アニメ研究家リュードー的「アニ評論」


夏アニメ⑦『賭ケグルイ』 

 

【カテゴリー】
 学園

 
【放送局】
 MX

 
【制作会社】
 MAPPA

 

【概要】

 「賭ケグルイ」は河本ほむらさん(原作)、尚村透さん(作画)が「ガンガンJOKER」で連載中の人気マンガを原作としたTVアニメ。監督は「牙狼〈GARO〉-炎の刻印-」の林祐一郎さん、シリーズ構成は「進撃の巨人」の小林靖子さん、キャラクターデザインは「神撃のバハムート VIRGIN SOUL」の秋田学さんで、アニメーション制作は「ユーリ!!! on ICE」「この世界の片隅に」のMAPPA。

 

【ストーリー】

 日本政財界有力者の子女が集う名門にして、「駆け引き」「読心術」「勝負強さ」といったギャンブルの強さが全てを決めるという、私立百花王学園を舞台に、謎多き転校生・蛇喰夢子が様々なギャンブル勝負に挑む姿を描く。


【視聴評論】

≪ストーリー≫

・最初タイトルを見た時には「ギャンブル作品かぁー。あんま興味ないなー」なんて思っていて、当然原作も知らないからあまり期待していなかったら、なんとメッチャおもしろいじゃん!!!個人的にギャンブルは全くやらないからわからないんじゃないかと思ったけど、これはオリジナルギャンブルばかりでルールもわかりやすいし、何よりも見ているこっちのドキドキ感がハンパない!!今期一番ドキドキするかも。

 

・ギャンブルって知能戦だからカード1枚出すにしても色んな読み手があってそこがきっと面白いんだろうけど、この作品の主人公・蛇喰夢子の考えなんて全く予測が付かず、しかもキャラクター背景や設定が謎過ぎるまま進むからこれまた深みにハマっていってあれよあれよと賭ケグルイの世界へいっちゃうのがすごい。

 

・学園内の上下関係が全てギャンブルの強さで決まるっていう設定が何とも面白い。しかも借金まみれでギャンブルに負けた人はポチ(男子)ミケ(女子)という名前で下層階級として扱われてしまうって言う分かりやすい構図がいいんだよねー。

 

・各話にでてくるオリジナルギャンブルがシンプルなんだけどどこか難しさと恐怖を感じるようなリアルさがあるのが凄い。だから見ていて世界に引き込まれていくんだろうなー。

 

・ダブル神経衰弱、投票ジャンケンとかそれぞれのゲームというかギャンブルルールがHPに掲載されていて、同じようなルールでリアルに遊べるようになっているのがイイね!もちろん賭け事をしないで楽しみながら遊ぶのが大前提だけど。www

 

・蛇喰夢子のキャラクターが不気味すぎてギャンブルの先に何を見据えているのかわからなくて見ていて色々推理して楽しめるのがこの作品のよさなんだろうね。本当に可愛らしくてでも恐ろしくて、何を考えているのか全くわからない恐怖さが作品のドキドキを生み出している!!素晴らしい。

 

・後半で蛇喰夢子がギャンブル上流階級の生徒会長らとどう戦っていき決着をつけていくのか、そして何が夢子の目的なのかを見守りながら見続けるのが本当に楽しみ。

 

・学園ものっていうくくりだとどうしてもフワッとした男女の恋愛ストーリーが主になるけど、これは他の学園ものとは異なる設定だから、学園感がそれほどでず、割と硬派な作品に感じる。

 

≪描写≫

・感情表現がとにかく派手というか極端で、表情の変化を見ているだけでも面白い作品。人間ってこーゆーところに興奮するんだーっていうポイントをリアルに描き出しているし、目や口、汗とかで興奮状態を表現されているところがとにかく見ていて面白い!

 

・ギャンブルゲームでも1つ1つのカードや器具がかなり丁寧に描かれていて、リアルに売っているものと同じっていう細かさが本当に素晴らしい♪ってか作品に登場したゲームを実際に販売したら売れそうなのになー。w

 

・キャラクターそれぞれの細かい設定が全て開示されていない中で、見ている側がどう登場人物に興味を持つかを本当によく考えて描き出された作品だなーって思う。たくさんのキャラクターがでてきてそれぞれ上手く色使いや衣装などで視認性や個性を高めている中で、どのキャラも同じ表情をしないっていうのが素晴らしすぎる。手間かかっているなーってもちろん思うけど、同じ空間に冷血なキャラや熱血なキャラ、ボーっとしたキャラまで一瞬で視認できる描き方って本当に凄い。

 

・学園内の教室やそれぞれのギャンブルする会場、体育館等、これまたリアルで本当にこういう学園があるんじゃないかって思うくらい丁寧に描かれている。

 

≪音楽≫

・OPは、Tiaの「Deal with the devil」。妖艶な作品世界にピッタリな楽曲で何話か見ている人は、今日はどんなドキドキが味わえるんだろうーっていう気持ちにさせてくれるいい曲だと思う。


・EDのD-selections「LAYon-theLINE」は、avexの声優枠アーティスト5人のスペシャルユニットでそれぞれがボーカルとしても活躍しているからその厚みがハンパないね。

 

・作品中の音の当て方はとにかくドキドキ感をあおるようなものが多くて、映画みたいな感じの音のつくりだなーって思った。たんにキャラ心情を音で表現するだけ出なくて、その先がどうなるのか見ている側の心境を音で表現したっていう感じかな。これがドハマリで素晴らしい♪

 

【ターゲット】 10代~50代


【おススメ度】 ★★★★★


【番組HP】  http://kakegurui-anime.com/