アニメ研究家リュードー的「アニ評論」


秋アニメ:29  『魔法少女育成計画』
 


【カテゴリー】
 魔法ファンタジー


【放送局】
 MX


【制作会社】
 ラルケ

 

【概要】

 ライトノベルをアニメ化した作品。16人の魔法少女たちがお互いを出し抜き、奪い合う理不尽な椅子取りゲームを描く。監督は「ご注文はうさぎですか?」の橋本裕之さん、シリーズ構成は「四月は君の嘘」の吉岡たかをさんが手がける。

 

【ストーリー】

 ソーシャルゲーム『魔法少女育成計画』は、数万人に一人の割合で本物の魔法少女を作り出す奇跡のゲームだった。幸運にも魔法の力を得て充実した日々を送る少女たち。しかしある日、運営から「増えすぎた魔法少女を半分に減らす」という一方的な通告が届き、十六人の魔法少女による苛烈で無慈悲なサバイバルレースが繰り広げられる。


【視聴評論】

≪ストーリー≫
・一般的な魔法少女ものとは全く違う深いストーリーとフワフワしていないハードな設定がめっちゃいい!

 

・キャラクターが可愛らしくて描写もとってもリアルで感情いっぱいなのにシーン展開が1つ1つしっかりと描き出されてとってもよく作られた作品。

 

・正義の少女が魔法を使って悪を倒す!っていう分かりやすい設定ではなく、魔法を使ってメインキャラ同士が殺しあうってのが最近の流行でもあるけど、こーゆーダークファンタジーってフワフワしたアニメイメージをしっかりと地に足をつけてくれるイメージに仕上げてくれるからとってもいいとおもう。

 

・それぞれの魔法少女のキャラクターをしっかりと立てて、背景やディテールまで事細かに物語りに描き出されている作り方が本当に考えられているね。

 

・ゆったりしたシーンや殺し合いのシーンなどメリハリがしっかりしているから1話1話がずっしりと重みがあり面白さが十二分にあるね。

 

・こんなカワイイキャラクター達が色んな葛藤や悩みを抱えながら生き残りをかけて殺しあうっていう設定、ちょっぴりエグイ気もするけど作品クオリティが高いからとっても好き。

 

・展開が毎回毎回裏切られて見逃せないのが本当にドキドキする。ストーリーがよく練られているんだよねー。原作ではここまで作りこまれているのか知らないけど、とっても良い作品だと思う。

 

・「君嘘」の吉岡たかをさんが構成しているからこのちょっぴりハラハラするファンが見立てた世界観をちょいちょい裏切るような世界が生まれたんだなー。さすが!!!これはあっぱれ。

 

・AパートBパートとも密度が濃くてあっという間。魔法少女っていうキーワードがかなりフワッとしていてユルユルだと思うけど、こんな細かな設定までしっかり作り出しているのは素晴らしい。

 

≪描写≫

・キャラ描写の描き方が最高!!表情や目、手の動きなどどれもこれもこと細かに描かれていてかなり手の込んだ作品になっているね。

 

・背景や建物などとにかく作画にしっかりと時間と力をかけているのが見ていてちょーわかる。

 

・回想シーンの背景やリアル進行での背景などストーリーがかなり交錯するなかで、今がどんなシーンなのかを差別化して見事に表現しているのがいいね。

 

・カットの使い方が最高!!手足のUP、顔がちょいとだけ写ったり、シーンに緊張があるときのカットが本当に上手すぎる。

 

・魔法少女への変身シーンは何ともいえない安定感はあるけど、それ以上に絵のクオリティの高さが目立つ良作。

 

・全体的に美しすぎる!!目の光彩にいたる細部まで本当に良く作られていて、空の雲とかもリアルで本当に何度見ても見事!っていうしかないね。

 

≪音楽≫

・ちょっとした電車の通過音、風が吹き抜ける音、一瞬の環境音にもこだわりをもっているのが本当に良く分かる。現場の空気が音から伝わってくるようなかなりリアルの再現性が高い音響効果だと思うねー。

 

・キャラクター心情の変化も華美でないBGMを当てて、しっかりセリフを立てつつ臨場感も負荷するっていうかなり高度だと思う!いやーー、このクリエーターさんすぎょい!!

 

・音のつけ方が物語にぴったり!カワイさもありながらダークファンタジーの暗さ部分もしっかりと音で表現できていることに驚く。

 

 

【ターゲット】 10代~40代(ダークファンタジー好きな人) 

【おススメ度】 ★★★★★


【番組HP】 http://mahoiku.jp/