アニメ研究家リュードー的「アニ評論」


春アニメ⑭ 『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?』 

 

【カテゴリー】
 美少女ファンタジー

 
【放送局】
 AT-X
 MX


【制作会社】
 サテライト、C2C

 

【概要】

 「このライトノベルがすごい!2016」の新作部門2位に選出されるなど話題になったライトノベル作品のアニメ化。 監督は和田純一さん、キャラクターデザイン&総作画監督は今西亨さん、脚本は枯野瑛さん、根元歳三さん、永井真吾さん、望月真里子。

 

【ストーリー】

 地上を正体不明の怪物である「獣」たちに蹂躙され、人間を含む多くの種族が滅ぼされた後の世界。かろうじて生き残った種族は地上を離れ、浮遊大陸群「レグル・エレ」と呼ばれる空飛ぶ群島の上に暮らしていた。500年後の空の上で目覚めたヴィレム・クメシュは、守りたかったものを守れず、それどころか自分一人だけが生き残ってしまった絶望から世捨て人のような生活を送っていたが、思いもよらず始めた兵器管理の仕事の中である少女たちと出会う。


【視聴評論】

≪ストーリー≫

・1人残された人間族の男性ヴィレムと妖精クトリ、そして多くの妖精少女たちとのドタバタストーリー!かと思いきや、話数が進むと、なんと人の心に寄り添ったり思いやったりするような深いテーマがあって、見ていてなんだか心が締め付けられたりキュンキュンしたりするんだなー。

 

・美少女キャラたちがたくさん出てきてしかも個性溢れるキャラばかりだから見ていて楽しい!自分がどのキャラ推しか楽しめる作品だなー。

 

・あまり美少女モノに萌えず冷静に見るリュードーだけど、この作品はどうしてもそれぞれのキャラの心の揺れ動きとかリアルすぎてなんかどのキャラにも心より添えられて選べない。w

 

・ストーリーはファンタジーなんだけどキャラクターの関係性はかなりリアル社会と似ていて、どこか自分の体験に置き換えられるようなエピソードが出てきてハッとさせられるんだよね。この作品の魅力ってそーゆーところなんだろうなー。

 

・友情、愛情、裏切り、信頼、自信、絶望、いろんな感情を1つ1つのシーンでしっかり表現されているのがとっても素晴らしいね!

 

・「いつもどおりあの人と一緒にいられる喜びを大切にしたい」。本当にステキな言葉!!!アニメ作品でじっくり心に染み渡るセリフと作品雰囲気はなかなか無いかもねー。

 

・そんな感情的なシーンばかりでなくて、元気でドタバタな感じもあったり、時にはギャグっぽいオチまであったり物語のバリエーションが幅広くて普通以上に楽しめる作品♪なによりも心がホッとあたたまる作品なのがいいね。

 

≪描写≫

・キャラクターの描写がシンプルだけどセリフにあった表情描写があって、それぞれの変化が細かくていいね。特に目の動きがデカ目なのに色んな感情を表しているのが素晴らしい。

 

・湯気とか果物のUPとか時折3DCGで作られていたりして、その瞬間おーーーっ!!ってなる絵萌えからするとワクワクする仕掛けがたくさんあってうれしい。

 

・奥行き間を出すための構図とかかなりよく考えられて描かれているからちょっとした3D感が楽しめるのがいい!

 

・1つの話数でちょいちょい同じカットが出てくるところがなんだかもうちょっと違うのあるといいなーって思うけど、そーゆーシーンに限ってちょっぴりほっこりしちゃう場面だからしゃーないっておもう。w

 

・灯りや火のぼんやり感、日差しのフレア感とかちょいちょい細かく美しく描かれているからテンションあがる♪こーゆーエッセンス的な良さが作品の面白さを引き立てているんだよねー。

 

≪音楽≫

OPが田所あずさ「DEAREST DROP」で、とにかく頭から一気に作品の雰囲気に包み込むような勢いがあってわくわくし始めるからいいねー。

 

・EDは、TRUE「フロム」。作品を見ていると心がホッコリしんみりしたり温かくなるからそれを全て受け止めて包み込んでくれるような楽曲と歌詞がとっても好き♪ OPから本編、EDまで1つの作品として完璧にまとまっているなー!

 

・情緒的になるシーンが多いからどうしてもそのキャラクター心情変化や雰囲気を盛り上げるためのBGMが多用されているけど、気にはならないかなー。その分、セリフの差し引きがしっかりできているから見ている側もしっかり世界に浸れるっていうこのバランスがいいね。

 

【ターゲット】 10代~40代

【おススメ度】 ★★★★★


【番組HP】 http://sukasuka-anime.com/