アニメ研究家リュードー的「アニ評論」


秋アニメ:21  『Lostorage incited WIXOSS』
 


【カテゴリー】
 スポーツ


【放送局】
 MX


【制作会社】
 J.C.STAFF

 

【概要】

 累計出荷数1500万パックを突破したタカラトミーの人気カードゲームを原作としたアニメ。アニメシリーズとして2014年春アニメで第1期「selector infected WIXOSS」が、秋アニメで第2期「selector spread WIXOSS」が放送された。単なるカードゲームの販売促進ではなく、少女たちが繰り広げる複雑なドラマを描きアニメ版も厚い支持を得ている第3期となる。

 

【ストーリー】

 池袋で幼少期を過ごした高校2年生の穂村すず子。 「ずっと友達だよ!」幼いころに仲良しだった森川千夏と誓った大切な記憶。その千夏とまた会えるかもしれない。それだけですず子の胸は高鳴る。 転入した高校にもすぐには溶け込めず、早々に浮いた存在となっていたある日、「WIXOSS」を覚えれば友達ができるかもと思って学校帰りに立ち寄ったカードショップでデッキセットを購入する。家に帰りカードデッキを開封すると、カードの中に描かれた少女が動きだしバトルに参加することになる。敗北すると、そのペナルティーが課せられ記憶が消えてしまう。不条理なゲームに巻き込まれる事となったすず子の運命はどうなるのか。


【視聴評論】

≪ストーリー≫
・カードゲーム系のアニメってどうしてもキッズ向けっていうイメージが強いんだけど、このシリーズに関しては大人向けのカード系アニメなんだよね。これが新しいっていうか新鮮だよね!

 

・カードゲーム&アニメっていうサブカルを1つにまとめたのがとってもいい♪しかもカードゲームに偏るようなストーリー展開でなく、キャラクターの人生や背景に深く関わってくるって言うのがとっても見ていて面白い!

 

・個人的にカード系の作品って自分がやらないからあんまり好んでは見ないんだけど、この作品はゲームバトルを通してのキャラの成長とか心情変化などが見られるところが興味深く見られるところなんだよねー。

 

・コイン5枚全て失うと過去の大切な記憶が消えていくって言う設定がいいよねー!しかも1枚残してギリギリのバトルを繰り広げるところが、人の生き残りを掛けた本気度ってところを上手く描写しているから見ているこっちもドキドキする。

 

・すれ違うすず子と千夏の思いがこの先の展開でどうなっていくのかが楽しみで1話1話に期待が膨らむよね。こーゆー成長ストーリーはアニファンとしては大歓迎!1話ごと見切りでももちろんいいんだけど。

 

・しょっぱなからゲームバトルのストーリー説明も詳しくない中で展開するのが一瞬ついていけないところもあるけど、展開進むごとにあーーそうなんだーって後追いで理解できるからまっいっか。ww

 

・カードの中のルリグが、すず子や千夏のココロの闇を紐解いていったり導いていったりするのが、現代社会の中のコミュニケーションの闇を良い意味で映し出している気がする。

 

 

≪描写≫
・池袋が舞台設定になっているんだけど、随所にでてくる池袋の街並みや建物がリアルに描かれていてとっても素晴らしいと思うね!

 

・「君の名は。」みたいなリアル世界を美しく描き上げ、そこに非リアルのアニキャラが登場するってのが最近の流行だけど、どこまでリアルに描き上げるかによって面白いか面白くないかに分かれるよね。

 

・聖地巡りやカード販売に繋げるっていう分かりやすい意図もあるんだろうけど、カードの描写やリアルの描写が美しくてしっかり描かれているとその深い世界にいつのまにかハマって二次的なものを考えなくなるからアニメそのものの世界へ入り込みやすくなる。

 

・キャラクター描写、背景描写、カードの細かいディテールまでとにかく拘りぬいていてクリエーターの力がめちゃめちゃ入っているのが分かるね。見ていて嬉しくなる!!

 

≪音楽≫
・ゲームバトルの時の音が激しくなくてストーリーに集中できるバランスが素晴らしい♪

 

・BGMが弦楽器をつかった優しく美しい音色のものばかり使っているからストーリーに見え隠れするキャラの闇や悩み、不安を上手く音で表現しているのがよく考えられていていいよねー!!

 

・台詞回しの途中で無音にしたりメリハリある音の当て方が個人的に大好き!

 


【ターゲット】 10代~40代(原作カード好きだけでなくアニファンに◎) 

【おススメ度】 ★★★★★

【番組HP】 http://lostorage-wixoss.com/