アニメ研究家リュードー的「アニ評論」


春アニメ⑪ 『サクラダリセット』 

 

【カテゴリー】
 SF

 
【放送局】
 MX


制作会社】
 david production

 

【概要】

 能力者の集まった街「咲良田(さくらだ)」を舞台に見聞きしたことを絶対に忘れない能力「記憶保持」をもつ高校生・浅井ケイと世界を3日巻き戻す能力「リセット」をもつ少女・春埼美空の2人が時を駆け巡り世界を変えていく“青春SFストーリー”。TVアニメのほか実写映画にもなっている。TVアニメのスタッフは監督は「のんのんびより」の川面真也さん、シリーズ構成は「ef - a tale of memories」の高山カツヒコさん、キャラクターデザインは「バクマン。」の下谷智之さん。

 

【ストーリー】

 住人の半数が特別な能力を持つ街・咲良田(さくらだ)。能力者の監視を行う「管理局」の下、住人は平和に暮らしていた。「目の前の人の涙を消したい」、「誰かに声を届けたい」。そんな優しい細やかな“願い”とともにこの街の能力は生まれていった。過去に体験したすべての記憶を思い出すことができる「記憶保持」の能力を持つ浅井ケイと、〝世界を最大3日分巻き戻す能力〟「リセット」を持った春埼美空。 過去に起こった“悲しみ”を消すために、少年と少女は時を駆け巡り、世界を変えていく。


【視聴評論】

≪ストーリー≫

・時空モノがなんだかブームなのか最近ちょいちょいあるよね。「君の名は」からアニメでも結構この時空モノが注目され始めてきたけど、この作品はかなり難しいという印象。

 

・3日時間を戻ってやり直す、記憶は保持などの基本情報があるんだけど、ちょくちょく時間が戻って同じ時間をやり直すという作りが多いけど、ちょっぴりわかりづらい。問題点があってそれを直したり克服したりするために時間がもどるんだけど、そもそもその先の結論というか戻す大きな理由が明確にはわからなくて見ていてストレスが溜まるかなー。

 

・独特な台詞回しがなかなかスッと入ってこないのもさらに難しくさせている点かも。とにかくセリフが多くて、耳で聞く作品としてもかなり難しいかも。言葉数の多さと時間軸が行ったり来たりすることで情報が過多になってしまってみている側が気楽に処理できないところが残念。

 

・特殊能力者たちが住む町という設定だからか、どんどん新しい能力者が出てきてはメインキャラの思い通りに事が進んでいったりするところがなんとも面白みが無いというか。もう少しわかりやすい構図だと見ていて助かるんだけどなー。

 

・物語の大きな柱がなんとなくボケていて見えないから、ストーリーがどこへ向かっているのかわからないまま視聴しちゃうととにかく最後まで見続けるのは難しいと思う。彼らが何をどうしたいのか、そして何に向かっていくのかがわかりやすいとスッとこの独特な世界へ入り込みやすいのになー。って思っちゃう。苦笑

 

・特殊能力者の町が舞台だからか、シーンなどがあまり代わり映えしないのが残念。割とどの話数を見ても同じように見えてしまうからテンションが上がらない。うーーーん、難しいね。

 

≪描写≫

・透明感ある綺麗なキャラ描写で個人的には好きだなー。ただ、背景とか時折静止画でナレーションのみで進んでいたりするから残念なところもあるけど。

 

・同じシーンが結構使われていたりして、バリエーションがもっともっとあるといいのになー。って見ていて感じちゃう。

 

・時間が戻るときの日時の描写はシンプルで、かつわかりやすいんだけど、戻った先が同じすぎてなんだか、あーまた同じ背景やキャラ動作を見るのかーってなんだか楽しみがなくなる感じがなー。

 

≪音楽≫

・セリフの多さが耳に残りすぎて、SEやBGMまで聞き入る事ができない感じがちょっぴり残念。なんか言葉に押しつぶされちゃう感じがしちゃうんだよねー。

 

・OPの牧野由依「Reset」は、作品のための書き下ろしなのか。歌詞がピッタリすぎてとってもいいねー!!なんとなくせつなさを感じるメロがいいんだけどねー。本編が難しすぎて。


・EDは、THE ORAL CIGARETTES「トナリアウ」。ガラッと作品イメージを覆すような歌声にビックリした。うーーん、なかなか個人的にはハマってないかなーって思っちゃう。

 

 

【ターゲット】 20代~30代 

【おススメ度】 ★★


【番組HP】 http://wwwsp.sagrada-anime.com/