STAFF
【概要】
連載中のマンガをアニメ化した作品で、原作は去年春に舞台化されたほか「このマンガがすごい!2015」オンナ編第10位、「次にくるマンガ大賞」にノミネートされるなど各方面で話題になった。砂がすべてを覆い尽くす世界を舞台に、海の上を漂う巨大な漂泊船“泥クジラ”で暮らす記録係の少年チャクロの姿を繊細なタッチで描かれている。
【ストーリー】
砂がすべてを覆い尽くす世界。 砂の海を漂う巨大な漂泊船“泥クジラ”で暮らす民の多くは念能力“サイミア”を操る、短命の少年少女たちだった。 「外の世界を知らず、泥クジラの上で短い一生を終える」 みんなと同じように、そう思っていた記録係の少年・チャクロは、 ある日突然漂着した廃墟船の中で、 一人の少女に出会い、新しいチャクロの物語が始まる。
【視聴評論】
≪ストーリー≫
・砂がすべてを覆い尽くす世界が舞台になっていて、その砂の海の上を泥でできた船が行くというめっちゃファンタジーでこの設定だけでもかなりのテンションあげ!!
・最近のファンタジー作品って冒険ものでもRPG的な要素が多かったりする中で、チャクロを中心とした子供たちの成長と繊細な感情変化を描きだしているハートフルなストーリーで見ていてキュンとするしドキッともする。いやーこの世界観は久しぶりにホームランかな。
・サイミアという特殊能力を持つ人と持たない人が共存しながら生きていく中でその中でのヒエラルキーだったり葛藤がそれぞれにあって、メインでは描かれないけれどその要素をところどころ見ている側に気付かせるような作りが本当に素晴らしい。押しつけがましくない作りが自然で気づいたら世界にどっぷりな感じになるし。
・原作をいつも通り知らないからこの世界の設定がまずときめく。それと次々にチャクロたちを襲う危機とちょっぴり温かい日常展開のバランスがとってもいいね。あまりファンタジーなのに日常系エピソードばかりだと面白みがかけちゃうし。
・キャラクターも多いけど、でもそれぞれが控えめで俺が俺がしていなくて本当に見やすい。最近のアニメはどれも個性というか俺様主張が強いものばかりでキャラクターに入り込めないけど、この作品はチャクロだけでなくサブキャラまでストーリーの中でちょっとした人生背景も描かれていることで共感&共鳴しやすいから魅かれるね。
・砂上で生きる人々という強烈な設定があるがゆえに、ラストまでどうオチをつけていくのかめっちゃ期待!!それと同時に尻すぼみになることにもちょい不安。何がどうなれば終わりとして正解か分からないけど、このまま冒険心を楽しみながら見続けていきたいな。
・サイミアで船を動かしたり闘ったり、今後どんな展開になっていくのか、体に負担がかかり短命にさらになるような予感もさせる作りがドキドキするー。いやー、本当に楽しみだなー。
≪描写≫
・とにかく描写が美しい。繊細な描き方というよりは優しいタッチで描かれていて、色の淡さも絶妙。ファンタジー作品独特のいろんな見ている人の色に染めやすいような絵作りがとても印象的。
・背景の手書きタッチな描かれ方って、なんだか昔のジブリみたいでめっちゃ好きだなー。これだけ背景が温かみがあるとキャラクターの表情とかもめっちゃ生きてくるし、何よりも絵全体の包み込むような優しさあふれる雰囲気が好き。
・キャラクターはシンプルながら色のタッチも濃すぎずで背景とのバランスが最高!表情とかももう少し手書き感あってもいいかなーなんて思ったけど、でもそうすると背景と同じになるからキャラが立たないのかーなんて色々見ながら考えちゃう。このバランスって本当に難しいだろうなー。よくできているよ、本当に。
≪音楽≫
・OPのRIRIKOさん「その未来(さき)へ」が、作品に合いすぎて最高!!少年少女たちのどこか儚くそして夢あふれ前に進もうとする力強さが表現されていて、OPから物語へ誘われていくのが素晴らしい。
・EDのrionosさん「ハシタイロ」は、とにかく心をギュッとされるような切なくそして琴線に触れるような歌声が、作品の中で次回どうチャクロ達が困難を乗り越えていくのか不安の中にドキドキさせるような感じでぴったり。
【ターゲット】 10代~50代
【おススメ度】 ★★★★★
【番組HP】 http://kujisuna-anime.com/
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